アズーリにべったり密着50日!
フランコさんは特別なスポーツ記者なんだぜ。

ホテルに閉じこもる、寂しい夜。

こんにちは、フランコです。
みなさん、アズーリの選手達がいくらくらい稼いでいるか
御存知ですか?
そう、選手達はとてもリッチです。
アズーリの選手の誰もが
1日に大体200万円を稼いでいる計算になるんですから!

ワールドカップで日本に来ているアズーリの選手は
23人ですが、いずれも若く、ハンサムで、
お金があって、そしてとても有名です。
 
「金持ちで若く、ハンサムで有名」!!
でも時にはそんなことにウンザリすることもあるでしょうね。
(むむむ、僕には、わからないけど!)
今回は、そんなお話です。

ホテルに閉じこもる
デル・ピエーロ。

選手達の滞在先は、
仙台の郊外にあるとても豪華なホテルです。
彼らは、このホスト国である日本について
知りたいと思っているでしょうが、
実際にはほんの少ししか知ることができません。
仙台のことを知ろうと、散歩には行くのですが、
(漢字でホテルの住所が書かれたメモを
 ポケットに入れてね!)
結局、サインと記念撮影を求める
女の子たちに取り囲まれて、
ゆっくり街を探索するヒマはないようです。
仙台には「サンモール」というアーケード街があるのですが
そこにアズーリの面々が行った時は
とくにティーンエイジャーたちに人気があったようですね。
 
この人気を、アズーリの選手達は、
どう思っているのでしょう?
実のところ「とても驚いている」のです。

「ぼくらが、こんなふうに、日本の人に人気があるなんて。
 それも、みんな、ぼくらを肯定的に迎えてくれている!」
 
彼らはイタリア国内でもアイドルには違いありません。
しかしイタリアではせいぜい
彼らの所属するチームのファンにとっての
アイドル的な存在なのに対し、
ここ日本では、どの世代の人も関係なく
全員がアズーリのファンのようです。
 
特に人気があるのは、カンナヴァーロ、トッティ、
デル・ピエーロのようですね。
カンナヴァーロは
イタリアから日本に来る前に、
ある雑誌のためにヌードになり、
その画像はインターネットで流されました。
そしてそのサイトには
非常にたくさんのアクセスがありました。
そんなふうにオープンな(?)カンナヴァーロとは
ちょっと性格のちがうデル・ピエーロは、
まだ仙台の街に、いちども出ていません。
 
そう、いちばんナーバスなのは
デル・ピエーロかもしれません。
トラパットーニ監督はワールドカップの初戦で
デル・ピエーロを起用しないでしょう。
彼はホテルではほとんど部屋に閉じこもり、
イタリアにいる友達と電話をして過ごしているようです。
彼は日本に来てからほとんど話をしていません。
チーム関係者とは話をしますが、
ジャーナリスト達とは話をしないのです。
(だから僕も喋っていません。
 写真がないのは、そういうわけ……ゴメンナサイ!)

マルディーニとヴィエリに、
聞いてみましたよ。

自由時間の過ごし方は様々なのですが、
「退屈」ほど危険なものはありません。
ということはわかっていても、
世界中に行ったことのある選手達が
様々な国について知っているのは、
せいぜいホテルの部屋のことくらいです。

キャプテンのマルディーニに聞いてみました。

──今回と、いままでのワールドカップとくらべて
  どんなところが違いますか?
 
「今回の日韓ワールドカップは
 自分にとっては4度目のワールドカップになります。
 今までのワールドカップのどれもが、それぞれ違いますよ。
 けれども、イタリア、アメリカ、フランスでは、
 私は周囲の人とのコミュニケーションに
 言葉の問題はありませんでした。
 新聞を読んだり、テレビを見たりすることもできました。
 日本ではそういうわけにはいかないのが、
 大きな違いと言えるかもしれませんね」

──日本語は難しいですものね。

「仙台でも、私は日本語を話したいのだけれどね……
 でも私が言えるのはせいぜい「ありがとう」「おはよう」
 「こんばんは」「さようなら」くらいですからね……」

──夜はどんなふうに過ごしているの?

「夜10時には部屋に戻ります」

──はやいね! 退屈しませんか?

「インターネットのお陰で世界中にアクセスして
 残りの時間をつぶすことが出来ますよ」

↑キャプテンのマルディーニ。
夜はインターネットで時間をつぶしているなんて……
(ちょっとピンボケ、がまんがまんPazienza Pazienza)


クリスティアン・ヴィエリ
プレイステーションという無二の親友がいます。
彼はたくさんのプレステのソフトを買って
親友(プレイステーション)と一緒に夜を過ごしています。
それでも孤独は苦痛です。
ヴィエリの恋人はイタリアにいるので
日本では女性とのつきあいがなくて
寂しい状態のようです……。
ヴィエリは言っていました。

「セックス無しの50日なんて永遠に感じられるよ…」って!

 
(続報:選手達の恋人、フィアンセ、家族たちが
 仙台に到着したもようです。
 ヴィエリの親友プレステ君も
 しばらくお休みがとれる……かな?)



翻訳協力=加藤正之

フランコさんのくわしいプロフィールはこちらです。

2002-06-03-MON

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