がんばれ自炊くん!
「ふだん食」はじぶんで作るって、どう?

鍋ひとつで何をつくる? その5
〜読めば読むほどハラが減るのじゃ〜

北海道から届いたという自家栽培のじゃがいもを、
鼠穴経由で、おすそわけでいただいた。
だんしゃくと、メイクインと、キタアカリという品種じゃよ。
さてどーするか、ニョッキでも作るかな、と思ったが
あまりにハラが減っとってな、
いちばん早く食える方法は……と考え、
そのままオーブンに放り込んでこんがり焼いて、
塩とコショウとバタで食ったよ。
う、う、うまかった〜〜〜〜〜〜!!!
「キタアカリ」というのは初めて食ったが、
ほっこりもっちりはふはふ、じゃった。
サツマイモみたいに黄色いんじゃな。
手をかけない料理でも、
食材そのものに力があると、
ちゃんとごちそうになるから不思議じゃな。



さて、今日も元気に「一鍋料理」じゃ。
たーくさん来とるのじゃ〜〜〜!

●「お鍋ひとつで」・・・なかなか難しい課題ですね。
 お米が大好きな私は、「炊き込みごはん」をご提案します。
 新米もそろそろ出ることだし。
 秋の味覚の王者といえば、松茸・・・なんでしょう、多分。
 でもちょっとお高い。それに「鍋ひとつ」なんだから、
 ボリュームもほしいですよね。
 ということで、旬の魚を使います。
 それに自炊の場合、魚を焼くと部屋が臭くなる、などと
 魚を敬遠してしまう方も多いでしょう。
 コレなら煙がでませんから、大丈夫!
 炊飯器でもできますが、
 そうすると炊飯器が魚臭くなるので、
 やっぱり鍋がベストです。
 
 その1「さんまごはん」
 まず米を洗っておいときます。
 さんまは、3枚におろします・・・っても、
 できない方も多いと思われるので、
 頭と内臓をとるだけでいいです。
 内臓をとった部分は、水洗いしてね。
 ショウガひとかけを千切りにします。
 お米と同量より1割増しの水を入れ
 (新米の場合は控えめに)、
 日本酒としょうゆを米1合に対し大さじ1ずつ入れます。
 さらに塩少々。味の濃さはお好みで。
 そこに千切りにしたしょうがを入れ、さんまを入れます。
 入らなければ切ってもいいですが、
 あんまり小さくしないように(後で骨が取りにくい)。
 あれば、山椒の佃煮を少々。なくてもいいです。
 で、ふつうに炊きます。
 私の場合はホーローの鍋で、沸騰するまで弱めの中火、
 沸騰したら強火にして、ふきこぼれる寸前に
 ごく弱火にかえて15分ほど。
 最後に一瞬だけ強火にして、
 鍋底でプチプチ音がしたら止めて蒸らす、って感じかなー?
 炊いている間に万能ネギを「これでもか!」というくらい
 刻んでおいてください。
 15分ほど蒸らした後、ごはんを混ぜる前に、
 さんまを「解体」します。
 小骨が多いのが難ですが、「多少のことは気にしない」
 おおらかな気持ちで。
 どうしても気になる方は、やっぱり生の段階で
 3枚におろして完全除去するのがベストですねー。
 で、それがすんだら、万能ネギをたーっぷりいれて
 混ぜます。以上、できあがり。
 私の場合は、米1.5合にさんま1尾の割合でやってます。

 その2「鮭ごはん」
 魚の内臓さわるのイヤーって方は、切り身を使うこちらを。
 さんまの代わりに鮭の切り身を入れます。
 塩鮭でもいいです(その場合は鮭の塩加減にもよりますが、
 しょうゆと日本酒だけでいいかも)。
 あとは同じ。こっちの方は、キノコやニンジン、
 ゴボウなどの野菜類を刻んで具としていっしょに
 炊き込んでも可。
 ショウガは入れなくてもいいです。
 で、同様に炊きあがったら、骨と皮を外し
 (皮好きの方は刻んで戻してください)、
 たっぷりのきざみ青紫蘇と、バターをひとかけ入れて
 よく混ぜます。

 こんな炊き込みごはんに、インスタントのおみそ汁でも
 つければ、もう満足まちがいなし! のお食事です。
 え?インスタントみそ汁のお湯をどうやって沸かすか?
 うーん・・・。電気ポットはダメ?・・・盲点だぁ。
 (若竹佐記子)

 
ぐごげごがごぎご……(ハラが減って身もだえる擬音)。
わしゃ、炊込みごはん、大好物じゃ〜。
死んだバァさんが、トリめしをよく炊いてくれてな、
甘いいり卵と、焼きのりをのっけて食うのが好きじゃったよ。
しかし「さんまごはん」、ダイナミックじゃな〜!
さっそくマネしてみよう。
インスタントみそ汁は……このレシピとしては
あきらめるしかないが、そりゃああったほうが、うれしいぞ。



次は……こりゃナンじゃろ? 洋風肉ジャガか?

●肉(くず肉と呼ばれるたぐいの物だとなおよろしい)、
 ジャガイモ、タマネギなどをお好みで切って鍋に入れます。
 で、水を適当に入れます(ひたひた以上)。
 さらに胡椒をたくさん入れます。
 そして時間の許す限り煮ます。できあがり。
 胡椒を入れすぎると辛いかもしれませんが体が温まります。
 芋は芽だけをとった丸のままのものを使うほうが
 私は好きです。芯まで煮えるのに時間がかかるけど。
 (かみや)


ふむ。……これ、味付けはどーするのかのう?
できあがりに汁っけがなければ
塩をふったりマヨネーズで食べたりできそうじゃが
「時間の許すかぎり煮」て、どろどろになったりしたら
やっぱ、塩味を最初からつけておいたほうがよさそうじゃな。
そうすれば、ボリュームたっぷりのスープになるでな。



続いては、ひき肉料理じゃよ。

●自炊老人 様へ
 お初にお目にかかります。
 僕の体は不思議な構造で、
 眠らないのは苦痛ではないのですが
 おいしいものから遠ざかるともだえ苦しんでしまいます。
 ので。
 手っ取りばやいのは自分で作っちまうこってす。
 自炊の最大のポイント とは、
 作りつづける、ことではなかろうかです。
 自炊を始めて5年になりますが、
 面倒なのには違ぇありません。
 でも気がついたのですが、
 作ってるときはずっと作るのですが
 作らないときには、ホントに。とんと、ごぶさたになる。
 最近は懐具合がキビシ〜ので
 いよいよ、安売りのチラシが親友になりました。

 さて。レシピをひとつ。
 雪平鍋というヤツは優秀ですな。
 ラーメン作るのも、レトルトカレーも
 (なんと、ちょっとがんばれば
  1人前のスパゲッティまでも!!)
 こなしてしまうのですから。
 しかし、それだけでは鍋が「料理をした気にならん!」と
 お怒りになるのでここはひとつ。

 ひき肉はエラいヤツです。
 くず肉と思われがちですが、商品になるぐらいですから
 肉のうまい部分のくずがひき肉になることが多いようです。
 ですから、こいつを生かして、どんぶりを。

 鍋でひき肉をいためます。
 分量? 食べたいだけに決まってますがな(笑)。
 僕はくいしんぼなのでだいたい150グラムぐらい
 使います。
 ほとんど色が変わってぽろぽろにしたら
 すりおろしのしょうがを少々加えます。
 んで、完全に炒まったら、その上にスライスした
 たまねぎを並べます。
 もちろん薄いほうが火の通りは早いです。
 だいたい1/4〜1/2個ぐらいでしょうか。
 そこに、しょうゆとお酒とお砂糖と。ひたるぐらいに。
 やる気のない人は、「めんつゆ」でもよいのでは。
 分量は自分で、調整してくださいな。
 失敗もひとつの調味料です。
 あとは、じぶんがどれぐらいやわらかいたまねぎが
 好きかです。
 かためが好きな人は厚めのスライスをさっと煮て。
 柔らかが好きな人は薄めのスライスをコトコト煮て。

 あとは、アツアツのご飯に乗っけるだけ。
 ほーら、吉○家もビックリ!
 このメニューのえらいのはいくらでも応用がきくこと。
 お好みで、ときたまごをかけてとじてもよろしいでせう。
 ひき肉だけで調味料を少なめにして、
 煮汁がなくなるまで炒めれば“そぼろ”。
 ひき肉の変わりに、細切れとか、牛肉が手に入れば牛丼。
 たまねぎを煮てカツ乗っけてたまごでとじればカツ丼。
 これを知ってるだけでいくらでもバリエが増えていきます。
 いかがでせう。
 僕の周りがどんぶりものの作り方って知らない人が
 意外と多かったので、紹介してみました。
 (BEARFOOT)


これを読んでひとつ思い出したぞ。
ひき肉を炒めて、そこに「納豆」を入れ、一緒に炒めると
けっこううまいぞ。味付けは熊足殿に同じ、じゃ。
ゴハンにのっければ「ひき肉納豆丼」じゃな。
しかし、熊足殿、
鍋ひとつだと「アツアツごはん」はキープできんから
あらかじめ炊いておいて、
おひや丼にするしかないじゃろうな。
あるいはその逆か。



次は、スープ系じゃな。

●自炊老人さま、夏の終わりに夏野菜のスープです。
 鍋一つで、手軽で超ヘルシー!
 ・材料
 かぼちゃ四分の一個、ナス3本、玉ねぎ1個〜2個、
 トマト2個、ホールコーン1缶、ピーマン3個、
 ローリエ1枚、チキンブイヨン固形1個、塩こしょう各少々
 ・下ごしらえ
 かぼちゃは一口大に切り、塩でもんでおく。
 ナスは輪切りにし、水で灰汁抜き。玉ねぎはくし切り。
 トマト1センチ角に切る。ピーマンも縦に1センチくらいに
 切っておく。
 ・作り方
 オリーブオイルにつぶしたにんにくを入れて香りが出たら
 かぼちゃ・ナス・玉ねぎを炒め、その後水1.5カップ、
 ローリエ、チキンブイヨンを入れ、ふたをして煮込む。
 15分くらいたったらトマト・ピーマン・ホールコーンを
 汁ごと入れ、塩こしょうで味付けをして出来上がり。
 パン・ご飯どちらにも合います。朝ご飯にもいいかも。
 最初にベーコンをいためていれると
 ちょっとカロリーは高くなるけど、味は出ます。
 ダイエット中の人にもいいと思いますよ。
 栄養も(多分)良し! です。私もこれで
 体の調子が良くなったような気もしますよ。
 (健康娘)


かぼちゃがどっしりと、ゴハンがわりの満足感を
与えてくれそうなレシピじゃな。
もちろんパスタにも合いそうじゃし。
ぜひ油はエキストラバージンオイルを、じゃな。



次は……のろけか、これは。

●これは、正しくいえば彼にというより付き合う前に
 友だち同士でバーベキューした時に作ってたら、
 たまたまその時気になってた彼が
 それをバクバク食べてくれたという料理で、
 今も彼はよくそれを食べたいといってくれる一品です。
 (のろけているようで気持ち悪いですが、皆がこれでおっ?
  と思い作ってみてくれたらな、という
  ただのくだらん前書きです。長いですね。)
 しかもすっごく簡単です。
 こんなんで人に喜んでもらえるなんて楽だなあ。
 ジャーマンポテトサラダ
 材料:2〜3人分
 じゃがいも2個
 ベーコン4枚(好みです。気分によって)
 玉ねぎ半個
 にんにくひとかけ(ドライでもかまいません)
 ローズマリー
 バジル
 デイル
 パセリ(あればいれる)
 荒挽き黒こしょう、しお
 作り方:
 じゃがいもは皮をむいたら輪切りにして水につけておく。
 玉ねぎはみじん切り(あらくていいです。)
 ベーコンも1cmくらいに切ろう
 にんにくもみじん切りにします。
 じゃがいもを耐熱容器に移して、ローズマリーとデイルを
 適量ふりかけてレンジで5分程熱します。
 その間にフライパンを熱して、
 オリーブオイルでにんにくとベーコン、
 玉ねぎをよーく炒めます。
 バジルと黒こしょうを好みの量入れます
 (私はがんがんに入れます)。
 柔らかくなったじゃがいもに、炒めたものを入れて、
 フォークとかでつぶしながらまぜ、しお適量、
 パセリを入れて出来上がり。
 ほんとに楽なうえ、美味しいです。
 スパイスもお好みです。私は持ってたのだけ使いました。
 他にもあれば入れたりします。
 その時その時の気分で料理法も様々です。
 料理するって、自分に幅が広がっていく気がしませんか?
 ま−めんどくさければ、パンにチーズと納豆、
 ケチャップかけてトーストとかで済ませたりしてます。
 おいしいですよ! たべるのだいすき。これも私の食人生。
 それではまた。(ばっちょ)

 
そうじゃそうじゃ、「サラダ」も作り方によって
一皿で満足できる料理になるんじゃよな〜。
しかし、これまたとっちらかったメールじゃのう。
最初の8行は中指を立てたくなったが(ごちそうさまじゃ)、
レシピはまともじゃ!
と言いたいが、ルール違反が一ヶ所。
レンジは「鍋ひとつ」に反するな。じゃから、
じゃがいもはあらかじめゆでこぼしておき、
ローズマリーとデイルは炒めるときに入れる、
ということじゃろうな。



ああイカン。ハラが減り過ぎじゃ。
今日はこのへんで、また次回!


★おまけ わたくしの自炊生活★

●こんにちは、はじめまして。
 北海道在住の、最近、自炊生活が楽しくなってきた
 25歳の女子です。
 私は、今まで親元に居りましたので
 お料理はほとんどしたことがなく、
 上げ膳据え膳の食生活でした。
 料理嫌いは母親譲りで、
 「食べるものがなかったら食べない」
 という傲慢なものでした。

 が、しかしっ!
 今年の7月から彼氏と同居ということになり、
 自炊生活(やっと)スタート、という事になりました。
 最初は、自炊歴10年の彼と一緒に、
 スパゲティやサラダを作って、
 そのうち和食にも手を出したりして・・・
 結構自分たちで作ったものはおいしい。
 って事にこの年になって初めて気が付いた感じです。
 「がんばれ自炊人」のページはたくさんのレシピや工夫が
 あって、面白く刺激的で、勉強になります。

 でも、自炊をはじめて、一番変わった事は、
 去年の10月に、おいしい手料理で私を大きくしてくれた、
 おばあちゃんが亡くなって、
 美味しいものはもうこの世にないんだって思いこみ、
 辛いと感じた料理をする事は、慰めにもなって、
 栄養にもなって、気持ちの切り替えが一瞬かも知れんけど
 できるようになった事。
 職人気質で優しい祖母が立っていた台所に行くと、
 すごくいたたまれなくて今でも泣いちゃいます。
 ほ〜〜〜〜んと、おばあちゃんが作った醤油ラーメンや
 まりもごはんは、絶品。
 おいしかったんだー。
 で、今はなんとか思い出しながら、
 色んな物を作っています。
 魚の煮付けや、煮しめなんかを作る時は、
 腕を前に伸ばし「は〜〜〜っっ」とか言って
 (北斗の拳風に)、気合を入れ、「降臨っ!!」とか
 冗談で言ってから、祖母の事を深く思い、作っています。
 それで美味しくできちゃうから、うれしいし不思議で、
 ‘おばーちゃん ありがとうっ(感涙)’て思いながら
 おかわりしています。
 めったに、煮付けなどは作らんくせに、
 圧力鍋を物色しに街まで出掛けたり、調子に乗って、
 土鍋でご飯を炊いちゃったり。
 (すごく美味しく出来ました、ありがとうございます)
 料理ベタの母まで、なにやらさまざまなものを
 作り出しています。
 毎日こうやって賑やかにちょっと地味に
 自炊生活を営んでいます。
 おばあちゃんがいなくなって、
 どうしても料理をしなくちゃならないんだけど、
 「がんばれ自炊人」のコーナーで発心したところも
 あります。ちょっとずつお料理がうまくなって、
 自分なりの工夫や助言なんかが出来るようになったら、
 自炊人様にコーナーのお題に添ったメールを送りたいなー
 って思いますっ。
 あれほどいやだったお料理が、
 楽しくなったってことが一番伝えたかった事です。
 あーもう、長くなりましたので、この辺で失礼致します。
 一方通行のメールですいません。
 「おとなの小論文教室」で勉強して出直してきます。
 では、さようなら。(まつざわちかこ)


こころのこもったいいメールじゃよ〜! ありがとうな。
ちかこ殿、いずれと言わず、いいレシピができたら
じゃんじゃん送ってくれ〜〜!
彼に聞いたっていいからな。

ところで「まりもごはん」て何じゃ??? 阿寒湖の?

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新しい議題への投稿はもちろん、
みなさんのレシピや、
自炊に関することがらのメールも、
じゃんじゃん お待ちしてます!
jisui@1101.comまでお送りくださいね。



よっこらせっと。

2000-09-16-SAT

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