シルク・ドゥ・ソレイユからの招待状5  サーカスで働きませんか? 〜スカウトへの取材〜

05倫理。
糸井 いまは、アスリートやアーティストの話を
しているんですが、
一般企業の人事面接も
このふたりでできそうな気がしますよ。
ふたり (笑)。
糸井 一般企業も、シルク・ドゥ・ソレイユも、
見ている何かが同じだと思うんです。
イーヴ キャスティングで
もっとも大切な要素である
「どういうふうに行動を見るか」
ということは、
応用がきくことだと思います。
糸井 共通する何かが、
もし言葉にできるんだったら
ちょっとでも聞いてみたいです。
イーヴ それを言葉にするとしたら、
やはり、
倫理でしょう。
糸井 ああ‥‥倫理。
イーヴ はい。
もちろんいいアーチストであるかどうを
判断しなければなりませんが、
この人が別の人といっしょに
パフォーマンスをして、
「スペースを共有するんだ」ということを
頭に入れながら、
私たちは見るようにします。
その意味において
人を選ぶということは同じだ、
というふうに言えるでしょう。
糸井 シルク・ドゥ・ソレイユで
どういうふうに仲間に入れるか、
というメソッドは、
普遍化できそうですね。
マルセ 我々のキャスティングメソッドは
シルク・ドゥ・ソレイユ特有の
ものですから、なかなか‥‥。
糸井 いやいや、それはわかっているんですが、
「シルク・ドゥ・ソレイユの
 キャスティングメソッド」
というタイトルの本が
もしあったら僕は絶対買うよ(笑)!
一同 (笑)
マルセ ありがとうございます(笑)。
シルク・ドゥ・ソレイユは、やはり、
いろんな意味で外の世界との仕事です。
ですからやっぱり、
倫理面が大切になると思うんです。
糸井 人を短い時間で判断するのは
とても難しいと思うんですけども。
イーヴ そのとおり、難しいです。
ご家族をはじめ、まわりの人々の
反応にも気をくばらなくてはなりません。
アーチストになるという現実を
ご本人にもまわりの人々にも
しっかりとつかんでほしいんです。
1年間、160回も
ショーをしなくてはいけないわけです。
自分でメイキャップもしなきゃいけないし、
トレーニングも、新しい技の開発も
しなくてはなりません。
マルセ やっぱり、いわゆる「スポーツ」とは
ちょっと違うんです。
ですから、シルク・ドゥ・ソレイユは、
いろんなところとの「関係」を
何年もかけて構築していきます。
糸井 人を採るための「関係」を。
マルセ スポーツのいろんな連合、団体、
コーチ、アスリート、
そういった方々と
何年もかけて関係を築きます。
スポーツ界にいた方に
シルク・ドゥ・ソレイユに来ていただくときには、
特に周囲の意向が大切になってきます。
たとえばオリンピックに出場するような方は
その国とともにあるようなことですから。
糸井 それは、たいへん難しいことですね。
イーヴ シルク・ドゥ・ソレイユのことを
理解するためには、
サーカス自体の歴史というものを
考えないといけないんです。
それはなぜかというと、
シルク・ドゥ・ソレイユが
サーカス自体の歴史を
変えようとしているからです。
糸井 聞いててゾクゾクしますよ。
マルセ そのとおりですね。
イーヴ サーカスの世界を変えようとしている一方で、
サーカスの世界を尊重しています。
マルセ サーカスの源はいったい何だったのか、
古いサーカス、伝統的なサーカスを
頭に入れながら
新しいサーカス作りができると
私たちは思います。
これからもシルク・ドゥ・ソレイユは
大規模な変革を
進めていくことができるでしょう。
糸井 あ、もう時間ですね。
とてもおもしろかったです。
ありがとうございました。
イーヴ もっと続けましょうか、今晩、
食事でも(笑)。
マルセ ぜひ。

(これで、シルク・ドゥ・ソレイユの
 スカウトのおふたりのお話は
 おしまいです。
 次の連載をおたのしみに!)


シルク・ドゥ・ソレイユ取材メモ

ZEDグランドオープンは
10月1日!

シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京で
ZEDがグランドオープンする日まで
まもなくとなりました。

2008年8月15日から「トライアウト公演」として
公開されてきたZEDですが、
「トライアウト」の期間を経て、本公演では、
ショーのいろんな部分に
手を入れられることになるのだそうです。

わたしたち「ほぼ日」の
シルク・ドゥ・ソレイユ取材班は、
オープンの日にさっそく
舞台を観に行きたいと思っています。
そのようす、できればまた、
お伝えいたしますね。

では、ZEDのトライアウト公演を
ごらんになったみなさまからいただいた
感想のメールをご紹介いたします。

われわれが座ったのはステージへ向かって
一番の右端1列目でした。
なんてったって1列目ですから、見えるんです。
パフォーマーの方々のメイク、
どういう靴をはいてるのか、いっさいがっさいが!
印象深かったのは‥‥ってあげていったら
結局全部?!
ここでの公演の場合、後ろの方だからといって
全然見えないってことは
ないんじゃないなかなぁって思いました。
「ほぼ日」のシルク取材メモにあった
「座席が違えば味わい方も違う」という意味が
よくわかりました。
ホント楽しかったです。
一回見れば十分かと思っていたのですが、
またすぐにでももう一度観に行きたいです。
(たまきち)

レギュラー席で観ました。
場所的にはあまり期待感は無かったのですが、
十分に楽しめまして、手に汗を握っていました。
子どもは10歳ですが、
すばらしさに自ら拍手をしていました。
また見に行きたいと思います。
今度はどこの席が取れるのか楽しみです。
(洋美)

ある理由から、
「初めて観るならステージサイド」を
強くオススメさせていただきます!
でも、別のシートのお客さんも
「きっとこの席が一番!」と思える
瞬間があったんじゃないかなー、
なんて思いました。
もう一度、全く違う場所から
観てみたいと本気で考えています。
生で観るきっかけを作って下さった「ほぼ日」に、
心から感謝しています。
(あやめ)

オーバービュー席、気に入りました!
(わたしの座席は最後列の中央あたりでした。)
ショーの最後思わず立ち上がって
てのひらが痛くなるほど拍手をしました。
周りも立ち上がっていました。
前方席でキャストの息遣いを!
後方席でステージ全体のダイナミックな
パフォーマンスを!
「ひとつの演目で両方を体感したい!」
これが初シルクの感想です。
オーバービュー席での観覧がまだでしたら、
ぜひ、体験してみてください。おススメです!!
(ヨシ)

今回で、スカウトのおふたりへの
インタビューはおしまいですが、
10月1日に新連載がはじまります。
次回をおたのしみに!
またお会いしましょう!
(スガノ)

シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京の
トライアウト公演は
こちらのサイト
チケットが販売されています。

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2008-09-29-MON

(C)HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
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