ほぼ日カルチャん

ユジク阿佐ヶ谷

映画

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休館まで約2ヶ月。その前にぜひ。

あやこ

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今回わたしがおすすめするのは、
「ユジク阿佐ヶ谷」という映画館です。
これまで映画のジャンルからご紹介するときは
ほぼ日の乗組員がつよくおすすめしたい作品を
お伝えしていましたが、
ポレポレ東中野につづいて
お気に入りの映画館のことを書きたいと思います。

そして、まず最初に言いたいのは
ユジク阿佐ヶ谷で映画を見られる時間は
残りわずか! ということです。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
この映画館はことしの夏、
2020年8月28日(金)に
休館(営業再開未定)することが
つい先日発表されました。
実は、その発表前から
「ほぼ日カルチャん」で
ぜひご紹介をしたいと決めていたところだったので
正直とてもおどろき、さみしい気持ちになりました。

今年の4〜5月は
ミニシアターに限らず、
さまざまな映画館で
しばらくの休館を決断せざるをえない状況になっていました。
これまでにない、おおきな変化であったことは
わたしでも想像がつきます。

その期間を経て、
6月に営業再開のニュースを見たときは
「また行こう!」と思っていたのですが
8月いっぱいであの場に行けなくなると思うと
よりその思いは強くなります。

2015年4月に、
「ユジク阿佐ヶ谷」は
阿佐ヶ谷駅からすこし歩いた住宅街に
オープンしました。
ハリネズミのイラストが描かれた
オレンジ色の屋根の入り口がかわいらしく
こじんまりとしたあたたかい雰囲気が
とても好きです。

ちなみに映画館の名前「ユジク阿佐ヶ谷」の
「ユジク(Ёжик)」は、
ユーリー・ノルシュテインの代表作
『霧の中のハリネズミ』(1975)に登場する
主人公のハリネズミの名前からとられています。

階段を下りていくと
映画のおとものポップコーンや
近所の有名店のジェラート、
パンフレットなどを買える
お買物コーナーと
ちいさな展示スペースがあるのですが、
なにより目に入ってくるのが
おおきな黒板アートです。

▲ 「ボヘミアン・ラプソディ」を上映していた期間の黒板

毎回、上映の作品にあわせて
ここに描かれるイラストが
とてもたのしみです。
これまでの黒板アートは
こちらのページからも見られるのでぜひ。
わたしたちがつよくおすすめしていた
映画「音楽」の上映時には
原作者の大橋裕之さんが
一面に漫画を描くという
ぜいたくな黒板になっていました。

シアター内に入ると
座席は50席ないちいさな空間なのですが
(いまはさらに半数になっています)
これがなんだか安心するんです。

上映されるラインナップは
かなり幅広いです。
わたしが注目したきっかけは
チェブラーシカなどの
ロシアやソ連時代の
古いアニメーションの特集でした。

大ヒットしてシネコンでも
ロングランになっているような
有名な作品がかかることもありますし、
ドキュメンタリーからアニメーションまで
さまざまです。

きっとほんとうに見てもらいたい映画を
選んでいらっしゃるんだろうなと思います。
だからこそ、この映画館が好きなんです。

ユジク阿佐ヶ谷の上映スケジュールは
毎週(ときには日替わりで毎日)かわります。
どうぞこちらからご覧ください。
そして、気になる作品があったら
ぜひ休館前までに行ってみてください。
わたしもかならず行きます。

基本情報

ユジク阿佐ヶ谷

JR阿佐ヶ谷駅より徒歩3分ほど、
住宅地にあるちいさな映画館。

・各回入替制(整理番号順)
・全席自由席
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため
チケットの購入は当日分のみ受け付けています。
くわしくはこちらのご案内をご確認ください。

公式サイトはこちら。