ほめ道を往く。
「ほめられて伸びる派」のためのページ。

おおっ、なんか、今週は、
わりと「旬」なテーマですよ?
「かっぽうぎ」とか「4」とか
「目黒ちゃん」とかいう、
一般的には謎のテーマではなく、
コラムとして取り上げて自然なテーマですよ!
というわけで「エースをねらえ!」。
お読みくださいませ。



第十八回
「エースをねらえ!」
 をほめる。
〜「スポコンアニメ」よ再び!!〜

ほほほ!! 始まりましたね!!
ドラマ「エースをねらえ!」。

う〜ん。もう大好きだったんですよ。小学生の頃。
テレビアニメ、見てました?
漫画本の方も読んだけど、断然アニメ派!!
だって、「声」が良かったでしょ?
「岡ひろみ」「お蝶夫人」「藤堂さん」
「宗方コーチ」「音羽京子」「まき」「緑川蘭子」
どれをとっても、「ピッタリの声」。

で、もっと良かったのは「カラー」!!
だって、「お蝶夫人」の校則破りのあのヘアースタイルは
「カラー」で見ないと魅力半減だもん!!
せっかく、大きなリボンちゃんまでしてるのに。

今、やってるドラマはかなりアニメに忠実で
大変結構なんだけど、今ひとつ、物足りないのは
サーブする時「蝶」や「花」がパ〜っと周りに
広がらないといけないのに、それが無いんだよね〜。
でも、そこは我慢できますからご心配なく!

でね、もちろん「岡ひろみ」に憧れて中学時代は
「テニス部」でしたよ!!
「宗方コーチ」にしごかれる自分をイメージして
必要以上に、辛そうにしたりしてました。

さて、本題に入ります。
このドラマ「エースをねらえ!」を
今、小4、小2の子供と毎週見てるわけですが
見終わって「ね? テニスって楽しそうでしょ?」
と私が言いますと、二人とも
「え〜〜、大変そうだからイヤ〜〜〜」と言うのです。

チョット待って!!
嘘でしょ?
「辛いけど好きだからやめられないのよ。
 あんたたちも、誰かにしごいてもらいたいでしょ?
 上手になって、すごく強くなれるんだから!!
 嬉しいよ〜〜〜」と言うと、
「え〜〜? いい」
即答。

はぁ‥‥。
そうなんだね。君達。
そういえば、わたしたちの頃は「スポコンアニメ」が
やたらと多かったのに、
今は「バトルするアニメ」がほとんど。

子供にとって、アニメの影響力って
思っている以上にあります。
アニメの主人公になりきって「辛い練習を乗り越える」
それ自体が楽しいのに、今の子供たちには
憧れる主人公がいないんですよね‥‥。
親の方は「ほれ、楽しいでしょ?」と
キャプテン翼やあしたのジョーを意識して
同じノリを子供に求めてしまいがちですが、
当の子供は「つらいじゃん」と思ってるだけだったり。

これは非常事態です!!
今すぐ「スポコンアニメ」を復活させなくては!!

「スポコンアニメ」によって
私たちが身に付けた一番の財産は
「血と汗と涙」は尊い!! と信じられたことなのです!!
その価値観があったからこそ、かろうじて、
何とか「今の世の中」があるのです。
「血と汗と涙」がこの先「価値」をなくすときっと
「血も汗も涙」も汚いものとよばれるようになりますよ!

だって、だんだん「人間から出るもの」が
「いけないもの」のように扱われているでしょ?

「抑汗デオドラント」とか
「無駄毛脱毛」とか
「口臭予防」とか。

いいじゃん、出たって!!!

「血と汗と涙」は美しいものだ!! ということを
忘れさせないためにも
「スポコンアニメ」はぜ〜〜ったいに必要なのよ!!
自分を重ね合わせられる「気弱な主人公」がいて
「少しづつ強く」なって「友達と衝突」したり
「乗り越えたり」「親の愛を知ったり」
しないといけません!!

スマートで見た目がいいものばかりの
世の中なんてだめだめです!!
「出るものは拒まず」!!
いいえ、「出してこそなんぼ」!!

子供たちの世界にこそ
「星飛雄馬」や「岡ひろみ」が必要です!!
「スポコンアニメよ! カム・バッ〜〜〜ック!!!」



なるほど、と、
めずらしく納得したりしてしまいました。
「人間から出るもの」が
「いけないもの」として扱われている。
──なるほど。
なんだかまっとうな、
読み応えある「ほめ道」でした。
にしても、「出してこそなんぼ」とまで言われると
なにを信じていいのかわからなくなりますが。
来週またお会いしましょう。

イラスト:さとうみどり

2004-02-10-TUE


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