ローレンス・ティアニー Lawrence M. Tierney Jr.

カリフォルニア大学サンフランシスコ校医学部の内科学教授として、
医学生や研修医の教育に情熱的に取り組む内科医。
一般内科を専門とする、いわゆる「かかりつけ医」。

内科医なら誰もが知っている内科の教科書
「CURRENT Medical Diagnosis & Treatment」の編纂を
20年以上にわたり続けている。
2007年にはNIH(米国国立衛生研究所)が
全米からひとりの内科医を招聘する「Great Teacher」に選ばれ、
そこで行ったすばらしい講義の内容
米国国立衛生研究所のサイトで観ることができる。

米国のみならず、世界中の大学から招かれ、
海外での教育活動も積極的に取り組み、
日本でも、15年以上前から
毎年全国の多くの医療機関での講義を続けている。
「診断の神様」とも評される医学についての見識はもちろんのこと、
その穏やかな人柄と、楽しい話は、会う人を魅了してやまない。

日本語で読める主な編著書に、
『聞く技術ー答えは患者の中にある』(上・下)
(山内豊明 訳/日経BP社、2006)、
『ティアニー先生の診断入門』
(松村正巳 共著/医学書院、2008)などがある。



ティアニー先生のこと 本田美和子

わたしは、90年代の後半に
来日中のティアニー先生に
家族の病気のことで
相談に乗っていただいたことがきっかけとなって、
さまざまなお教えを受けることになりました。

先生と初めてじっくりお話しする機会を得たときのことは
ほぼ日の連載のなかでもご紹介しています。

わたしが米国の大学病院で働くことになったときも、
ティアニー先生は推薦状を書いてくださったり、
病院を紹介してくださったりと、
力強く支えてくださいました。

また、数年ほど前には、ティアニー先生から
「教え子からの推薦状が必要になったんだけど、
書いてくれる?」と、思いがけないご連絡をいただいて、
わたしがどれほど先生から多くを学び、尊敬しているか、
というようなことを、がちがちに緊張しながら
生まれて初めての推薦状を書きました。

最近では来日の際に、わたしが勤めている病院で
研修医を対象とした教育講演をお願いしています。
わたしにとって、恩師と仰ぐ、大切な先生です。

そんなティアニー先生に
健康についてのお話をじっくりお伺いすることができました。
しみじみとうれしく思います。