谷川俊太郎の『家族の肖像』。

谷川俊太郎さんの、家族の詩。
「とおく」

今日は、谷川俊太郎さんと賢作さんの新しいCD
『家族の肖像』のなかから、
谷川俊太郎さんの詩をご紹介します。
「とおく」という詩です。




賢作

このことはきちんと言いたいのですが、
今回このCDを作るにあたって、
武満徹さんが俊太郎の詩を
テキストとして作曲されたオーケストラ作品
「系図(Family Tree)ー
 若い人たちのための音楽詩」

から、とても大きな影響を受けました。
いや、そんな空々しい
影響なんてことではなくて、
もうこの作品が好きで好きでたまらないので、
テキストとして使われている
詩集「はだか」からの詩は、
今回遠慮しようと思ったくらいです。
しかし、その「はだか」が素晴らしいんです。
ついには、その「はだか」から、
うたも含めて7編も選んでしまいました。
おそるべし「はだか」。
武満さんからは、大きな力、勇気を
いただきました。
制作の過程の間ずっと「Family Tree」のことが
あたまにありました。
どんなに感謝してもしきれません。
余談ですが、大親友どうしであった
俊太郎と武満さんの、
家族観が通じているんだなあ。
「Family Tree」もみなさんぜひ聴くように!


この「とおく」は、詩集『はだか』
いちばん最後に載っている作品なんですよ。

では、本日の投稿を見てみましょう。

子どもが描いた家族の肖像


息子からのメッセージ

いつものようにヒマさえあれば
ごろんとよこになってしまうわたし。
「ままちゃんどうしたの?」とむすこ。
「だるいんよ」とわたし。
しばらくしたらこのてがみを
もってきてくれました。すごいわらった。
(ふとり)


俊太郎

これはもう一生もののお守りだね、
ふとりさん 。


賢作

まま、がんばれ! あ、ちがった
てきとうに楽しんでがんばれ 。


よーく見ると、
楽譜のプリントのようなものの裏に
描いてくれたのが、わかります。
眉あたり、なんともいえない表情を
うまく描きあらわしていますね〜。
きっと「まま」のことで
心がいっぱいだったのでしょう!

2004-05-24-MON

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