BOXING
私をリングサイドに連れてって。

トリニダード3階級制覇!!

トリニダードが完勝で
3階級制覇を果たしました。
戦前の階級アップにおける
パワー不足の心配も吹き飛ばす快勝で
ミドル級完全制覇も見えてきました。

エキサイトマッチゲストの竹原慎二さんは
以前このWBA世界ミドル級王者でした。
96年の初防衛戦でジョッピーに負けて
一線を退いた因縁を持っています。

補足ですが、NYの記者会見でジョッピーは
「竹原のパンチがこれまでの相手の中で一番強かった。
 その竹原に勝ったのだから
 トリニダードに負けるはずがない」とコメントするなど
当時の竹原さんを非常に高く評価する
エピソードもありました。

竹原さんが対戦したジョッピーの印象は
「角度の違うストレート気味のフックがある」
「相手を狂わすずるいボクシングをされた」
「スピードがあり、常に自分の距離で戦い
 非常にやりにくかった」
「パンチも予想以上にあった」と話しています。
圧倒的に強いというわけではないが、
総合的に優れスピード、パワーも充分
相手の持ち味を殺すタイプで
安定政権を築いていました。

しかしトリニダードはこのジョッピーを
難なく攻略したのです。

試合を決めたのはやはりトリニダード必殺の
左フックでした。
1R後半、ノーガードのジョッピーに
長く伸びるロングフックを2発当てて
早くもダウンを奪います。
トリニダードの左フックは
ミドル級でも通用しました。
ジョッピーも手数で応戦しますが、
すでに勝敗は決していました。
結局5R TKOで試合は終了しました。

安定王者と見られていた実力者ジョッピーを
初回から攻略し
3度もキャンバスに沈めたトリニダード。
完勝でした。

これでウィルフレド・ベニテス、ウィルフレド・ゴメス、
ウィルフレド・バスケスとプエルトリコが輩出した
3階級制覇の名チャンピオンと肩を並べるとともに
KOアーチストとしてファンを魅了する
スーパースターとなりました。

トリニダードが倒し切れなかった相手は
パーネル・ウィテカー、オスカー・デラ・ホーヤ、
デビッド・リード等
足を使える超一流ボクサータイプのみです。
後の相手はほとんど捕えて全てマットに沈めています。

試合後トリニダードは
「これでミドル級で通用することが証明できた。
ミドル級制覇を目指す」と語り、
敗れたジョッピーは
「甘くみていた。破壊力のあるパンチだ」と
完敗を認めました。
ガードの甘さと早いラウンドから打ち合いに応じたことが
命取りとなりました。

9月15日に予定されているミドル級統一トーナメントは

プエルトリコの英雄トリニダード
      対
  死刑執行人ホプキンス

となりました。

ミドル級最強強打のホプキンスとの試合は
想像を絶する壮絶な打ち合いとなるでしょう。
果たしてトリニダードが耐え切れるか?
今から楽しみです。

21世紀に入り、ハメドが負け、ルイスが負けと
波乱の展開が続いていましたが、
トリニダード伝説はまだ続いてゆきます。
どこまで続くのか見守っていきたいと思います。

なおこのジョッピー対トリニダード戦は
7月7日(土)午後4時05分〜デジタル193ch無料放送放送
7月13日(土)深夜1時〜 BS-5ch有料放送で
リピート予定です。

WOWOW 小田真幹


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2001-05-17-THU

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