KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の参百拾参・・・宇宙人

「ふう、やっと草むしりが終わりました。
 夏の間は半ズボンの裾から蚊が入ってしまい、
 玉を攻撃されてたまらないので、
 落ち着いてできませんでした。
 ひと休みして、よっちゃんイカでも」

ぶにょ〜ん ぶにょ〜ん

「何の音でございましょうか?」

ふにゃち〜ん ふにゃち〜ん

「音が変わりました。
 わたくしよりも、
 先生にふさわしい音でございます」

異様なサウンドを的確に分析したのは、
弟子の北小岩くんであった。

ぼっき〜 ぼっき〜 ボン!!!

「尿瓶型の未確認飛行物体が現れ、
 69メートル先に墜落いたしました!」

「何や。
 尿瓶型のジョッキで、乾杯でもしとるんかい」

耳を塞ぎたくなる
しょ〜もないセリフで登場したのは、
俗称・恥垢先生であった。

北小岩 「そうではございません。
 超宇宙研究所に
 UFOが落ちたのでございます」
小林 「そうか。
 ついにこの日が来てしまったか。
 地球も彼らに侵略されてしまうんやな。
 仕方ない。
 行ってみるか」

二人は五体投地もどきの動作で、
研究所に向かった。

北小岩 「とんとん、入ってますか」
研究所員 「入ってますよ。
 でも、入っていいですよ」

大便所のようなやりとりの後、
師弟は入館を許された。

小林 「侵略をたくらむ宇宙人が
 乗り込んできてしまったようやな」
北小岩 「宇宙人さんは、どこなのですか」
研究所員 「ああ。
 そこの尿瓶の中でのびてますよ」

覗き込んでみると。

小林 「これが・・・」

先生が絶句したのも無理はない。
体長20センチほど。ふんどし状の物の脇から、
らっきょうのようなブツが、
だらしなくこんにちはしている。
侵略者と言うには、あまりにカッコ悪すぎる。

研究所員 「侵略がなんとかとおっしゃってましたが、
 そんな大層なものではなく、
 円盤の操縦レバーで
 イチモツを打ってしまい、
 気絶して墜落したようですよ」
北小岩 「気を失ったままでございますね。
 どういたしましょうか」

小林 「お前の鞄に、天狗のお面が入っていたな。
 その鼻で、浣腸してみい」

宇宙人の肛門の奥にむけ、鼻をぐりぐり進ませる。

宇宙人 「うお〜〜〜〜〜!チュ〜ジン!!」
北小岩 「目を覚ましました。
 あなたは天狗浣腸が苦手なのですか」
宇宙人 「おしりの穴が敏感なんだっチュ〜ジン」
研究所員 「おしりの穴といえば、
 ぎょう虫はどうだい?」

所員はパンツを下ろすと、
宇宙人に肛門を見せつけた。
そこからは、にょろりとぎょう虫が顔を出していた。

宇宙人 「こわ〜い!!
 エイリアンだ〜〜〜〜チュ〜ジン!」

自分がエイリアンのくせして、おびえだした。

北小岩 「他に怖いものはあるのですか」
宇宙人 「万力こわ〜い〜〜〜チュ〜ジン!!」

幼少の頃、地球に遊びに来た時に、
友だちとふざけてイチモツを
万力の金口に挟んでいた。
友だちがクルクルと回して締めてしまい、
あやうく大切なものを失うところだったらしい。

小林 「だらしない宇宙人やな。そや」

先生が弟子に耳打ちをする。
弟子はうなずくとパンツを下げ、
そばにあったガラスを玉金に押し付けた。

北小岩 「ほら、本物のエイリアンでございます!」
宇宙人 「こわ〜いいいいいいいい〜〜〜
 チュ〜ジ〜〜〜ン!!!」


ショックのあまり気絶してしまった。

地球を征服しようとする宇宙人が、
どこかの星で機をうかがっているかもしれない。
しかし、このようにしょ〜もない宇宙人も
数多存在するであろうことは、
頭の片隅に置いといた方がよさそうな気もします。

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2010-10-03-SUN

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