前編・後篇あわせて、約4時間半の長編。
今回のインタビューにあたって、
オンライン試写で鑑賞したんですが
まずは前編だけ観ようと思ったんです。
で、深夜1時に観だしたらやめられず、
結局、最後まで一気に。
時計は5時半、朝を迎えていました。
共演する勝地涼さんのかなしみ、
北村匠海さんのまなざし、
ただ座っている柄本明さんの顔‥‥など、
森山さん以外の俳優さんの演技にも、
ぐんぐん惹きつけられました。
ボクシングの話なので、
敵と味方というような構図なんですけど、
どの人物にも心を寄せてしまう。
人には、それぞれに、
それぞれの物語があるんだと思いました。
ラストシーンの勝負の場面では、
どっちにも勝ってほしいし、
どっちが勝っても納得できると思えたし、
究極的には、どっちが勝ったのか
知らないままでもいいやとも思えました。
いくつかの「親子」の物語でもあって、
その部分が描かれていたのも、よかった。
観おわったあと、
自分の子のことを思うような作品でした。
とにかく、おもしろかったです。
「俳優の言葉。008 森山未來篇」より転載しました。