雑貨を仕入れに世界中を旅する
松本さんのお話。その1
[ポプリ]


── フィールドドリームのお店に行くと、
いい香りがしますね。どこから香るんだろう、って
探してみると、ポプリを売っていました。
松本 そうなんです、フィールドドリームのイメージに
とてもよく合っているでしょう?
とても大事な商品なんですよ。
最初、ポプリを扱うの、不安だったんですけど、
うちのイメージとしてポプリ自体が、
非常に合っているという評判になったので、
これを充実させましょうということで、
力を入れているんです。
── これプレゼントにあげても
すごく喜ばれましたよ。
包装しないままでもかわいいので、
もらったらうれしい。
手ごろな値段でいい香りだし。
こういうものを、
松本さんが輸入しているんですね。
松本 そうなんです。僕はぜんぜん
専門家ではなかったものだから、
最初は全然適正な値段すらわからなくて……。
アメリカ行くと、倍するんですよ。
── そんなに高いものなんですか?
松本 そうなんです。それじゃあ、とてもうちで売れません。
こりゃだめだっていうんで
自分たちで探すべく、動き出したんです。
アメリカの雑貨店でポプリを探したときに、
よいものはMADE IN THAILANDだったので、
タイへ飛びました。
── わざわざタイまで行くんだ……。
松本 もちろんどこだって、全部行きます。
年2回なんですけど、今僕らがメインにしてるのは
タイで開かれる雑貨ショーなんですね。
これがアジアでは一番大きいショーなんじゃないかな。
春夏版と秋冬版の2回、年に2回あるんですね。
そのなかで、いいメーカーを探して、
オリジナルのものをつくってもらうんですよ。
ポプリって、匂いと色をばらばらに作るって
御存知でしたか?
── 匂いをつけるのと色をつけるのと別なんですか?
松本 そう、別なんです。
もとからある香りというのは、じつは、
乾燥させる段階である程度なくなっちゃうんですよ。
だから匂いをどの匂いにするか、
どういう色にするか
っていうのをこちらで決めるんです。
たとえばレモンとか入れて、
全体のイメージを黄色にして
全体を柑橘系の香りにしよう、とか。
タイの雑貨ショーに行くと、
赤のグループ、黄色のグループ、
青のグループとかって、
いやもういろんなグループに分けられた
ポプリが並んでいるんですが、
そこにもう匂いがある程度ついているんです。
その匂いをかぎ分けながら、配合をね、
これとこれとこれを入れてやったらどんな感じ、
とかやって。
── イメージに合う香りと色を組みあわせていくんですね。
松本 ネーミングから、
フレッシュであるとかエアーであるとか、
ファイアーであるとかっていうイメージで
合わせていったりもしますよ。
── ちょっとおもしろそうですね、それ。
松本 やってるときは楽しいですよ。
ところがだんだんやっていくと、匂いがね……
── わからなくなってくる?
松本 何やっても匂いが一緒になってくるんです。
── 色も松本さんが指示して?
松本 そうです。
基本的には赤系でなにかない? とか
もっと濃くして欲しい、とか、
もうちょっと薄くして欲しいとか、
そういう指示を出します。
匂いはもう少し柑橘系はありませんか、とか
指示をして、サンプルをみて、最終的に選ぶんです。
今回の春物のポプリは8種類あるんですけれど、
今回は男一人、女一人、僕と3人で珍道中しながら
全部回って来たんです。
── よく見ると、赤系のポプリのなかにも
ちょっと緑が入っていたりしますね。
松本 やっぱり赤を引き立たせるための色もいるんですよ。
── 春はどういう色なんですか?
松本 いわゆるビビッドなカラー4色と、
淡色系のものを4色、展開しているんです。
大小のセットになっているんですよ。
みんなお店に出ていますから、
どうぞ見に来てくださいね。

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