その1972

予定したとおりに、そのまま発すれば、
まったくもってなんの問題もないんですけど、
どういうわけか、魔が差すように、
違うことを言っちゃったりするんですよね。
いわば、日常に突如生じる非日常。
そうです、それが元祖「言いまつがい」。
いろんなことばを、いろんな場面で、
今日もたっぷりお届けいたします。
どうぞ、最後まで、おたのしみください。

最近、仕事が忙しい夫。
ため息をつきながら、
「ああ、ヤクルトがいっぱい‥‥
 違う、やることがいっぱい」
と、のたまっていました。
がんばれ〜。
(冷蔵庫にいっぱい買っておこう♪)
あるグループについての
噂話をしていたとき、
「解散も秒読みらしいよ」
と言うべきところを
「解散も棒読みらしいよ」
と言ってしまいました。
(ツバメとハサミ)
この間、誕生日が近い人が
3人いるという話をしていました。
とてもセンス抜群で美しいAさんが、
「みんなてんびん座で、O型!」
と言おうとして
「みんなてんびん型で、O座!」と。
(私はうお型)
先日、母に
「ニュージーランドって
 どのへんだっけ?」と聞かれ、
したはんきゅう‥‥じゃない、
 しもはんきゅうだよ!」
と答えてしまいました。
なんかイメージ的に下のほうだったんです‥‥。
言うべきは「南半球」でしたか。
(おかっぱ)
会社の同僚と学生時代の修学旅行の話で
盛り上がっていた時のこと。
「あと、あれとかやった?
 枕飛ばし!
同僚しばしの沈黙の後、
「枕投げならやったけど?」
と冷静につっこまれました。
(確かに飛んではいるけれど)
我が家の長女、幼少の頃より「鼻」が利きます。
団地横の公園に風で飛んだタオルの匂いをかいで、
「これは‥‥さっちゃんチの!」
小学校の床に落ちたままの下敷きの匂いで、
「これは、橋本の!」など、エピソードは数多。
高校生ともなると学校に持っていく
お茶の風味にも一家言あり、
最近は凍頂ウーロン茶のファン。
でもちょっとお高いので、いつもは買えないけど、
試験明けにご褒美で新しいのを淹れたところ、
口に含んで一言。
「お〜、この、
 鼻にフレバる‥‥うん?」
感動的なフレーバーが
鼻に広がったのがよく分かりました。
(妹は鼻より耳‥‥)
日本語教師をしております。
以前、聞きとりの授業で
答え合わせをしていたときのこと。
私 「答えは右、左、どちらですか?」
学生「わかりません」
私 「答えは、『みだり』です」
学生たちから一斉に
「どっちなんじゃ!」とツッコミが入ったのは
いうまでもありません。
(トミコ)
昨日は天気が良かったので、遠足気分♪ と、
主人と二人、河川敷公園でお弁当を食べました。
先に食べ終わった主人が割り箸を折って
爪楊枝の代わりにしようとしているのを見て、
「爪楊枝の袋に
 割り箸入ってるよ」

と、教えてあげました。
「???」
お互いに顔を見合わせて、大笑い。
何とも清々しい風が吹いておりました。
(manpuku)
あはははは、と笑いながら、
ふと、「待てよ?」と思い当たった、あなた。
「これってあれと似てるな」と感じた、あなた。
ぜひ、その経験を投稿してください。
下の「投稿する」ボタンをクリックし、
ことのあらましをシンプルに書き表し、
できたところで送信ボタンを押してください。
それでは、また、明日ー。

イラスト:しりあがり寿


2009-07-09-THU
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© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN