がんばれ自炊くん!
「ふだん食」はじぶんで作るって、どう?

七人の自炊くん、本格スタートじゃ!

うおっほん。自炊老人じゃ!
お待たせした。いよいよ本日、
「七人の自炊くん」を発表させていただくぞ。
全国の自炊人からのアピール、みな熱烈でな、
選ぶのに、ちと難儀してしまったよ。
その熱意をしかと受け止めさせていただいたうえで、
心を鬼にして、七人を選ばせていただいた。
まずはこの「七人」でスタートするが、
さきざきは、広くいろんな自炊人の意見も
聞いていくつもりじゃから、
選に漏れた自炊人よ、ガッカリするでない。
皆の活躍する場も、しっかり用意するからな、
ばんばん投稿、期待しておるぞ〜!



では、七人の顔ぶれを紹介じゃ。
まずはこちら!

★七人の自炊くん その一
●ハニ(女性)20代 愛知県

 【栄養補助材のいらない食生活】
 私もとうとう親元を離れ、本当の意味での自炊くん。
 やはり、水道光熱費やら、食材費やらを、
 自分のわずかなお給料の中から払っているという
 気持ちの下でつくる料理は、真剣味あふれていて
 毎日とてもスリリングで楽しいので、
 ますます自炊くん道一直線です。
 基本的に毎日三食(お昼はお弁当持参です)
 作って食べています。
 我が家には出会って10年になる親友(女子)が
 同居人としてくらしているので、
 夕食のみ2人分作っています。食事担当は私。
 さらに週末はダーリン(糸井氏ではありません)も
 来たりするので3人前とか作っています。
 私がテーマとしているのは、
 栄養補助材のいらない食生活です。
 太りたくないけど、血行も悪いし、お肌のまがりかどだし、
 いろいろ摂りたい栄養素はたくさんあるのです。
 それらを、栄養補助食品にたよることなく、
 体内にとりこんでみせる! という
 強い意思のもと、食事を作っています。
 自炊が楽しい、というか、自己陶酔型、というか。
 自分で絶賛しながら食べるのダイスキで、
 日曜日の夜は、来るべき週明けにむけて
 何種類かおかずを作ってストックしたりしています。



そうかそうか、ハニどのは、新米自炊人なんじゃな。
だのに同居人に食わせ、週末にはダー氏にも食わせるとは、
新米とは思えぬ働きっぷりではないか!
さらに家計を切り詰めつつ、健康に留意しつつ。
ハードルがいっぱいじゃ〜。しかし、
「せっぱつまると、けっこう、楽しいものだ」
ということじゃよな。
というわけで、命名。
【自炊新人・ハニ】
キャラクターは、こうじゃ。


この子が君の分身としてこのページで活躍していくから、
心してルポするように。


んでは、にばんめ。

★七人の自炊くん その二
●Miyuki(女性)30代 東京都

 【手早く、おいしく、栄養のバランス重視!】
 私は夫が単身赴任中のため
 楽しい一人暮らしを満喫中の会社員&主婦です。
 なんだか好き勝手をやってそうですがそうでもありません。
 生活はハードであります。
 仕事が忙しく1日15時間労働
 (9時〜24時)は良くあることです。
 休日出勤もなんのその。
 そんな私のテーマは手早く、
 おいしく、栄養のバランス重視!
 休みの日には心安らぐ料理を、ただ自分のために作ります。
 自分と料理が好きでなきゃ続かないわぁ。
 夜中に帰ってきて自分で作ったごはんを
 おいしくいただきます。
 幸せです。
 こんな勝手気ままな生活をさせてくれて
 私の愛するだんなさまありがとう。



うはは。「訳あってひとり」のMiyukiどの。
なのにじつに楽しそうじゃ。タフじゃのう。
なんともかっこいいぞ〜。
というわけで命名。
【自炊忙人・Miyuki】
未亡人みたいじゃな。あ、縁起でもないことを。 失礼。
キャラはこうしたぞ。



実際のワタシとちがいます、と言うでないよ。
あくまでもキャラじゃからな〜。

続いては、こちらじゃっ。

★七人の自炊くん その三
●myu(女性)30代 東京都

 【新婚酒豪夫婦】
 私、自炊暦14年、ダンナを持って10ヵ月の
 新米奥さん兼OLであります。
 日々、会社勤めをこなしながらも
 今日は何を食べよっかな〜とか、何作ろっかな〜などと
 あれこれ考えをめぐらせることが生きがいと言い切っても
 過言ではないくいしんぼうです。
 幸か不幸かダンナも食べることには執着心が強く
 我が家の夕食はダンナの帰宅後第一声、
 「今日の夕飯はなにかなあ?」にはじまり、
 軽くつまみつつまあ一杯とスタートします。
 ここでお察しいただけるかと思いますが
 二人そろって酒豪なわけです。
 家ではじめられないとき
 (私に、つくる気がどーしてもおきないときなど)は、
 外に出て、まあ一杯ってことになるんで、
 毎晩のように台所で腕を振るうような
 完璧自炊生活を送っているわけではないのですが。
 そんな我が家の食卓にのぼるものが何かと言えば
 これはもう、ずばり
 「酒のあてになるもの」になってしまいます。
 で、一応私も平日はお勤めしている身なので、
 半日ことこと煮含めるなどという料理が登場することは
 週末以外難しく、
 ちゃっちゃとできあがるものが圧倒的に多いです。
 あー、でもこれって
 特に特徴があるわけではなく、
 普通の共働きの家庭の食生活ですよね。きっと。
 ま、敢えていえば得意ジャンルは
 「酒のつまみ系」ということでになるのでしょうか。



わっはっは。こちらは二人して楽しげじゃ。
気になるのは栄養の偏りじゃがな、
そういうことがこれからの課題となっていくじゃろう。
ま、夫婦の愛情ということで命名。
【自炊愛人・myu】
ダンナのことは自炊呑助(のみすけ)と呼ばせていただく。
よろしく伝えておくように。



さらには、こちら。

★七人の自炊くん その四
●亀(男性)40代 東京都

 【速攻ハラペコ料理】
 いつもハラペコで死にそうな息子(野球少年)がいます。
 息子は絶対、胃にも歯がある!
 というぐらいの早食いでもあります。
 おやじが作った息子のための速攻料理を紹介します。


おお、メールも速攻!
少年にとっては、
一日がわしの一週間のようなもんじゃろうな。
とにかくいっぱい食うのが仕事みたいなもんじゃろうし。
父子ともに速いんじゃなあ。
というわけで命名。
【自炊超人・亀】
スーパーマンみたいじゃろ。



次は、ハワイの女人からじゃ。

★七人の自炊くん その五
●マハロ(女性)50代 ホノルル

 【ハワイで三食自炊】
 亭主の転勤にひっついてきて、8年と8ヵ月になります。
 私んちは毎日三食自炊です。
 これ全身【胃】でできとんのやないかいなあと
 思えるようなうわばみのよーな亭主と、
 その遺伝子を確実に受け継いで、
 しかも生意気が服を着て歩いてるような
 16歳の息子を抱えて、
 寝食を忘れて?
 朝から晩まで御飯作りに取り組んでいます。
 「今日の晩御飯は何?」と「おはよう!」がわりに
 朝起きてきて訊ねる2人!!!
 「あんたら、3本ほどネジとんでるんとちゃう」と、私。
 毎日のよーに繰り返される会話です。
 こんなんが2人も家にいたら、家計は火の車。
 エンゲル係数は120%を軽くクリアするよーな勢い。
 とてもとても外食なんてできません。
 朝は朝御飯と2人のホームランチ(お弁当)、
 夜は3人家族だというのにほぼ6人前の用意!!
 年に1回か2回、超特別な日
 (それも誕生日や記念日ではなく、
 日本からのお客さんがあったとき)以外、
 えんえんと台所で暮らしています。
 いっそ、私のベッドを台所に運んだろかしら。
 台所から離れている時ももちろんあります。
 それは、日曜版の新聞のチラシをくまなくチェックして、
 ありとあらゆるクーポンをくりぬき、
 ちょっとでも安い食材を求めて東奔西走しています。
 (後略)

 
アロハ! マハロどのは、さらにパーティをひらき
地元ラジオで料理番組を手伝うなど八面六臂の活躍という。
とんでもない多忙自炊人なのじゃが、
さらに忙しくなってもらおうと思う。
覚悟しとくれな。
というわけで命名。
【自炊夫人・マハロ】
(じすいふじん)
あ、なんか、かっこいい。007みたいじゃ。



さらに、こちら!

★七人の自炊くん その六
●あらきち(男性)20代 長野県

 【男子学生、自炊超初心者】
 エントリーするか相当悩みましたが、
 超初心者でもいいということなので、
 ええいっ、エントリーします。
 大学生の一人暮らし生活も今年で5年目になるのに
 ほとんど自炊はしたことがありません。
 朝は食べず、お昼はパン、
 夕食はバイトのある日はバイトのまかないを食べ、
 (今までずっとまかないのあるバイトしかしていません!)
 他の日はコンビニ弁当、定食屋さん、
 ファーストフードです。
 でも、自炊に対して憧れみたいなものは持ってるんです。
 スーパーで安い食材を買って、それを使って手早く料理!
 かっこええな〜。(でも、めんどくさそう!)
 「がんばれ自炊くん!」の本も買ってみました。
 買ったけど、それから自炊をし始めたかというと・・・。
 ということで「自炊の超初心者」です。


おお、まったく頼もしくない! 心配! 手がかかる!
じつに不安だらけではあるが、あえて参加してもらうぞ。
ほかの6人と、このコンテンツを読む皆は、
全員で彼の心配をすることになるであろう。
というわけで命名。
【自炊原人・あらきち】
猿人よりはいいじゃろう。



さてどんじりに控えしは?

★七人の自炊くん その七
●きんや(女性)30代 ロンドン

 【自炊は私のアイデンティティ】
 夫の仕事の都合で結婚後インドに三年、
 大阪に三年、そしてこの夏からロンドンに住んでいます。
 9ヶ月の娘と三人暮らしで、私は結婚後ずっと主婦です。
 インドにいた時は現地で調達できるもので
 何とかがんばった結果、
 日々の食事はどっぷりインド化し、
 たまに日本の味を楽しむという
 スタイルになっていきました。
 (サリーを着て洗濯板で服を洗い、
  チャパティを焼いたり大豆から
  豆腐を作ったりしていました。)
 大阪ではインドでもりもり食べていたコリアンダーを
 庭で育てて懐かしんでおりました。
 ロンドンにいる今はインドの食材が入手しやすいので
 インド物も多いですが、
 徐々に日本風のものが増えてきました。
 ここまで書いてきて
 「私の自炊生活は私のアイデンティティそのものだ」
 と気づきました。
 インドでは現地の人に受け入れてもらおうと
 一生懸命努力していました。
 人種のるつぼロンドンではすれ違う人みんなが
 服装も食事もそれぞれのルーツを物語っていて、
 当初私はそれを見て面白がっていたのですが、
 だんだん自分のルーツが気になってきました。
 いろんな国にいるうちに私は糸の切れた凧のように
 自分の根っこをなくしていないだろうか。と。
 そんな折々の自分と、
 その時作っていた食事が良く似ているのです。
 これから先私がどんな食事を作るのか、
 私にもわかりませんがそれはそのまま私の歴史でもあり、
 どうなるのかたのしみです。

在外の自炊人からの投稿、たくさんいただいたよ。
それを象徴するような自炊人がこのきんやどのでな、
でも、これって、いまの日本に生きるわしらと
変わらないんではないかな、とも思うんじゃ。
わしらはこれから、なにを、
どんなふうに食っていくんじゃろうなあ。
てなことを考えてしまった。
というわけで命名。
【自炊哲人・きんや】



というわけで、この七人が揃ったわけじゃ。
さっそく七人には宿題を出す。まずはカンタンじゃよ。
これから一週間のうち、どの日でもいい。
「自炊的に、これがワタシのいちばんフツウの日」、
一日の生活を報告してほしい。

朝起きてから寝るまで、な。

ほんでは、待っとるよ〜。

イラスト コバヤシヒロコ

2001-11-23-FRI

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