ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

16.ぼく自身が低調な日の。

この日は、「MOTHER3」開発中止のニュースを、
正式に「ほぼ日」に掲載した日で、
じわじわと残念さやら、悲しさが湧きだしていた。
たくさんのメールを読んでいると、
どんどん身体の力が抜けていって、
とうとう事務所に出勤しないことにした。

そんな日の、ぼくからガンジーさんへのメール。

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■お駄賃のあめ玉


いろいろなことがいっぺんにありまして、
今日は一日、自分を揺らさないように静かにしていました。
糸井重里です。

といっても、夜は、
おいしいタイ料理屋があると聞いていたので、
いそいそと出かけたんですけれどね。
どんな日でも、根元的な欲望は
「独立」していてカッコイイです。

今日は、その朋姫様から、
メールをいただいて、一安心しました。
ご家族にだまって「妙な連載」がはじまった、
という印象でスタートを切りたくなかったものですから。

今日は、たくさんのメールを読みました。
とにかく、たくさん読みました。
叱られているのも、ほめられているのも、
おだてられているのも、なんだかわからないものも、
全部、いつも以上に丁寧に読みました。
そういう意味では、自宅謹慎も、いいものです。

なかには、「ほぼ日」に届くメールは、
糸井重里は読んでいないのでだろうと
決めているものがあります。
「読んでるぞ」と反射することを期待して
挑発しているのかもしれませんが、
何度も何度も「ちゃんと全部読んでいます」
と記しているのに、
まだ信用されていないのがさみしいですね。

信じるバカには、神さまがお駄賃のあめ玉をくれると、
ぼくは思いたいです。
そう思っただけで、口の中に甘みが広がるじゃないですか。

そろそろ、風呂に入って寝ます。
子々孫々への教え、いいアイディアが生まれますよう
お祈りいたします。

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この後も、ぼくの軽い鬱状態は続いていた。
ガンジーさんには、悪いなぁと思ったけど、
なんとなく文章が沈んでいたような気がする。

(つづく)

2000-09-08-FRI

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