石川くん。
枡野浩一による啄木の「マスノ短歌」化。

真剣になりて竹もて犬を撃つ
小児[せうに]の顔を
よしと思へり
 (石川啄木『一握の砂』より)
 ※[ ]の中はふりがなです。


第20回 石川くんの真剣


石川くん、おはよう。
   *
眠って起きたら、
きのう私が言ったことは、
まちがっていた気がしてきました。撤回します。
私の心をもてあそんでくれてありがとう。
石川くんはやっぱり、
いじめられてこそ石川くんだよね。
いじめっ子の真剣な顔って、すばらしいもの……。
きょうからは心をいれかえて、
真剣な顔で石川くんのことをいじめていきたいな。
   *
そういえば、
知り合いの歌人・玲はる名さんが、
石川くんに関する資料をどーんと送ってくれました。
玲はる名=通称レイハルさん、ただただ感謝です!!
これからじっくり拝読しますが、
今ふと目にとまった記事は、
「國文學」昭和三十八年三月号に載った
『啄木を憎む女』
ってやつね。
石川くんを憎む女って、いったい……。
   *
ね、とっても気になるでしょ、石川くん。
でも、今はまだ、おしえてあーげない。
そして私は風邪ぎみで眠いので昼寝します。
おやすみなさい。
また来週。

枡野浩一

http://talk.to/mass-no

2000-07-08-SUN

BACK
戻る