ほぼ日カルチャん

STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ

ミュージアム

0112-3

スター☆

みつい

0112-3

スター。
その言葉の存在そのものがすごいことだな。と思って、
家に帰って思わず辞書を引きました。

スター
1 星。星の形をしたもの。また、星印。
2 人気のある芸能人や運動選手。花形。
また、ある分野で際立った人気者。

とでてきました。
なるほど。と思いつつ、
学校でピカイチに輝いていたあの子を思い出しました。

▲村上隆 《チェリーブロッサム フジヤマ JAPAN》2020 ©︎2020 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

▲草間彌生 展示風景

▲李禹煥 展示風景

▲宮島達男《「時の海—東北」プロジェクト(2020 東京)》2020年

▲奈良美智 展示風景

▲杉本博司 展示風景

村上隆、李禹煥(リ・ウファン)、草間彌生、
宮島達男、奈良美智、杉本博司
たしかにどの作家さんも誰にも劣らず
キラキラと光り輝いていました。

それぞれの作家さんが
歩んできた道のりを時代を追って紹介するのではなく、
それぞれの作家さんが今この時期に、
自分のベストだと思うものをぶつけて来た!
という印象の展覧会でした。

6つの部屋それぞれに全く世界が違います。
三者三様ならぬ、六者六様(?)でした。

誰がよかったと言うのはとても難しいです。
どれもすごくて、見応えがあります。
将来の美術の教科書を3Dで体感したような、
ものすごい教科書に紛れ込んでしまったような、
なんだか夢のような感覚でした。

 

今回、印象に残ったのは奈良美智さんの部屋でした。
6人の中では一番、気持ちの赴くままに
制作をしている作家さんのように映りました。

▲奈良美智 展示風景

奈良さんの描く少女の絵は、
どこか私の娘に似ている気がします。
それは、きっと私だけではなくて、
多くの人が、うちの子に似ている。
自分の幼い頃に似ている。
と思うのではないでしょうか。

▲奈良美智 《Lonely Moon/Voyage of the Moon》2006年

子供の持つ独特な無垢さと、
どこか大人びた表情の両方を持っている少女は
なにか言いたいことがあるようで、
じっと見いってしまいます。
そして、じっと見ているうちに、
作品に自分自身の声を投影してしまうのか、
自分の中の子供の声が聞こえてくるような気がします。

多くの人が自分に似ていると思うのも、
作品に自分を投影してしまうからかもしれません。

会場はすごい競演すぎて、一度では消化しきれず、
会期中、もう一回見に行きたいです。
もっと理解を深めて見たら、
きっと行くたびに、違うものが見えて、
心に響く作家さんが違うような気がするのです。
それほどにどれも「スゴみ」がスゴい作家さんばかりです。

このスターたちと同じ国で、同じ時代を生きている。
それぞれの作家の強い個性を感じると共に
自分の国の文化をさらに好きになることができました。

基本情報

STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ

会期:2020年7月31日(金)〜2021年1月3日(日)会期中無休
会場:森美術館
時間:10:00〜22:00(最終入館21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館16:30)
※ただし11月3日(火・祝)は22:00まで(最終入館21:30)

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