ほめ道を往く。
「ほめられて伸びる派」のためのページ。

「ほめ道」の原動力となる「ホメルギー」は、
海の底に蓄えられるのではなく、
鉱山の地下はるかに眠るのではなく、
日々の生活に宿る。
ほめるもほめられるも、日常のなかにある。
たとえば、パソコンの設定に苦労しているとき、
突如、「ほめ道」は拓かれる。



第二十三回
お客様係をほめる。
〜あなたも、わたしも「お客様係」〜

先日、わが家のPCをやっと
ISDNからADSLに変更しました。

ついでにプロバイダーも変えたりして
わたしにしてみれば、かなり「大掛かりな変更」。

何もわからないまま、
適当に工事日を指定していたので
平日の朝10時に工事が始まってしまいました。

手元には申し込みから、工事日までに送られてきた
モデムやCD−ROMや契約書がたくさん‥‥。

どうやら、回線工事がすんでも、
こちらの設定が出来ていないと、
PCも電話も使えないことも判明しました。

夫は「帰ったらやるから、おいておけ」と言いますけど
夫はいつも9時過ぎないと帰らないのに
そんなに我慢できるはずないでしょ!?
電話だってかかってくるでしょうし!!

よし、自分でやろう!!

わたしはこれからの人生のために、PCの接続、設定を
自分のこの手でやることを決意したのです!!
ジャジャ〜〜ン!!

送られてきた物を一つずつ丁寧に開けて、
一つ一つ意味を確認し
たくさんあるコードを一本一本つなぎ、
いらない物を取り去り!

もう、気分は「電気屋さん」!!

ここまではできました。
出来た証拠に電話が繋がったの!
こ〜ゆ〜ものって「打てば響く」ね〜〜!!
算数のように、答えがはっきりしています!!

さて、ここからが、涙涙のPCの設定。
本を見ながら自分のOSの手順で入力するんですが
何度やってもうまくいかない!!

本のとおりの「質問」が出てこないのよ〜〜!
わかるでしょ??

結局2時間くらいは、やりました。
何冊もある資料のあっちを見たり、こっちを見たり!!
「も〜〜、わかんな〜〜い!!」
で、ふと資料の最後の方にあった
「お客様コール」とかっていうのに目が止まりました。
しかもOSやセット内容によって、細かく分かれていて
まずは、自分がどれになるのかを相談したいくらいでしたが
「これかな?」と思ったものに恥じらいながら電話したの!

「あの〜、できないんですけど・・・」
「はい、今PCをご覧になれる環境ですか?」
「はい、見てます」
「ではまず‥‥」
言われるままに作業して3分くらいで完了!!

すごいぞ!!
「お客様係」!!!

気を良くした私。
この調子でプロバイダーにも電話。
もちろん、速攻、完了!!

ああ!! なんて、素晴らしいの!!
「お客様係」!!
お客のどんな難問にもマニュアルと経験で答えてくれる。
お客とは一度に色んなことを聞きたがるもの。
そんな、お客のわがままにも、適切なアドバイスをくれる。

で、更にPC関係の場合、特徴的なのは
「笑わない」ということなの。
こっちがいくらボケても無視をするプロ根性は凄い!!

時々「相手はコンピューターかな?」って思うことも
あるけど、そうではないのよ!!
職務をまっとうし、次々かかってくる電話に
いかに短時間に対応をするかに、命を賭けている。
それが、「お客様係」。

しかも、もっと素晴らしいのは、必ず「フリーダイヤル」!
その上、最近じゃ「24時間対応」とかっていうのも
珍しくないの!! 立派でしょ?

今の時代、「お客様係」の人たちによって
成り立ってるといっても、過言ではないのでしょうか?

だって、最近ではスーパーなんかも「宅配」とかあって
直接電話で注文できるでしょ。
これも「お客様係」じゃない?

通販はもちろん「お客様係」の人が
注文聞いてくれるわけだし。

もっと広い意味で言えば、「美容院」だって「病院」だって
「保険会社」だって「弁護士」だって「講師」だって
み〜んな「お客様係」って言えなくない??

そこに「相談したいお客様」がいる限り
どんな職業も「お客様係」なのよ!!

そうやって、範囲を広げていくと
ある意味「主婦」も「お客様係」よね!

子供がまだ赤ちゃんの頃よく感じてたんだけど
「赤ちゃんのお世話」をしつつ
「夫のお世話」もする。
サービス業でしょ? これって!!

子供が成長すると今度は、幼稚園や学校や地域で
「役員」という名の「お客様係」。

でも、「夫」はもっと「お客様係」なわけよ!
会社では取引先の「お客様係」だし、
家庭では「妻」の「お客様係」。
時には「愛人」の「お客様係」でもあったり‥‥。
忙しいわけよね!!

そりゃ、ADSLの工事とは言え、
早く帰るなんてできません!!

人類総「お客様係」というわけです!!

はっきり言って、「営業」がどんなに素晴らしくても
「お客様係」がいなかったら、
その会社はダメになるはずです。

お客様の相談や、苦情を聞いてくれて、
対応してくれる人がいなければ、
何をどんなに売ったって、使えないんだもん!
使えないものは売れなくなるでしょ?

「売りっぱなし」というのはこれからの時代
きっと廃れていくでしょう。

過去に「お姫様塗り絵」を探して色んなノートのメーカーの
「お客様係り」に電話しまくったことがあります。
その時、一社だけ素晴らしい対応をしてくださいました!!
この場を借りて、お礼を言わせてください!

「ショウワノート」さん!!ありがとう!!

今日のお相手も
あなたの「お客様係」フランソワ−ズでした!



突飛なようでいて、
多くの含蓄を感ずる今回の「ほめ道」。
「売りっぱなしというのは
 これからの時代
 きっと廃れていくでしょう」
だなんて、まるでビジネス書の
まとめにくるような的確なフレーズじゃないか。
そして「ショウワノート」さん、
親切にしてくださってほんとうにありがとう。

イラスト:さとうみどり

2004-03-16-TUE


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