おさるアイコン ほぼ日の怪談2008

怪・その23
闇市の蚊帳


うちの母親に聞いた話です。

昔、母の父が戦後の闇市で
蚊帳を買ってきたそうです。
当然扇風機もクーラーも何も無かった時代、
夏の夜に蚊帳は必需品でした。

早速その夜、取り付け寝ていると‥‥

蚊帳の隅に
ぼーっと女の子が立っていたそうです。
それで子供だった母は何を思ったのか、

「死んでるの‥‥?」

と聞いたそうです。

そしたら女の子は、
うなずいて、
消えもせず
ずっとそこに立っていたそうです。

その後、蚊帳をどうしたかは
ちょっと私のほうで
失念してしまったのですが‥‥。

(もちこ)

「ほぼ日の怪談」にもどる もう、やめておく 次の話も読んでみる
2008-08-18-MON