おさるアイコン ほぼ日の怪談2005
怪・その16
「白い女」

自分には霊感などはないと思っている私ですが、
2年前の夏の話をさせてください。

当時私は、高校時代の同級生と再会し、
お付き合いを始めたばかりでした。
ちょうどその頃転職、引越しをし、
彼にも色々相談に乗ってもらっていました。

ある晩、白いワンピースを着た女性の夢を見ました。
目を開けていられないほどの向かい風で、
彼女の長い髪がざわざわ揺れます。
逆光で顔は見えませんが、
「真っ白い」と思いました。
すう、と彼女が腕を上げ、私の喉元に伸ばしてきます。
飛び起きると汗でびっしょり、
精気を吸い取られたかのように
体が重く、動けないので
会社はその日は休みました。

環境が変わって疲れがたまっているだけだ、と
自分を納得させて、昼寝をしていると、
今度は周りに気配を感じました。
誰かに圧し掛かられているように苦しく、
目はつぶっているので見えませんが、
若い女性と、男性が近くに立っている、そう思いました。

「疲れが溜まっていて」というだけでは
説明がつかなくなり、
2、3日して、我慢できなくなった私は
彼に全てを話しました。
すると彼はしばらくの沈黙の後、話してくれました。
私の前に彼とお付き合いのあった女性は、
別れた後も復縁を願って、
あちこちの神社やお寺を回っていたそうです。
その影響でしょうか、
彼の部屋の天井近くに狐面をつけた女性と、
男性が現れた、というのです。
彼女の親戚には、若くしてなくなった男性がいたそうです。
彼は「見える家系」で、それなりに力もあったので、
すぐ追い払ったそうですが、
それで彼らが私のところに来てしまったのでは、と‥‥。

彼のお母様が強い力を持っているようで、
「直接はできないけれど」とお祓いをして下さいました。
それから白い女性に悩まされることはありませんでしたが、
あの数日間は忘れられません。
(春巻き)

2005-08-17-WED
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