BOXING
私をリングサイドに連れてって。

デラ・ホーヤ史上最年少で5階級制覇達成!!

1980年代のレナード、ハーンズ以来
2000年に史上3人目の5階級制覇を
デラ・ホーヤが達成しました。

試合は初回からデラ・ホーヤが
スピード、コンビネーション、ディフェンスで圧倒、
中盤、終盤でも全くスキを見せませんでした。
KOこそならなかったものの
試合終了直前には
ファンの期待に応えるように
カウンターからの連打でダウンを奪う完勝で
難なく偉業達成です。

チャンピオン、スペインの英雄カスティリェホは
しっかりしたガードとタフさで粘りましたが、
ほぼ全ての要素で上回るデラ・ホーヤに対して
攻撃面では見せ場を全く作れず敗れました。

ジャッジ3名の採点も全く同じ
119-108と完勝でした。

現在の二人の力関係からすると
カスティリェホは何回戦っても
デラ・ホーヤには勝てないだろう、
それほど差が開いたものでした。

特に素晴らしかったのは
コンビネーションの速さと全体的なスピードです。
必殺の左フックからスキを見ての左右のフック連打、
そしてフットワークやハンドスピードは
中量級であるS.ウェルター級ではトップでしょう。

S.フェザー級から徐々に階級を上げ
すでに完成されたスタイルでしょう。
スピードとパワーを兼ね備えた
素晴らしいバランスを持つボクサーです。
通常の相手ならば軽く防衛続けることは可能でしょう。

個人的に望むとすれば、
もっと打ち抜くようなさらに力を込めた
パンチが見てみたい、ということです。
さらに攻撃的に進化した姿を明確に見たいものです。

全く個人的な意見ですが、今日の試合からでは、
スーパースター、トリニダードやモズリーと再戦しても
勝敗は非常に厳しいと思わざるを得ません。
恐らく打たれ脆さを本人も認識し、
ピンチに臆して防御に回ってしまう事を払拭しなければ、
S.ウェルター以上のクラスで本当の栄光は
つかめないのでは?
とも思います。

しかしながら初タイトル獲得からレナードが8年かけ32歳、
ハーンズが11年かけ33歳で達成した記録を
7年、28歳で史上最年少ですでに並びました。
この才能は恐るべきものです。
だからこそさらに挑戦する姿を見たいのです。

今日からがデラ・ホーヤストーリー第二幕の開始です。
ここからの道のりが非常に厳しいものになるでしょう。

・重量級になるミドル級で通用するか?
・ミドル級ですでにタイトルを獲得した
 トリニダードに勝てるのか?
・スピード負けしたモズリーとの再戦か?
・超攻撃的バルガスとの因縁の対決か?

しかし試合後の会見では計量前日に
S.ウェルター級リミットに2ポンド(約900g)足りず、
ウェイトを意図的に増やし、
やはりウェルター級がベストの階級だと示唆する一方、
S.ウェルター級でしばらく王座を守り、
将来的には6階級制覇もコメントするなど、
第二幕の目標は本人でもまだ決まっていない様子です。

どの試合を想像してもわくわくしますが、
困難極まりない難敵、条件ばかりです。

個人的にはまずバルガスとの試合が見てみたいものです。
そしてミドル級制覇、
その後トリニダードとの最終決戦という
ストーリーを希望しています。

それらをクリアして本当のスーパースター
の道が開けるはずです。
これからの激闘に期待し、見守っていきたい
と思います。

日本でも来週の7月1日(日)畑山選手が
1位のジュリアン・ロロシー(フランス)と
防衛戦を行います。
ロロシーは非常に攻撃的選手なので、
こちらも手に汗握る激闘が見れること間違いなしです。

こちらも楽しみです。


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2001-07-01-SUN

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