その2572
すべての子どもたちは
美しい名前を持っています。
ひとりずつひとつ、かけがえのない名前を。
ところが、その、燃える命ともいえる名前は
しばしば他者によってあっさりと
「言いまつがわれて」しまうのですよ。
そんなエピソードを集めてお送りするのが
こちら、「名前の言いまつがい」。
こういう経験、誰しもきっと。
「言いまつがい」を投稿する
はじめて投稿するかたへ
私の名前は「昌恵」ですが、
「昌」という字が、
なかなかわかってもらえません。
先日、書類を送ってもらうために電話で
「月日の日を、上下に二つ重ねます」
と言ったら、届いた封筒に
「朋恵」とありました。
(マエ姉さん)

私の名前は「やすこ」ですが、
2年に1度の頻度で
「やくそ」さんと呼ばれます。
言いまつがえた方は、
気まずい+申し訳ない+でも笑えてしまう‥‥
という複雑な大人の表情をしてくれます。
(ヤッコでいいよ‥‥)

友人が息子のガクちゃんを
呼びとめようとして
「おい、ガキ!
 ‥‥あ、違う。ガク!」
言い直してる間にガクちゃんは
走り去りました。
(一文字違いで大違い)

私の本名は、「理」と書きます。
当然、私宛の郵便物の宛名は
「○○ 理 様」と書かれてる事がほとんどです。
ところが最近、立て続けに3通も
「○○  様」と
書きまつがいされたDMが送られてきました。
しかもそのうちの一通は、
ダイエットサプリのDMでした。
確かに私の下腹は「タヌキ」と
表現するのが最適ではあるのですが‥‥。
潔く認めるべきか、否か‥‥。
(理)

出産祝いに玩具をインターネットで
注文して友人に贈った。その際、
「熨斗(のし)は、
 竹林と山村の連名でお願いします」
と発注メールに追記した。
後日友人から
竹森、山村で届いた」
と連絡があったため、
玩具屋に名前間違いの指摘のメールを送ると、
山森様、大変失礼致しました。
 今後は決してこのような誤りがないよう
 徹底致します」と返信が。
どんだけ「森」が好きやねん!
(とみこ)

昔いた職場に、Iさんという
同じ名字の男性と女性がいました。
女性の方が先輩に
「まんちゃん」
と言われていたので、
「旧姓が万田さんなんですか?」
と聞いてみた所、
「そういうわけじゃないんだけど‥‥」
と、何だか妙な表情。謎が解けたのは、
男性の方が「ちんちゃん」
呼ばれているのを聞いた時でした。
(モリノク)

我が家では母猫とその娘猫、
2匹の猫を飼っています。
ある日、母が
「こなつー、あんたはねぇ、
 『千の夏』って書いて
 『こなつ』っていうのよー」
と言いながら娘猫の
『小夏』を撫でておりました。
お母さま、それじゃあ『ちなつ』ですってば。
(母猫は「千鳥」です)
名前の「言いまつがい」に限らず、
あらゆる「言いまつがい」を
迷わず、お送りくださいませませ。
「投稿する」ボタンをクリックし、
ことのあらましをざーっと書いたなら、
掲載されたときのために
ハンドルネームだけを書き添えて、
過度に推敲することなく、メール送信。
驚くことに、それで投稿完了です。
それでは、また明日、この場所で。

イラスト:しりあがり寿
言いまつがいを投稿する
はじめて投稿するかたへ
次へ
2011-03-01
HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN