「ほぼ日」中年陸上部 マイナスからのランニング。
ファーストシューズは王様になったつもりで選べ!

ほぼにちわ。西本です。
「早く続きが読みたいです」という
たくさんのメールをありがとうございます。
前回の「TKの準備運動」をやりながら
待ってくださっているかたも!
お伝えしたいトピックがありすぎて
なかなか前に進みませんが、
本日は実は大切な「シューズ選び」のお話です。

「王様になったつもりで選べ!」って、
ちょっと大げさなタイトルですね。
でもホントなんです。
「お金がかからない趣味」と言われるランニングですけど、
唯一、ここには惜しみなくかけてほしいと思うのが、
シューズなんですよ。
「はじめて履くランニングシューズ」って、
その後のランニングライフを左右するんですから。

べっかむ3
「やっぱりさ、この穴の開いた
 このシューズはやめたほうがいいよね?」

そうですね。
シューズの親指に穴が開いたのは、
筋力の問題もありますが、
たぶん、本来、べっかむ3が履くべきサイズより
大きいサイズを選んでしまっていることも
原因のひとつだと思うんです。

べっかむ3
「でも、店員さんがこのサイズって
 おすすめしてくれたんだけどなあ」

うん。個人的な感想だけど、
一般的に店員さんって
なぜだか大きめなサイズをすすめがちなんです。
お客さんもサイズが小さいと
「これはきつい」とわかりますが
自分でジャストサイズというのを判断するのは
なかなか難しい。
店員さんの意見も大事なのですが、
一番重要なのは自分の感覚ですからね。
試履する際も店員さんがおすすめするサイズの
前後0.5cmは一応、試してみておくといいです。
最近は「ワイド」や「スリム」といった
横幅の広さもいくつか種類があります。
走り始める最初だからこそ、
時間をかけていろんなサイズを履き比べて
自分のジャストサイズを知っておくといいです。

シェフ
「ぼくはNIKEが履きたいから、
 原宿のNIKEストアで買おうかな。
 あそこだと、どんなサイズでも揃えているでしょう」

NIKEのウェアってかっこいいから、
全てNIKEでコーディネートしたくなりますよね。
その気持ち、よーくわかります。
でも、武井さんの好きな洋服のブランドでも、
サイズはあっているはずなのに、
ラインが体型に合わないってことがあるでしょう?

シェフ
「ある! ぼくはなで肩だから、
 シャツやジャケットでそういうことがありますね」

ランニングシューズも同じなんです。
サイズは確かに合っているはず、なんだけど、
履いてみると、
なぜだかしっくりこないということがあります。
これはメーカーによって基本とされている
足型の違いからきているわけです。
ですので、ひとつのメーカーのなかから
靴を選ぶのではなくて、
数多くのメーカーのなかから
自分にしっくりくるものを選ぶべき。
だからファーストシューズ選びは
メーカー直営店ではなくて、
数多くのスポーツメーカーを取り扱っている
スポーツショップに行ったほうがいいです。
それも、できれば、陸上を専門に
扱っているお店であれば言うことなしです。
そういうお店に行って、
いろんなメーカーのいろんなサイズの靴を試し履きします。
そのとき「王様」になってほしいんですよ。
ちょっと違う、なんだか違う、
そういう感覚でどんどん試し履きをして、
「これだ!」という1足が見つかるまで、
遠慮なく粘ってほしいんです。

 

同じシューズを、2足買うって?

そして、気に入ったシューズが見つかったら
できれば同じものを2足買った方がいいですよ。

シェフ
「うわ?! まだ、走り続けると決めたわけでもないのに、
 いきなり2足の出費はいたい!」

そうですよね。
「できれば」なので、強くはおすすめしません。
一応、2つの理由があるんです。
ひとつは単純に2足のシューズを交互にはいたほうが
シューズそのものが長持ちするということ。
一般に一度履いたシューズが
元のクッション性を取り戻すのには
1日以上かかると言われているんですよ。
先々、毎日走るようになったら、
シューズの本来の機能を使いながら走ったほうが
故障防止にもつながるでしょ。

そして、2つめの理由はモデルチェンジです。
経年変化で買い替えようというときに
そのシューズが廃盤になっていたりして、
足型やソールが変わって履き心地そのものが
変わってしまうということがあるんです。
特に男性だとボリュームゾーンの26cm~27cmあたりは
品切れすることもよくあります。だから、
「お気に入りのシューズが見つかったら、
 もう1足買っておく」んですよ。

シェフ
「そんな、いきなり毎日走らないと思うし‥‥」

そうですよね。2人は毎日走るわけではないので
今のアドバイスは中級者以上向けでしたね。よし、まずは、
「自分にとって最高のファーストシューズとはこれだ!」
という1足をみつけましょうよ。

べっかむ3
「よくさ、走り始めて3年そこらで
 そんなにシューズのことが詳しくなったね」

よくいくお店の店長さんの受け売りなんですけどね。
その店長さんはぼくの脚力や走り方にあわせて
シューズ特性を見極めながら、
おすすめしてくれるんですよ。

シェフ
「じゃ、その店に行こうよ。
 その店長さんに選んでもらおう!」

あ‥‥、その人、箱根駅伝や実業団で走る選手にも
信頼を置かれている人なんですよ。
ぼくのような市民ランナーには
オーバースペックなくらいなんですが‥‥。

シェフ
「でもさあ、それ知っちゃったら余計、
 選んでほしくなるなあ」

べっかむ3
「そうですねえ。
 ぼくもぜひにと思います」

わかりました。お願いしてみましょう!

ということで、次回は、
ふたりのファーストシューズ選びの様子を
レポートします!

 

さらにややこしいことを言いますが、
ランニングシューズの場合、
同じメーカーでもラインナップによって
足型が違ったりします。
例えば、adidasでも
グローバルに販売されているシューズと
日本企画のラインでは足形が全く違うんですよ。
ええ。例えば、ぼくの足だと
adidasの『adizero Japan』というモデルは窮屈だけど
『adizero TAKUMI ren』だと
「おおっ!オーダーメイドか!」というほどしっくりくる。
同じメーカーでも
「合うシューズと合わないシューズ」があるんですよ。
adizero TAKUMI renは
「現代の名工」と呼ばれる
三村仁司さんが手がけたシューズ。
ぼくはこのシューズでフルマラソンを走りました。

 
緊急告知!「ほぼ日中年陸上部×NumberDO 皇居練習会」  〜「中年陸上部、初の10kmランニングに挑戦!」


前回、お知らせしたところ、
ツイッターなどでも話題が広がった
ほぼ日×NumberDoコラボ企画「ランナー手帳」。
ランナー「村上春樹」さんの名言や全国旅ランマップなど
ありそうで無かったランニング手帳です。
しかも「ほぼ日手帳」に挟み込める絶妙なサイズ!
この特別付録がついたNumberDO
10月4日に発売されました。
そして、10月11日午後4時より丸善丸の内本店では
「ほぼ日手帳WEEKS2013」の店頭販売が行われております。
この流れに「ほぼ日中年陸上部」と「NumberDO」編集部が
ちゃっかりあいのり。一緒に販売することになりました。

そして丸の内といえば、皇居のすぐ近く。
夜は(19時30分くらいを予定)
「ほぼ日中年陸上部」と「NumberDO」編集部の
合同練習会をすることになりました。
よほどの天候不順や体調不良でもなければ、
皇居2周=10kmのナイトランを行います。
コツコツ練習を続け、
この9月には10kmを走れるようになった
まじめなべっかむ3。
一方で「ひとりで走っていると
途中で飽きちゃうんだよねー」と
路上最長走行距離が8kmどまりのわがままなシェフ。
(トレッドミルではなぜか10km走ったそうですが。)
ということで、シェフを飽きさせないように
おしゃべりできるくらいゆっくりなスピードで
(1km7分前後)
10kmを走ってみることにいたします。
1km6〜7分くらいで
10kmならおしゃべりしながらでも走れる!
というセンパイランナーのみなさま、
お時間があれば、一緒に走りましょう。
詳細はここ「ほぼ日中年陸上部」のページ、
もしくは「ほぼ日」「NumberDo」
ツイッターでお知らせしていきますね。

みなさまのお越しを部員一同、お待ちしております!

2012-10-05-FRI
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