フランコさんのイタリア通信。
アズーリにいちばん近いイタリア人の生活と意見。

まるでハリウッド・スキャンダル。

「金持ち」ってことと
「幸せ」ってことは、ほんとは別ものなのに
錯覚しているお金持ちって、なんでこんなに多いんでしょう。
お金で幸せは買えないのに(断言)。
でもたしかに、お金があれば
「幸せかも?」って錯覚する気持ち、
わからないでもないですね。

こんにちは、フランコです。
今日はイタリアのサッカー選手の
「お金」と「幸福」について書きたいと思います。

なんだってサッカー選手は
こんなにもてるんだろう。


イタリアのサッカー界は、
金銭的にはどの業界にも負けていません。
お金持ちで、贅沢と美女たちに囲まれている、
まるで雲の上の住人みたいな
成功したサッカー選手がたくさんいるからこそ
庶民はサッカーにあこがれるってわけです。

彼らは若くて、才能があり、
そのうえお金も、美しさまで持っています。
でもねえ‥‥
(ぼくは平気、ねたんでないですってば)
現実世界に起こる事件は
彼らにとってあまり重要ではないみたいです。
彼らは人生の現実問題に疎いんです。

たとえば、多くのサッカー選手は
ジョージ・ブッシュとトニー・ブレアを
米英のミッドフィルダーくらいにしか思っていません。
サダム・フセインはアラブのセンター・フォワードかも。

チャンピオンたちはアルマーニ、
ヴェルサーチ、ミッソーニなどの
最新ファッションをこぞって身にまとい、
フェラーリがニュー・モデルを出すなんてことになれば、
誰よりも先に運転できるようにと、
すごく事前から、セレブ枠の予約をとりつけます。

女性に対しては、まるで一時代前の
映画スター気取りです。

数週間か数日間、あるいはたった一晩しか続かない
ラヴ・ストーリーが生まれては消えていきます。

別れて、また一緒になって、
婚約して、また別れて再会して、
結婚して離婚して...
何をしても、彼らならオッケー。
(うーん)
多くの若者たちにしてみれば、
そんなモテモテのサッカー選手たちは、
「そうなりたいものだぜ」
というお手本のようなものです。
(お手本にしてほしくないですけど)
 

悩めるヴィエリ、結婚間直のトッティ、
もてもてインザーギ、離婚間直のロナウド。

いまクリスチャン・ヴィエリは精神的に参っています。
彼はイタリアのテレビのダンサーである
エリザベッタ・カナリスと婚約し、
ミラノの豪邸に住んでいました。
ところが数週間前に、
「ひとりで、はばたきたいの」という理由で、
彼女は彼を捨てました。
(誰です、かわりに私が‥‥なんて思ったのは?!)
ショーの世界で成功するには
(エリザベッタすでに成功してますから)、
もう有名なサッカー選手の助けは
要らないというところでしょう。
かわいそうなヴィエリ、踏み台にされたんですね。

そしてヴィエリは、
寂しさを紛らわせるためでしょう、
夜な夜なミラノのディスコや人気のレストランに
出没しています。うーん‥‥

一方、フランチェスコ・トッティは
恋人ヒラリーとよりを戻し、
今はローマの中心にある家で暮らしています。
たぶんもうじき、彼らの仲を公にしてくれるであろう
「結婚」にこぎつけるでしょう。

フィリッポ・インザーギは、
どの女の子とも深い付き合いをしていません。
手に手を取ってディナーや
ロマンティックな散歩に出たくなったら、
誰といっしょに? 困るでしょうねえ。
なにせ彼は、毎日手紙をくれたり、
彼のキッスのためなら
どんな無茶でもするわという美女軍団
(そうですね百人くらいかな)に
囲まれているんですから。
(うーん)


さて、ロナウドはといえば、
レアル・マドリッドに移った時に
夫人のミレーネをミラノに残して行きました。

ミレーネはミラノの郊外にあるモンツァの、
女子サッカー・チームでプレイしていますが、
有名なTVキャスターとしょっちゅう一緒に出歩いています。

ミレーネとロナウド、そしてTVキャスターと夫人、
この二組の離婚は近い、との、もっぱらの噂です。
(うーん)

アレッサンドロ・デル・ピエロは
ソニア・アモローゾという美女をみつけましたが、
結婚の意志はまったくなさそうに見えます。
(う、うーん)

なんだかなー、本当にみんなそんななの? と
不安になってしまった皆さんには、
イタリア・サッカー界の模範ともいうべき
二組のカップルをご紹介いたしましょう。

一組はパオロ・マルディーニと
すごい美人のアドリアーナ夫人です。
彼らはこの10年間
ずっと一緒に幸せに暮らしています。
クリスチャンとダニーという
とっても可愛いふたりの男の子にも恵まれてね。

もう一組はロベルト・バッジョと
アンドレイーナ夫人です。
彼らは今も最初のころの愛を保っています。
いやいや、むしろもっと深めたでしょう。
子供はふたり、女の子のヴァレンティーナと
男の子のマッティアで、
日に日に可愛さを増しています。

みんなマルディーニとバッジョを見習え!
って、僕が言いたいかって?
まあそれは、ご自由に、としか言えませんが、
ぼくはマルディーニ&バッジョ派だということを
ぼくの恋人に宣言しておくことにいたしましょう。

訳者の一言
お金ねえ・・・イタリアは国家としては
経済的にすでに破綻しているという人もあり。
でも個人的には大金持ちがわんさといて、
スイス銀行に預金している
イタリア人全員が解約したら、
スイス銀行はつぶれるんだと
聞いた事があります。
本当かどうかは知りません。
翻訳/イラスト=酒井うらら


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2003-03-31-MON

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