おさるアイコン ほぼ日の怪談2006

怪・その17
「以前は病院」

千葉県のK市にあった、アパートの話です。
もう20年も前の話なので、
今は取り壊されてしまったかもしれませんが、
ここは以前同じ名前の病院で、
その当時も病院名で
封書が送られてくることがありました。

このアパートには
私の友人が住んでいたのですが、
寝ているときに扉を激しく叩かれ、
「急患です!」
という声が聞こえてきたそうです。
扉を開けてみても、誰もおらず、
ゾッとしたと話していました。

また、別の日に寝ていると金縛りに遭い、
目だけ動く状況で、足下から、
「聞こえますか、聞こえますか」
という声がし、
目を向けてみてみると
白衣を着た看護婦さんが
正座してこちらを見ていたそうです。

友人は、私の家に遊びに来て夜になると、
「今日は泊めて欲しい」
といい、帰ろうとしませんでした。
よほど怖かったようです。

私も、何度か友人を訪ねたことがありましたが、
真夏でもひんやりとした建物でした。
2階に上がる階段があったのですが、
封鎖され、上がれなくなっておりました。
でも、誰もいないはずの2階から、
ときどき物音がしたそうです。

当時このアパートは
取り壊しの話がありましたが、
その話をしていた大家とその娘は、
病気になってしまったということでした。

(HA)

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2007-08-19-SUN