ツルに、恩返し
担当・かとう
3月中旬の北海道・釧路。
見上げた氷点下の青空を、数羽のツルが飛んでいきます。
浮かび上がる白と黒のコントラスト。
その時、私は、言葉にならない感動に打ち抜かれました。
ありきたりな言葉を使うと、「一目惚れ」してしまったのです。
日本で一般的に見ることが出来るツルは、ナベヅル、マナヅル、タンチョウの3種類。
この中で「ツル」と聞いてイメージされることが多いのは、
白黒の体で、頭に赤い差し色が入る「タンチョウ」という種類かと思います。
正式には、ツル目ツル亜目ツル科ツル属タンチョウ。学名はGrus japonensis。
古くから、銅鐸に彫られ、枕草子に登場し、若冲に描かれたツル。
昔話の中では美女に姿を変え、近年では、1000円札の裏面に美しく刷り込まれたり。
ツルに心を奪われたのは、どうやら私だけではないようです。
日本人は昔から、恋してきたのです。きっと。
でも、それって一体、何故なのでしょうか??
ツルからもらった感動を、少しでも誰かにお裾分けしたくて。
誰かの情緒に訴えかけられる表現力を持たない私は、
一冊の図鑑を開くことにしました・・。
日本人なら是非知っておきたい?ツルの魅力を、
主観を込めてお届けします。
※本文で「ツル」と書く際には、特記がない場合は「タンチョウ」を意味するものとさせて下さい。