ほぼ日刊イトイ新聞 フランコさんのイタリア通信。アーズリにいちばん近いイタリア人の生活と意見。

2009-10-14-WED

イタリアサッカー、それぞれの今後。

先週は出来事がいっぱいのイタリアサッカー界でした。
マルチェッロ・リッピはユーヴェに戻るでしょう。
ベッカムは新たにACミランのユニフォームを
着ることになりました。
カンナヴァーロはスズメバチのひと差しで
危うく資格を剥奪されそうになり、
ドナドーニ監督はナポリを解任され、
クリスチャーノ・ロナウドは
アルマーニのメインのモデルになろうとしています。

美男の基準はベッカムからロナウドへ?

まず、W杯ドイツ大会で
アズーリを世界チャンピオンにした
マルチェッロ・リッピ監督ですが、
来年の南アフリカ大会を最後に
アズーリ監督を退任します。
その後、彼は新しい総監督として
古巣のユヴェントスにもどることが決まっています。
そのユーヴェでは、先ごろ、
会長がコボッリ・ジーリから
ブランクに入れ替わりました。

そしてまさにそのユーヴェの選手であり、
イタリア代表アズーリのキャプテンである
ファビオ・カンナヴァーロが、
なんとアンチドーピングのテストで、
陽性が出たという騒ぎが起りました。

franco

尿にコーチゾン剤の名残があり、
それは蜂に刺されたために使用した
抗アレルギー剤の注射のせいですが、
検査免除申請時の書類が不十分だったために
騒ぎになったと見られています。
アズーリのキャプテンであり、
2006年度のバロン・ドール選手である彼を、
フェデレーションは罰するつもりはないようです。
これがキエーヴォかバーリの選手であったら、
起訴もされないなんてことは、
あり得なかったかもしれません。

さて来年の1月には、
もうひとりの華やかな選手が
イタリアサッカーに戻ってきます。
デヴィッド・ベッカムがふたたび、
ACミランのユニフォームを着るのです。

といっても今回は今までと異なり、
大げさな金額の契約はないでしょう。
エンポリオ・アルマーニの下着で
ポーズをとったころの彼とは、
もう同じイメージではありませんからね。

franco
それでもベッカムが契約した理由は、
来年のW杯南アフリカ大会に招集されるために、
ベッカムはヨーロッパで
プレイしていなければならないからです。
そのためにACミランと契約をしたのでしょう。

さて、ベッカムにかわる
エンポリオ・アルマーニのキャラクターには
クリスチャーノ・ロナウドが選ばれました。
最近の世界的調査で、
彼が、男女に共通したセクシーシンボルだと、
決定したからです。

franco

香水、ヘアローションなど、
美容の商品については、
すでにロナウドが大々的に起用されていますが、
ヌードやセミ・ヌードのポスターは、
これからというところです。
ドルチェ&ガッバーナは、
ガットゥーゾ、ザンブロッタ、カンナヴァーロらの
下着一枚だけの姿を撮影していますが、
今度はクリスチャーノ・ロナウドの番です。

franco

数ヶ月のうちにアルマーニの下着姿で、
その美しいおへそを披露するでしょう。
この契約は2500万ユーロ近い値段だと
言われています。

franco

どうもイタリアサッカーは,
かつてのようにチャンピオン選手たちを
生み出すというより、
モデルたちを生み出しているようですね。
made in Italyのブランドらが、こぞって、
ロナウド、ベッカム、カカ、ガットゥーゾ、
ピルロ、ザンブロッティ、などなどの選手たちの、
すべすべした輝く肉体を見せるために、
大金を準備しているらしいのです。
美学上から見て格別に美しいとは思えない
ピルロやガットゥーゾまでが、
なんの恥じらいもなく
彼らの肉体を見せびらかします。

もちろん美男であることは
サッカープレイに何の影響も与えません。
たしかに客観的に見ても
ベッカムやクリスチャーノ・ロナウドは美しいとしても、
他の多くの選手たちは、美男でもなんでもなく、
それでも大いに愛されています。

ところで、ぼくは、
やはり整った顔立ちのカカを
ベッカムらと並べませんでしたが、
それは彼が、
多くのマンマたちが自分の息子にしたいと願う、
良い子タイプだからです。
ぜんぜんプレイボーイ風ではありませんから。

franco

franco

監督や会長たちにも交代劇が。

一方、かつてのアズーリの監督だった
ロベルト・ドナドーニは、昨年、
代表チームからナポリへ移動しましたが、
ここを解雇され、マッツァーリが後を継ぎました。

他の監督たちもこれに続きそうです。

ACミランで醜態を重ねているレオナルド監督は
崖っぷちにおります。
鳴り物入りでインテル監督になった
モウリーニョまで‥‥。

インテル会長のマッシモ・モラッティは、
UEFAチャンピオンズ・リーグ敗退を受けて
(あと2試合しか残っていないのに、
 2点しか持っていませんから)
彼を解雇するのは確実と思われます。

モウリーニョが「スペシャルな人」として
世界中に知れていたのは、
今や昔というところでしょうか。


訳者のひとこと

W杯日韓共同開催のとき、
アズーリは
「走るミケランジェロの彫像軍団」と
言われていたのを、
皆さんは覚えていらっしゃるでしょうか。

日本でも昔は、
何かに優れている人は
見てくれはどうでもよろしい、
みたいなところがありました。
いえ、「良い顔立ち」と「良い顔つき」は、
そもそも別問題ですけど。

うららさんイラスト

翻訳/イラスト=酒井うらら



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