だからからだ
だからからだ
谷川俊太郎と覚和歌子、詩とからだのお話。

第10回
ミズ・マコモVSミスター・センコツ。

谷川 今、覚さんが、からだに対して
定期的にやってることは何ですか?
んー、マコモ風呂でしょうかね。
谷川 来た来た来た。
── マ‥‥コモ?
えーっとね、マコモという植物が
あるんです。漢字で書くと「真菰」。
水辺に生えている、イネ科の植物なんです。
それを乾かして粉末にして
製品化したものが、マコモ。
お湯に溶かして飲用したり、
ペースト状にして湿布にしたり
するんですけれども、
同じものをお風呂に入れて、
入浴剤として使うこともできるんです。
どんな効能があるかというと、
新陳代謝が激しいことに
なるんです。


これがマコモ。とても細かい粉末です。
── 激しいことに。
なるんですよー。
毛穴から浸透して、
ヘビースモーカーの人なんかは
最初にマコモのお風呂に入ったときに、
上澄みにヤニが浮くんですよ。
谷川 こわい!
そのマコモの中に含まれている
耐熱マコモ菌という成分はですね。
── すごいな、耐熱マコモ菌。
覚さん、やけに早口ですし。
ええ、耐熱マコモ菌は、
生体不適合成分を
捕縛分解
してしまうんです。
俊太郎さんも興味を持たれて、
マコモを飲用されています。
谷川 はい、もちろんいただいてます。
── なぜ、テレビショッピングみたいな雰囲気に?
谷川 免疫を高めるっていうから、
風邪をひかないんだと思ってね、
極力飲むようにしてるの。
お宅のお風呂はすごいんでしょ?
マコモの粉の入ったお湯は
腐らないんですよ。
何しろ耐熱マコモ菌が生体不適合成分を
捕縛分解してしまうもんだから、
永遠に使えるの。
ちなみにうちのマコモ風呂は
一昨年の11月にはじめて、
ずっと使いっぱなしです。
── 1年以上、同じお湯で?
もちろん。色は、こげ茶色で、
強烈な見た目なんだけど
ぜんぜん臭くもならないし、
いつまでたってもお湯がさらさら。
マコモのお風呂を長くやってる、
8年もの10年もの20年ものという
強者もいるんですよ(笑)。
── 発汗作用などは、あるんでしょうか?
もうそりゃ!
谷川 問題は、けっこう高価なことですね。
浴槽ひとつに入れる目安のひと袋が
7000円くらいするんです。
でも、お風呂のお湯を
1年変えないことを考えたら。
ねえ?
ねえとか言っちゃって、誰なんだ私は(笑)。
谷川 覚さんはもう、ミズ・マコモですからね。
ほかにもいろいろ健康グッズを持っていて、
旅先で不思議なものを出してくるんだよ。
光ってて、SFの道具みたいなもの。
「何するんですか?」って訊いたら、
それは温灸だって。
温灸治療器具です。


これです。ジャジャーン。


SFですね、たしかに。
── 覚さん、カッ飛ばしますね。
練炭みたいなものに火をつけて、
そのSFの道具の中に仕込むんです。
そうするとその道具の先っちょが熱くなる。
それで、からだをなでていくと、
血の滞ってるところで
「熱つつつっ」となるんです。
そのままちょっとなでてると熱さがとれて、
血流もよくなり、
30分ワンセット終わった後は
まるで温泉から出たようなかんじ!


小さい練炭のようなものを
入れて使います。

── はああ!!
悪いところは「熱つつつっ」と
なるんですか?
なります。
飛び上がるほど熱いんです。
谷川 覚さんばかりがカッ飛ばしていますが、
僕の「センコツくん」
話はしましたっけ?
── いいえ!
谷川 僕の愛用している器具はですね、
「センコツくん」と言います。
仙骨(せんこつ)がどこにあるか知ってます?
脊髄のいちばん下で、尾てい骨の上。
わりと面積のあるところですね。
英語では「sacred bone」という。
谷川 つまり、聖なる骨ですね。
そのくらい大事な、
その仙骨を刺激する器具なんです。
仙骨というのはね、
ただのひとかたまりじゃなくて、
細かい部分が微妙に組み合わさった骨なんだって。
その組み合わさり方で、体が歪んだり、
いろんな故障が出てくる。
だから、その器具で仙骨を整えるんです。
── 「センコツくん」が商品名なんですね。
谷川さんがおつけになった愛称ではなく?
谷川 違う違う(笑)。
俊太郎さんが
名前つけてかわいがってたら
おかしいですね。
谷川 台の上に両足を乗っけて立ち、
スイッチを入れると
その器具がドンドンと突き上げてくるんです。
中には強力なモーターが仕込まれております。
それに乗ってるのがだいいち気持ちいいし、
体を整えるのにいいんじゃないかなと思います。
── おおすごい。
「強力なモーター」って
メモしてどうすんの?!(笑)
── はい、あんまりにも
力強くおっしゃるので、つい(笑)。


(つづきます!)

◆それぞれの健康器具についての見解は
 あくまで谷川さん、覚さんの個人としてのご意見です。
 また、マコモは、悪質な類似品も出回っているようです。
 どうぞお気をつけください。

「青空1号」


sony music shopへ
詩作朗読家でありシンガーソングライターでもある
覚和歌子さんが昨年リリースしたソロCD。
覚さんが作詞した
映画「千と千尋の神隠し」の主題歌、
「いつも何度でも」も収録されています。
空や風や海をとおって届くような覚さんの声に
からだの扉が開かれる気分が味わえるアルバムです。

感想メールはこちらへ! 件名を「だからからだ」にして、
postman@1101.comまで、
感想をくださいね!
ディア・フレンド このページを
友だちに知らせる。


2005-02-24-THU

BACK
戻る