おさるアイコン ほぼ日の怪談2009
怪・その39
夜が明けるまで待って

Flash Playerが必要です。


地方から東京の大学に入学し、
初めて一人暮らしをした
アパートでの出来事です。

大家さんの家の敷地内に
離れとして建っている、
四畳半一間にトイレがついた、
質素なアパートです。

入居したその日から、
誰もいないはずの窓の外に影が動いたり、
奇妙な音がしたりと、
気味の悪いことが続きました。

ある夜、友達に泊まりに来てもらい、
朝まで寝ないで、
おしゃべりすることにしました。

空が白み始め、
鳥の鳴き声がかすかに聞こえ、
友達と「何もなくてよかったね」と
目を見合わせたその時、

トイレの中から「フフフ」という
女の人の笑い声が‥‥。

あれから25年、
たまたま近くに用事があり、
そのアパートを訪ねました。

大家さんの家ともども
建物はそのままなのに、
誰も住んでいない廃墟と化していました。

(ヤマ)



※みなさまからたまに、
 声が聞こえたという報告があるのですが、
 あなたももしかして‥‥?


前の話にもどる もう、やめておく 次の話も読んでみる
2009-09-01-TUE