KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の弐百七拾参・・・来年

小林 「今年もあと数日やな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「今ぐらいの時期になると、
 そろそろ『来年』をのぞくことが
 できるようになるんや」
北小岩 「ほんとうでございますか?
 どのようにすれば」
小林 「町の下半身と呼ばれている場所があるやろ」
北小岩 「恥丘の丘でございますね」
小林 「そこに生身のおなごが立っとる。
 そいつのミニスカートをまくるんや」
北小岩 「ミニスカートをまくると、
 『来年』がのぞけるのですか!」
小林 「そうや」

一陣の風が吹き、場面は変わる。
ここは恥丘の丘。
破廉恥なボディラインのおなごが佇んでいる。

小林 「ほほう。
 ぱっつんぱっつんやんけ」
北小岩 「わたくし、
 下半身から湯気が出てまいりました」

小林 「まずは露払い。
 いけ」
北小岩 「はい」

純真な弟子がまくると。

北小岩 「凄いでございます。
 ほとんどはいている意味がないほど
 小さなパンティが
 こんにちはしております」
小林 「よ〜く目を凝らしてみい。
 その先に『来年』は見えんか?」
北小岩 「え〜と。
 あっ、うっすらでございますが
 見え始めました。
 黒ずんでおります。
 しかし、単に毛のような気もいたします」
小林 「お前の実力じゃあ、それが限度やろな。
 かわってみい」

先生は一歩前進し、
放送コードに引っかかりそうな手つきで
ミニスカをまくり、顔を近づけた。

小林 「こんな間近で
 ありがたいものを拝めるなんて、
 何年ぶりや」

口から粘り気のある涎がたら〜。
地面に落ちた涎の中で、蟻がもがく。

小林 「んっ?何も見えん」
北小岩 「先生、
 よ〜く目を凝らしてください!」
小林 「何やら黒ずんだものが」
北小岩 「わたくしが見たものと、
 同じものでございましょうか」
小林 「いや。
 黒ずんでいるというよりストライプや。
 黄色と黒の・・・。
 んっ? うっ、うぉ〜」

ガブッ!!!!!!

スカートの奥から虎の顔が飛び出し、
先生の金玉(こんぎょく)に歯をたてた。

小林 「板垣死すとも金玉は死せず〜」


あまりの激痛に、訳のわからないことを口走る。
袋から出てしまった玉は、
坂道を転がっていった。

それにしても、
一連の出来事は何かの寓話であろうか。
万が一皆様が『来年』をのぞく場合は、
くれぐれもお気をつけください。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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postman@1101.comに送ってください。

2009-12-27-SUN

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