ほぼ日刊イトイ新聞 フランコさんのイタリア通信。アーズリにいちばん近いイタリア人の生活と意見。

2009-11-10-TUE

フランコ版ホットジンジャーのつくりかた。

franco

冬の足音が遠くアルプスの方から聞こえてくる11月です。
ミラノは、曇りの日が多くて、
ちょっと湿気寒い日が続いています。
僕の家の北側にあるベランダの花も、
シクラメンに変わり、
近くのセンピオーネ大通りの楓も
すっかり葉を落としています。

franco

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こんな日は、何か温かい飲み物で、
ぽかぽかしたいなと思っていたら
数日前の「今日のダーリン」で
糸井さんが紹介していた
ショウガを使った飲み物を思いだして、
さっそくやってみることにしました。

そうそう、その前に
先週は、イタリア通信を1回だけ
お休みさせていただきました。
いつも楽しみにしてくださっている皆様、
ゴメンなさい。
どうも毒キノコを食べたようで、
かなりしんどい思いをしましたが、
今週からは、テレビのレギュラーにも復帰して、
だいぶ元気を回復しました。

つくりかたは、簡単です。

さて、イタリアでは、あまりショウガというものが
広く一般に知られていません。
イタリア語では、Zenzero(ゼンゼロ)という
単語もあるのですが、僕の知る限りでは、
伝統的なイタリア料理のレシピに
ショウガが登場することはありません。
かなりの数のイタリア人は、
朝鮮人参とショウガは同じ物だと思っていたりします。
かく言う僕だって、数年前までは、
同じだと思っていたぐらいですから。
でも最近では、日本ブームのおかげもあって、
ショウガは、大きな都市の大きなスーパーマーケットで
買えるようになりました。
今日は、少しイタリアンテイストを入れて、
美味しい飲み物にしてみましょう。

【材料】

●ショウガ 皮付きのまま綺麗に洗って
      100gを薄切りに
●砂糖   キビ砂糖100g
●水    100cc
●レモン汁 レモンが小さければ1コ
      (大きなものなら1/2コ)
●スパイス ローズマリー1枝(3〜4cmくらい)

franco

【つくりかた】

1)小さめの鍋に、ショウガと水と砂糖を入れ、
  強火にかけます。

2)沸騰したら、弱火にして5分ほど煮ていきます。

3)3分ほど経過したところで、
  ローズマリーを入れてください。

4)火から下ろしたら、レモン汁を加えます。

5)目の細かいザルで漉して出来上がり。

franco

たのしみかたは、いろいろです。

熱いお湯割りで、ホットジンジャーに。
お好みでハチミツを入れても美味しくいただけます。
甘さは、控えめにしていますので、
小さなお子さんがいらっしゃるようなら、
最初からお砂糖を多めにしていただくか、
お湯を入れる際に足してもいいでしょう。

franco

冷たい炭酸水で割って、
氷をいれてジンジャーエールでも美味しいです。
冷たくする場合は、少しお砂糖を加えた方が、
美味しくなるようです。
砂糖は、よく炭酸に解けますので、
氷を入れる前に加えても大丈夫です。

franco

香味は、お好みでクローブ等を
ローズマリーの代わりに使ってもいいでしょう。
もちろん一緒でも美味しいです。

自宅の向かい側にある
行きつけのバール兼ケーキ屋さんでは、
僕があまりにショウガの効用を言ったこともあって、
ついにショウガのお菓子が登場しました。
ショウガ汁にお砂糖と水を加えて、
ゼラチンで固め、
ゼリーにしたものにさらにお砂糖を塗したお菓子です。
きっとミラノで売ってるのは、ここだけでしょうね
(赤いリボンの付いたものがショウガゼリーです)。

franco


訳者のひとこと

毒キノコ!!
あれは恐いです、本当に恐いです。
私の友人にも「あわや」という目に会った人がいます。

ところで、うらら式ホットジンジャーも
ご紹介しましょう。
ショウガの絞り汁、レモンの輪切り、
蜂蜜を、紅茶に入れるだけです。
紅茶に蜂蜜を入れると色がにごりますから、
それがイヤなかたは砂糖でどうぞ。
風邪気味のときにもピッタリです。

翻訳協力 高橋柾廣

うららさんイラスト

翻訳/イラスト=酒井うらら



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