感心力がビジネスを変える!
が、
感心して探求する感心なページ。

第9回 スピードから顧客満足と利益が生まれる。

前回までのあらすじ:
ビデオが壊れて出会った家電修理受付サイトの
サイバーコンセント。
事業部長の鈴木さんに裏の裏まで聞きまくりの、
感心しまくりーのです。

今回登場する人達
サイバー
コンセント
事業部部長
鈴木優


趣味が
犬との会話と
散歩という
事業部長。
タンデム
ワープ社
代表取締役社長
斧田正彦


サイバー
コンセントの
プランニングに
関わる。
タンデム
ワープ社
ウェブデザイナー
中村元


サイバー
コンセントの
ウェブデ
ザインに関わる。
感心力の男
田中宏和


今回は
写真の頭が
切れてしまった
感心力の男。



田中 やはり修理件数は、
店舗が増えるごとに着実に増えるんですか?
鈴木 トータルの件数は
もちろん店舗が増えれば増えますけど、
まあ店の立地とかによってかなり差はあります。
田中 はあ。
鈴木 えっとね、店では一番多いのは
月間2000件くらいの修理をやって。
田中 ええ?
鈴木 粗利で35%っちゅうことは
それくらいでやるわけですから、
回転させないと在庫が溜まっちゃうんで。
要するにいかに在庫を溜めないやり方にするかが
うちのポイントなんです。
田中 はい。
鈴木 店頭でも日数を決めちゃうんですね。
例えば、最初に2日って決めちゃう。
要するに2日で返さないと在庫が溜まるから、
お客さんに早く日にちを言って返しちゃう。
直ったら連絡じゃなくて、
最初に直せっていう
日を決めちゃうやり方しないと
効率が悪いんです。
田中 それでもやっぱり修理の方は時間がかかりますよね。
鈴木 修理は手間をかけてやりますね。
田中 バックエンドに修理待ち品がいっぱい溜まると
大変ですね。
鈴木 大変なんですよ。
管理をしにくくなるし、
いろんな部分でロスが多くなるんで、
ロスを無くすには早く修理を終わらせるのが一番。
田中 じゃ、スピードが大事なんですね。
鈴木 スピード大事なんですよ。
田中 うーん。
鈴木 うちでやっててね、
平均預かって返すまでが、
月によって違ったりするけど大体5日だよね。
田中 ああ、5日間ですか。
鈴木 預かって返すまでですよ。
早いところは3日とかで返します。
たとえば、今の季節、
北陸とかでは、暖房器具の修理が多いんです。
今、必要なものだから、
それで約束の期間に間に合わない時は、
貸出機を用意する。
サイバーコンセントではできないんですけど、
リアルな店舗ではそんなことをしてる。
田中 貸出機がすごいっていう話をしてたんですよ。
ミスターコンセントのページを見てですね、
7つか8つの約束のうちの一つですよね。
よく車だと代車っていうサービスがあると
思うんですけども珍しいなぁと思いまして。
鈴木 ええ。パソコンは無理ですけども、
パソコン以外は貸し出してます。
中に返って来ないって人もありますけどね。
田中 あ、そのまま持って行っちゃう人がいるんですか。
鈴木 修理品を引き取りに来ないで。
そういうのはね、中にいますけどね。
田中 じゃあみなさん、
大体お一人当たり何ケースくらい
1日に修理されるわけですか?
鈴木 えっとね、100件か150件くらいですかね、月。
田中 ってことは20日くらい働かれるとしても、
大体1日…6台とか7台…。
鈴木 メーカーには300台なんて人もいるんですよ。
それはほら、自分とこのメーカーだけですから、
うちは全メーカー対応しなくちゃいけない。
田中 そうですよねえ。
鈴木 どんなメーカーのものを
持って来ても請けちゃうっていう。
田中 部品在庫はどっかにまとめて置かれてるんですか?
鈴木 あ、ここに。店に置いてるんです。
田中 あ、店に置いてるんですか。
鈴木 各店に置いて。
大体ここの店にも4〜5000点は置いてるんですね。
そのくらい置いてあります。
69 それは一旦、一括でメーカーから
購入して各地に分配してるんですか?
鈴木 いや、店ごとで。
要するに全部店で完結するやり方なんです。
田中 じゃあ店ごとにメーカーに発注されるんですか?
鈴木 そうですそうです。
店ごと、担当者ごとに発注するというやり方ですね。
田中 でもまとめて発注した方が
一括ディスカウントがききやすいとか
そういうのはないんですか?
鈴木 いや家電品はないですね。
で、PC関係は変動が激しすぎるから
そういうことはあんまり。
田中 あ、価格の変動が。はあ。
69 あと地域によって必要な部品とか、
よく出る部品とか違ったりするんですね。
鈴木 そうなんです。あるんですよ。
田中 部品が小さいから
こういうこじんまりした店構えでも
充分ストックできるっていうところがあるんですね。
鈴木 できるんですよね。
さっき言った商売の部分で言うと、
部品の在庫っていうのがわりかし気になる商売でしょ。
田中 ええ。
鈴木 こんなちっぽけで額は小さいんですけど、
数が多いんで、部品が結局、死んじゃうとか、
その動いてない部品をどうするかっていうので、
システムを作ったりとかね、
そういうことをやってるの。
田中 ああ。スピード出すには部品在庫って大事ですもんね。
鈴木 そうそうそう。
だから問題も起こるわけで、
毎日そういうデータを出すわけです。
いくら預かっていくら出してとか、
部品がどうなってる修理日数がどうなってるとか、
粗利がどうなってるっていうデータを
毎日出しているんです。
修理日数の重要性が高いですよね。
3日から中には6日までバラツキがあるわけですよ。
田中 はい。
鈴木 そうすると「6日なんて遅いじゃない」って、
何が悪いって部品がないとか、
修理スタッフがどうだとか、
そういういろんな問題が分かってくる。
うちは毎日会議やってますから。
朝9時から。
田中 え、毎朝ですか?

<ワンポイント考察>

「スピード経営」ってよく言われますが、
それはトップの意思決定の早い組織のこと
だったりします。

しかし、ここは「全員がスピーディ」ですよ。
しかも、お客さんが喜ぶスピードです。

単に慌ただしい、
せわしないだけの会社じゃないわけです。
落ち着かないだろうな、そんなとこ。
「貧乏ゆすり株式会社」と呼びたいですね。

「うまい、早い、安い」って、
やはり名コピーですね。

2003-03-06-THU

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