ほめ道を往く。
「ほめられて伸びる派」のためのページ。

無理矢理に分類するとすれば、
今回の「ほめ道」は「動物」シリーズ最新作、
ということになるのでしょう。
過去、フランソワーズさんは、
イカをほめました。
しまうまをほめました。
やぎをほめました。
そして、今回、満を持してほめるのは、
「クラゲ」です。
波間にたゆたうあの腔腸動物の、
いったいどこをほめるというのでしょうか。
ご堪能ください。



第六十二回
クラゲをほめる。
〜「自由」で「謙虚」で「かっこいい」〜

わたしは子供のころから
「クラゲ」が好き。

英語で言うと「jellyfish」
かわいいと思いません?

夏休みに田舎の海に行くと
お盆すぎならいやというほど
「クラゲ」に刺されます。

わたしはどうしても「クラゲ」を
飼いたくて、小学生のころ
バケツの水に「クラゲ」を入れて持って帰りました。

でも、翌日「おはよう!」とバケツを覗くと
なんと、そこに「クラゲ」はいません!

「一体、『クラゲ』は何処へ!?」

必死の捜索も虚しく、「クラゲ」は「帰らぬクラゲ」に。

後で聞いたら「クラゲは水道水に弱い」という
ことがわかり、大ショック!
どうやら溶けてしまったようでした。
そういうことも、たまにあるそうです‥‥。
大泣きしましたよ、それはもう。

「クラゲ」ちゃん、ごめんなさい。

にしても、理由は知りませんが
このわたしの持って帰った「クラゲ」ちゃん、
「水道水に溶けた」ってすごくない?
そんな風に死ねる「クラゲ」ってかっこよくない?
子供心に「こんな生き方がしたい」と強く感じたわけです!
「さり気なく」て「謙虚」で「潔い」でしょ?
人知れず、迷惑もかけず、生きた証さえ残さない!
おお、あなたはまさに幻のごとく消えてしまったわ!
だから、なおさら想いは募るのよ!
「罪なやつ」さ、「クラゲ」。

「クラゲ」の魅力はまだまだあります。
まずは「泳ぐ姿」!

フワフワと波に身をまかせ、あくせくしてないし
これと言った目的もなさそうだし
「自由」という言葉がぴったりの生き様が素敵!
で、嫌だと思ったら「針で刺す」
そのはっきりとした意思表示がかっこいい!
フワフワしてるからって「やる気」がないと思ったら
大間違いです!
彼らのその生き様に「飄々と生きる」という
かっこよさを学びましょう!
「強い意思」を持って「飄々」としているのです!

他の海の生き物に「迎合」しようとしていないでしょ?
「ヒトデ」に媚びるわけでも
「イソギンチャク」にライバル心を燃やすわけでもない!
「わたしはわたし」「俺は俺」
そんな声がわたしには聞こえます。

もうひとつの魅力は「透明感」!

女性の素肌と政治家は「透明感」って大事でしょ?
でも、いくらなんでも天然であそこまでの
「透明感」って普通は出せませんよ!

はっきり言って「内臓」のようなものまで
透けて見えますから♪

「堂々人生」でしょ?
「腹黒く」ないでしょ?

わたしは「クラゲ」を信じます!

世の中には「クラゲ」好きな人はいっぱいいるらしく
これまでも何人かの「クラゲ愛好家」のお宅に
「クラゲ」を見せてもらいに行ったことがあります。

昔、仕事でお世話になった
GONTITIのチチ松村さんも「クラゲ愛好家」。
15年くらい前に関西のご自宅に
「クラゲ」ちゃんを見せてもらいに行きました

「クラゲ」を語るときのチチ松村さんの情熱的で
優しい眼差しは、本物でした!!

GONTITIのあの音楽と「クラゲ」
納得のいく方は多いはずです!

余談ですが、わたしも地元の新聞で
「クラゲちゃん」と書かれたことがあります。

ある人がエッセイの中でわたしを取り上げて
そう書かれていました。

やっぱり、「好き」だと似てくるのか
似ているから「好き」なのか。

これにはびっくりしました!

お互いに感電しないように
程よい距離感でフワフワ生きて
透明で目立つわけでもない。
でも、存在感と魅力を持ち合わせ
最後は水に溶けていなくなる!

そんな「クラゲ」のような人にわたしはなりたい!

なーんちゃって♪

「触ったら痛いわよ〜ん!」




「溶けていなくなる」という潔さ!
そして、天然の「透明感」!
そりゃまあそうなんだけどさ、
という世にも真っ直ぐな「クラゲ賛歌」、
おたのしみいただけたでしょうか。
そういえば、
「9月の海はクラゲの海」と歌った
ナイスなバンドもいましたっけ。
せちがらい世の中だからこそ、
「クラゲ」の浮遊感と透明感を。
いつも心に「ジェリーフィッシュ」。
なんとなく、意識していきたいと思います。
それでは、次回の「ほめ道」で。

イラスト:さとうみどり

フランソワーズさんとさとうみどりさんの
「ほめ道」コンビが、個展を開くことになりました!
いったいどのような展示になるのか?
まだ少し先の話ですが、お知らせしておきますね。

フランソワーズ&さとうみどりの二人展
“ほぼ日刊イトイ新聞コンテンツ 
 「ほめ道が往く」を書く二人のプレゼンテーション展”

 期間:2005年4月1日〜6日
 場所:オーパ・ギャラリー/ショップ
    〒150-0001
    東京都渋谷区神宮前4-1-23.1F
    TEL 03-5785-2646
 Open:11:00〜19:00
 Close:Thursday

2005-03-08-TUE


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