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ほぼ日刊イトイ新聞

2023-03-22

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・「やらないだけで、やればいまできる」
 というやりたいことがあったら、やったほうがいい。
 「いつかやる」「そのうちやる」「準備ができたらやる」
 というような事情もわからないでもないけれど、
 そのなかには「やればいまできる」が、
 なにげなく混じっているはずなのだ。
 ほんとは、やっていいのだ。やれるのだ。
 へたかもしれないし、うまくできないかもしれないけれど、
 ちょっと無理もあるだろうけれど、やれば、はじまるのだ。
 そして、はじまれば、なにかが動くのだ。

 「50の手習い」ということばがあるけれど、
 たいていのことに、50歳はまだぜんぜん遅くない。
 そこからはじまって、少しずつでもものごとが動く。
 趣味とか遊びだとかもそうだし、社会的な活動もそう、
 そして意外と仕事だってそうだ。
 趣味だか社会活動だか仕事だかわからないままに、
 ぼくが「ほぼ日」をはじめたのは1998年6月なので、
 それは思えば50歳になる年だった。

 その前に、40歳のなかばで釣りをはじめたのだった。
 「ぼくは年を取ったら釣りをやろうと思ってる」と、
 けっこう若いころから言ってはいたのだが、
 ちょうど機会があったのでそのときにはじめた。
 もし、あのときに釣りをはじめてなかったら、
 遊びの時間にあれほど本気になることはなかったろう。
 それに、年を取ってからはじめられるほど、
 釣りってものはらくなものじゃなかったしね。
 さらにさらに、あの数年間、集中して釣りをしたことで、
 じぶんの責任でじぶんもたのしく生きるには、
 どうやったらいいのだろう、と考えるようになった。
 頼まれ仕事でないことを本気でやりたくなったのだ。
 それが「ほぼ日」出発の原点だったかもしれない。

 WBCの準決勝で、日本チームがメキシコに勝った。
 中国の習近平国家主席が、ロシアのプーチン大統領と会談。
 日本の岸田総理大臣が、ウクライナを訪問した。
 そして、うちのブイヨンの命日だった。
 そういう3月21日の夜に、いちばん思ったのは、
 「やりたいことは、いまやれ」ということだった。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
みんなは、8時からのあの約3時間、どう過ごす予定ですか?


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