もくじ
第1回四つ葉のクローバー、見つけた。 2016-06-28-Tue
第2回「優等生」を生きていた。 2016-06-28-Tue
第3回「神さまの声」が聞こえた。 2016-06-28-Tue
第4回はじめて「自分」になった。 2016-06-28-Tue
第5回「好き」が仕事になった。 2016-06-28-Tue
第6回幸せのかたち、見つけた。 2016-06-28-Tue

1991年、
東京都生まれ。
フリーライター。
キャラクター絵本、
大学の広報用
パンフレット、
webマガジン等の
ライティング・
編集を経験。
ディズニーと
椎名林檎と
温泉について
考えているときが
わくわくします。

四葉少女に聞いた、
「幸せのかたち」。

担当・馬場 澄礼

第3回 「神さまの声」が聞こえた。

——
生きることが苦しくなったときに、
神さまの声が聞こえてきたんですか?
生澤
声が聞こえてくるっていうよりも…
自分のなかに言葉が降ってくるような感覚です。
——
どんな言葉だったんでしょうか。
生澤
「いまがつらくても
数年後にはぜったいに報われるし、
他の人ができないことをできる人になるから、
もうちょっとがんばってね」
という内容でした。

——
応援してくれていたんですね。
生澤
言葉が降ってきてびっくりしたんですけど、
でもそこからもうちょっとだけ
がんばろうとおもえるようになって。
その頃に、また新しい引っ越しが決まったんです。
——
おお!
生澤
その後も、時々同じような声が聞こえてきました。
——
どれくらいの頻度で
聞こえてきたんですか?
生澤
3ヶ月に1回くらいですね。
高校のはじめくらいまで続きました。
でも神さまとか言ったら、
また変だとおもわれていじめられそうだから(笑)
周りには秘密にしていたんですけど。
——
なんだろう…
ふいに言葉をキャッチする感じなんでしょうか。
生澤
そうですね。
外を歩いているときに、
「いまはつらくても絶対報われるよ」
っていう言葉が…いきなり落ちてくるような感じで。
——
なるほど。
生澤
声の主の姿は全然見えないので、
すごく不思議だなとおもってました。

——
聞こえた瞬間に
「これは神さまの声だな」
って分かるんですか?
生澤
自分の頭で考えた
言葉じゃないことは明らかなんです。
なんかこう…
外から聞こえる快適な声だなとおもってて。
——
恐怖心は芽生えませんでしたか?
生澤
恐怖心はなかったですね。
すごく安心しました。
最近このことをブログに書いたら、
60歳くらいの方からコメントがあって。
その方は絶対音感もあるし、
四つ葉も見つけられるみたいなんですけど。
——
へえー!
生澤
昔同じような声を聞いたことが
あるそうなんです。
コメントの中に
「いまおもうとあれは神さまの声じゃなくて、
未来の自分自身の声だったとおもう」
って書いてあって…
それを読んだときに、すごくピンときました。
未来の自分からの応援メッセージだったのかもなって。
——
時間軸をこえて言葉が届いたんでしょうか。
生澤
そうだとおもっています。
だからきっと大丈夫だろうなって信じています。
——
不思議ですけど、心強くて素敵ですね。
つらかった中学校生活の後はどうでしたか?
生澤
高校に入って、
クラスに親友ができてから
すごくたのしくなりました。
可愛い子なんですけど、
1年間に90回とか遅刻しちゃってて(笑)
——
自由!(笑)
生澤
進学校だったんですけど、
先生に「三平方の定理を答えて」って言われたら、
そのまま「三平方の定理」って返したりしてて(笑)
めちゃくちゃおもしろい子だったんですよ(笑)

——
おもしろいですね!
生澤
その子と仲よくなってから、
人に対してすごく心を開けるようになって。
周りからも「いい意味で変わったね!」って
言われるようになったんです。
——
ああ…よかったですね。
生澤
性格も本来の明るい自分に戻って、
3年ぶりに心から学校がたのしいって
おもえるようになりました。
一緒に土手に行ったり、小学生と遊んだり、
歌いながら走ったり…
ほんとうに自分を変えてくれた人です。
——
童心にかえる、みたいな感じでしょうか。
生澤
あ、そうです!
「自分も自分でいていいんだな」って
教えてくれましたね。
——
心を解放してくれた人なんですね。
じゃあ、その親友の方には
四つ葉のことを話していたんですか?
生澤
その子にも、四つ葉のことは言えずにいました。
でも、高校3年生のときに
四角大輔さんの講演会を聞きに行って、
そこから人生が変わりました。
周りの人に、四つ葉のことを伝えようとおもったんです。

(つづきます)

第4回 はじめて「自分」になった。