ほぼ日カルチャん

森靖「Ba de ya」

ミュージアム

0113

大きい! でも、それだけじゃない。

みつい

0113

浅草橋で開かれている森靖さんの個展に
行ってきました!
行く前から大きい作品があることは
わかっていたので、
大きな作品を見ることをたのしみにして行きました。
そして、実際に見ることができてよかったです。
大きいだけじゃない魅力は、
やっぱり実際に対峙しないとわかりませんでした。

会場の扉を開けて、
すぐ木のいい匂いが心地よく香ります。
そして、目に入ってくるのは、
遠目でもかなり気になるプレスリー?です。
もちろん想像通り、大きいんです。

▲「Jamboree - E.P」

そのサイズ、w400☓d365☓h385cm!
これを一人で彫ったのかと思うと頭が下がります。

もう、すでにすごい。
ものすごい迫力があります。
そして、文句なく、カッコいい!

階段を降りて、半地下の空間に到着すると
いよいよプレスリーと
間近で対面することになるのですが、
近くで見ると、毛の動きや血管の表現の
細かな装飾の表現に気づいて
繊細な一面があったことに、さらに驚きました!

間近でみるといい匂いと共に感じていた
木の存在感は消え、
木から生き物の温度が感じられるのです。

人間の気配というよりは、
人型から滲み出る妖気のようなものが感じられて、
どこか背筋がゾワッとします。

これは、、女性なのか、男性なのか。
プレスリーだと信じて見いていたこの像は、
もはやプレスリーには見えず、
女性かもしれない?と思うと、
男性的な力強さを感じていた顔も
どこか東洋の中年女性の顔のようにも
見えてくるから不思議です。

んんんんー。この人はなんだんだ?
そもそも人なのか???
ぽっかり空いた口の奥の空間に引き込まれて、
どこか異世界に連れて行かれたような感覚にすら
なっていくのです。

なんとも説明しづらい魔力を待つ作品です。

そして何より、大きい。というのはやはりすごい。
それだけで作品が持つ説得力が違います。
けれど、その大きさに翻弄されずに、
木を操っている凄みがある作家さんだ
と思いました。

一見してわかる大きさと、荒々しい力強い魅力は、
繊維な表現を引き立てるための
表現だったのかもしれない。
そんな狙いがあるのか、ないのか。
もしも森さんにお会いすることができたなら、
質問してみたいです。

展覧会は、大きなこの作品だけではなく、
繊細さが際立つ小品もたくさん展示されていて、
作家さんの腕の良さを存分に感じられます。

ポートフォリオの横に置いてあった表札??

なんだかかっこいいけど、なんだろうな。
と暫く眺めて、
ポスターをいただこうとして気がつきました。

!!!「靖」の鏡文字!
さっきの木板はこの為の押し型なのか?
こんなところにも
森さんの器用な側面が見て取れますね。

大胆さと繊細さの両方を持つ作品を彫り出す、
これからが楽しみな作家さんです。

なんと、森靖さんご本人から
コメントをいただきました!

Jamboree – E.Pは震災以降に制作した作品です。
震災前は頭部のみのエルヴィスを
制作しておりましたが、
その後、時代も含めて作品になっていないなぁ
という自身の感覚から、
どんどんと身体が増殖していき、全身像となり、
現在のカタチとなりました。
そして、4年の歳月をかけ、
雌雄同体のエルヴィスを制作、完成させました。
巨大な木彫像、手を挙げたその姿は、
ブディズムな像を連想すると思いますが、
様々な象徴性のあるエルヴィスに
様々なモチーフを掛け合わせる事で、
その象徴性の意味を曖昧にしようとしています。
震災や、どうしようもない現在の状況を経て、
今回展示が出来たのは、作品に必要性を感じて、
助けてくれた仲間やスタッフの
みんなのおかげだと思ってます。

基本情報

森靖「Ba de ya」

会期:2020年9月26日(土)〜11月8日(日)
会場:PARCEL
時間:14:00〜19:00(金、土〜20:00)
休館日:月、火、祝
入場無料

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