ほめ道を往く。
「ほめられて伸びる派」のためのページ。

さあ、今回、フランソワーズさんが
ほめるのは、「亭主」です。

え? マジ? 俺? などと、
うかれる亭主のみなさんの顔が見えるようですが、
そう手放しで喜んでもいられないようですよ?



第十二回
亭主をほめる。
〜愛すべき、人類の宝〜

世の「女房」のみなさん、こんにちわ!
ごきげんいかがですか?
ま、いいわけないですよね。
だって「亭主」が‥‥ね。

そう、「亭主」はやっかいなもの。
だって、今朝もパジャマは脱ぎっぱなし。
洗面台はびしょびしょ。
新聞も読みっぱなし。
ですものね‥‥。

「なんでこんなに世話が焼けるのよ!!
 私はあなたのお母さんじゃないのよ〜!」と
「亭主」にぶちまけた「女房」は全体の7割を占めます。

そんな「亭主」をお持ちのみなさんに朗報です!!

このたび、「亭主」の謎が解明されました!!
パチパチパチ!!

ある本にあったのですが
「男」は「女」の9分の1しか感じていないそうです。

なるほど〜。
そう思えば納得できる。
「男」はいい子孫を残せるように作られている。
だから、頭の中はどちらかというと「単純」に
作られているんだって。
と言う事は、「単純」なら「単純」なほど
「男らしい」ということになるでしょ。

しかし、「彼」と「彼女」の時には
この「真実」には届きません。
だって、お互い「なんとかしたい」という気持ちが
強くあるわけだから、「男」だって結構がんばるし、
「女」だって「わかってくれてる」と
都合よく勘違いするでしょ。

これは「亭主」と「女房」でなければ
知りえないことなのです。

ということで、
それがわかれば、話は違ってくるの。

「亭主」よ!!
あなた方はなんて素晴らしいんでしょう!!

その「何も考えない」と決めたような振る舞い。

「女房」の悩みに全く気付かないその精神力。

「嫁姑問題」には耳をふさぐ防衛能力。

「子育て」は「女房中心」のその潔さ!

「怒っている女房」に気付かず甘えてくる
一見厚かましさにも似たタフさ。

「ばれていない」と信じてとる大胆な行動。

本当にどれ一つとっても
これ「男らしさ」の何ものでもないのですから!!

こういう「亭主」をもってこそ、
いい「子孫」を残せるというものです!!
だって、完璧に「感じ方9分の1」の「亭主」。
こういう人は「子孫繁栄」のために
持てる全ての能力を発揮している
ということなのです!!

ですから「家の亭主、何にもわかってくれないの」
という発言はこれまで「愚痴」とされてきましたが
今後は「自慢」ということになりましょう。

ほら、そう思ってよく見てください。

本当にあなたの「ご亭主」の「考えてなさっぷり」!
頼もしいといったらありません!!

「感じ方9分の1」なんですから
もう「くよくよ」する必要はありません。

「本当は後悔してるんじゃないかしら」
とか
「実は怒ってるんじゃないかしら」
とか
「私のことバカにしてるんじゃないかしら」
とか‥‥。

考える必要はもうなくなったのです。

だって、多分「感じていない」のですから。
「亭主」は。

「家でごろごろする」のだって
「子孫繁栄」のための鋭気を養っているからで
決してただの「ぐうたら」というわけではないのです。

マザコンなのだって「自分が結婚したこと」に
あまり気付いてないだけなのだから!!
それで、いいのよ!!

本当に素敵な「亭主」。
「感じていない」感じがまた魅力的。

ああ、「亭主」よ!!
これまで理解していなかった「女房」を許して!!
あなたのその男らしさに気付かないなんて
ほんとうに愚かな私たち。
今では「立派な亭主を持った」と
胸を張って生きてゆけます。

さらに、わたしは21世紀を生きる者の一人として
どうしても提案しなければならないことがあります。

この景気の低迷を皆さん、どう思います??
ボーナスが減って困ってる奥さんを私は二人知っています。

せっかく「亭主」が感じにくいのですから、
この際「一夫一婦制」というのは
もう、やめてもいいのではないでしょうか?
やめたところで「亭主」はどうとも感じませんし。

これは専業主婦である私の意見ですが
毎日同じ人が帰ってくる必要は無いような気がします。

女房も家計管理がマンネリになってしまい
なかなか「家計」に強くなれない、それでは困ります。

どうでしょう、「輪番制」にしては?

毎月「亭主」が変わる。

先月のお隣の「亭主」が今月はうちの「亭主」。

これはかなり「公平性」を重んじた道徳的なやり方ですが
「この人だけは絶対にいや」とか言う、
わがままな人もでてきそうなので
ならば、
「稼ぎのいい男性は何人嫁をとってもいい」ことにしては?
だったら、男性はこぞって「稼ごう」とするし、
女性はこぞって「選ばれよう」として
きっと新しい産業も生まれるでしょう。

「亭主」の愛=収入という図式。
これは女性を綺麗にし、男性をがんばらせます。

まあ、私としては「輪番制」がいいのですが‥‥。
だって、「来月はあのお方‥‥」
なんて思いながらジェットコースターみたいに
毎月の収入に落差があり
その上
今度いつ最初の「亭主」に会えるかわからないから
いつまでも「恋」してられるでしょ。
もちろん、「全亭主」と恋したっていいんですし!
生活にスリルとサスペンスと恋があっていいでしょ!!

まあ、そんなわけで、
「生活の中に火サスを!!」
これって、こわい???




一夫多妻制? いえいえ、「輪番制」です。
「公平」であるうえに、
「新しい産業」まで生まれるそうです。
なにがなんだかよくわからん、という
亭主のみなさんの意見もあるようですが、
「感じ方が9分の1」なのですから
しかたがないのかもしれません。
愛と収入について考えながら、
次回の「ほめ道」を待つことにしましょう。

イラスト:さとうみどり

2003-12-23-TUE


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