ヒナノヒガサ 毒
写真と文章/新井文彦

きのこ好きの方は、森でも、街でも、
散策途中にコケを見つけたら、要チェック!
じっくり観察してみましょう。

コケの間から生える小さいきのこは、
ぐぐっとくるほど可愛らしいものが多いんです。

さて、この、ヒナノヒガサ、
漢字を当てはめると「雛の日傘」。
実に、優しくかわいい名前じゃありませんか。
世の中には、マグソヒトヨタケ、
なんて名前のきのこもあるくらいですから、
命名者のセンスが良かった(笑)?

バックに写っているスギコケの大きさと比べれば、
もう、一目瞭然の、小さい小さいきのこ。
傘の直径は、大きいものでも、1センチくらいです。
傘や柄をよく見ると、虫眼鏡なしでも、
シスチジアという微毛が生えているのが見えるはず。

こんなにも、小さくて、可憐で、
素敵な名前がついている、ヒナノヒガサですが、
実は、毒きのこなんです!
毒成分は、ワライタケなどと同じ、
中枢神経系の中毒を引き起こす、シロシビン系。
おお、恐ろしや。

厚生労働省が各都道府県に通達した、
取り締り対象菌種にこそ含まれてはないようですが、
決して採取したり食べたりしてはいけません。

※このコンテンツでは、 きのこの食毒に触れてますが、 実際に食べられるかどうかを判断する場合には、 必ず専門家にご相談ください。
 
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