ほめ道を往く。
「ほめられて伸びる派」のためのページ。

「ほめ道」を往く者、第1号は、
最近女優になったというフランソワーズちゃん。
しばらく、世界という重箱の隅をほめ連載します。

この連載も、ほめられて伸びますように。



(記念すべき)第一回
小林製薬をほめる。
「商品名に命を賭けた男や女たち」
〜小林製薬の飽くなき挑戦〜

いまだかつてこれほどまでに
「考え抜かれた」医薬品の名前が
存在しただろうか?
「考え抜く」ということは
「考え」に「考え」
だんだん訳がわからなくなって
「ああ〜! もう、もっと、
 わかりやすいのないの?」となって、
その先にきっと
「もう、考えるのやめ!」
みたいな仙人的な感覚になり
「考え」を「抜いた」「考え」になる、
最も「悟り」に近い状況なのです。
私の解釈としては。
そんな、「悟りきった会社」。
それが「小林製薬」(敬称略)。

ある日、ふと見た「アンメルツヨコヨコ」のCM。
何気なく発せられる「ヨコヨコ」という言葉。
「横」とか「縦」という言葉を
まさか繰り返し聞こうとは
それまでの人生では予想だにしなかったこと。
例えば「アンメルツやれやれ」だったら
まだ、「やれやれ」という聞きなじんだフレーズに
「変だな」とは思っても
私としては別段「どうでもいいじゃん」だったのだ。
その「ヨコヨコ」に似た衝撃を
もっと分かりやすく説明すると
去年の紅白歌合戦での石川さゆりさんの「天城越え」と
同じだと思ってもらうとわかりやすい。
「あなたと〜越えたい。(グワォッ)天城〜ご〜え〜♪」
このときのさゆりの表情は「グワォッ」と来ましたよね。
ちなみにこの放送の後
私はカラオケで早速真似してお友達に喜ばれました。
やっぱり「グワォッ」は好まれるようです。

「アンメルツヨコヨコ」に限らず、
小林製薬の商品名は「命がけ」だけあって
どれも「悟り」を感じさせるものばかり。
「鼻スース−クール」「トイレその後に」
「Kessトイレ用」「網戸きれいに仕上げ隊」
「エアコンのホコリ集めてポイ」「髪の毛集めてポイ」
「サカムケア」「ミズムズ」
「熱さまシート」「スミガキ」などなど‥‥。
これらの商品名の凄さは
まさに「生活」という場面で更にその威力を発揮します。

私の実体験を例にあげてみましょう。
結婚10年くらい経ちますと
だんだん夫婦の関係も退屈になってくるものです。
「幸せ」とはこんなものでしょう。
そんなある日曜日の朝。掃除をする私。
夫に何気なく
「ちょっと、そこの
 『網戸きれいに仕上げ隊』取って!」と言いました。
見詰め合う目と目。
夫「何でわざわざ商品名言うの?」
私「だって、本当にそういう名前じゃん。
  だったら何て言えばいいのよ?」
夫「『洗剤』でいいじゃん」
私「あ〜。わかってないわ。
  ちゃんと言う方が面白いでしょ!」
夫「うん」

はい。ここまでのやりとりでもうお分かりですね。
「夫婦の会話」が誕生しました。
これがただの「網戸クリーナー」という名前では
こうはいきません。
これって、完全に夫婦円満に一役買っている
というほかないじゃあないですか!
ですからお知り会いの仮面夫婦の方への
ご進物にも最適です。

CMも見事です。「建もの探訪」でお馴染みの
「渡辺篤史さん」のご出演並びに、ナレーション。
テレビを見ていて
「こんなに良く通る声の持ち主は他にいない」と
いつも思います。
ルックスも何と男らしいじゃあありませんか!
何年も変わらないあのヘアースタイルにも
今の男にない「芯の強さ」を感じずにはいられません。
私の予想では近い将来「渡辺篤史さん」のブームは来ます!
絶対に!私が予言して来なかったものは今までありません!
ちなみに予言が当たったものの一例としては
「真珠夫人」。
放送前のタイトルだけで
「これは絶対に当たる」と公言しました。
だって、「真珠」の「夫人」よ!
「真珠の奥さん」ってことでしょ!
すごい面白そうじゃん。
内容は「真珠の奥さん」の話ではありませんでしたが。

勘違いも含め「ドラマ」が生まれる商品名。
何てすてきな「小林製薬」の商品名。
「渡辺篤史さん」が
「抱かれたい男ナンバーワン」に輝く日を待ちつつ、
私は「小林製薬」を愛しつづけます。





今回、「小林製薬をほめる」に紛れて、
石川さゆりさん、渡辺篤史さん、真珠夫人さん、
ちょっとですが夫さん、などもほめられておりました。
フランソワーズさんの「ほめ道」流儀は、
巻き込みスタイルではないかと見ましたが、
さて、次回はどうなることでしょう。

イラスト:さとうみどり

2003-10-06-MON


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