ここ数ヶ月の間で、かなりの数のマスクを作りました。
時期的にカミロボイベント用に作ったものが一番多いのですが、
他にもバラエティ番組用や、広告プレゼン用、
アーティストのプロモーションビデオ用、
ライブ用、さらには知人の披露宴2次会用まで。
たまたま重なっただけなんですが、
久々にマスク三昧の日々でした。
ぼくが初めてマスクらしきものを作ったのは小学生の頃です。
プロレスブームだった当時、
20円のガチャガチャにビニール製の覆面が入っていました。
今の200円の物よりはるかに小さいカプセルに、
マスカラスやタイガーマスク(おそらくパチもん)が
ギュッと折りたたまれて入ってるんですが、
かぶったら顔の形に合わないし、
戦ったらすぐに破れてしまうし、
かなりチャチくそなモノでした。
(でも今見つけたら速攻で買いそう…)
そこで、
プロレスごっこに使えるオリジナルの覆面を自力で作る事にしました。
黒いゴミ袋をセロテープで張り合わせて、
金色のペイントマーカーで模様を描いて、
台所のオカンストックのヒモ(たぶんケーキの箱に付いてたもの)を
後頭部に通して…
写真や現物は残っていませんが、
その姿は残念ながら、
普通にゴミ袋をかぶっているようにしか見えてなかったと思います。
当時のリングネームは「ビタミン・ヤスイ」。
ちなみにタッグパートナーのナカちゃんは「カロリー・ナカザワ」。
他団体(他クラス)へも参戦するほどの名タッグチームでしたが、
調子に乗りすぎて先生に叱られたりしたものです。
しかも覆面かぶったまま直立状態で。
それからおよそ十年後。
就職して最初のボーナスでパワーの強い職業用ミシンを買って、
ワンルームの部屋で我流のマスクをたくさん作りました。
そしてプロレスラーでマスク職人の“マッチョ・パンプ ”こと、
梅本さんと出会い、
プロが使うマスクをたくさん作らせて頂きました。
以前に比べると、
最近はマスクを作る機会は減りましたが、
作るたびに生地や皮の事、
デザインの事など気付く事は多いです。
そして作れば作るほど偉大な先人の、
特に昔のメキシコのマスク職人の仕事の素晴らしさを強く感じます。
いいマスクって、
高級なバッグや靴みたいな服飾的魅力と
パーティーグッズ的な爆発力とのさじ加減が絶妙だったりするものです。
もっといいものを作りたい。
これはこれで自分にとってライフワークのひとつなんだな、と思います。 |