BOXING
私をリングサイドに連れてって。

「世界ボクシングが面白い」

2000年もはや3月が過ぎようとしております。
世界ボクシング界のビッグマッチブームも
さらに加熱しております。

1月のタイソン戦は、
前回レポートした通りの迫力あるKOでした。

2月デラ・ホーヤは、世界2位を全く寄せ付けず、
ボディで仕留めるなど、トリニダードには敗れたものの
中量級スーパースターの貫禄を見せてくれました。

3月のハメドは圧巻でした。
まず空飛ぶ絨毯に乗って入場。
実は試合前のパフォーマンスを極力押さえたのです。
しかしエンターテイナーとしては
立派にアピールしていました。
そして南アフリカの雄、ブングを子供扱いにし、
見事左ストレート一発を顔面にきめ、
その強さをあらためて証明しました。

日本では坂本選手が、手が届いたはずのタイトルを
残念ながら逃してしまいました。
また頑張って欲しい選手です。

まったく話は逸れますが、2月26日、リングスの
田村潔司 対 ヘンゾ・グレイシー戦も興奮しました。
とくに“UWFのテーマ”で入場するなど
武道館から生放送していた私たちも
興奮のるつぼに叩き込まれました。

WOWOWでは上記スターに
まさるとも劣らない実力派選手を
4月のラインアップにそろえました。

●4月8日(土)放送
メキシコの若きスーパースター、エリック・モラレスと
同じくメキシコが誇るハードパンチャー、
マルコ・アントニオ・バレラが激突する、
WBC・WBO世界S.バンタム級王座統一戦。

ストレートパンチャーのモラレス。
フック中心のバレラ。
離れてモラレス、接近戦でバレラ。
実は私はこの試合を見たいがために
無理に休暇をとってラスベガスまで行きました。
本当に非常に素晴らしい試合でした。
結果は見てのお楽しみです。


左がバレラ。右がモラレス。

そして全世界注目のS.フェザー級の新星、
アセリノ・フレイタス。
全勝全KO勝ちの恐ろしい実績を引っさげて
タイトル防衛戦を行ないます。
いくら強いといっても、全てKO勝ちというのは
センスの固まりなのでしょう。
フレイタスの魅力は速く切れるパンチです。
相手にしてみると「想像以上だ……」
と思った瞬間に終わり、という感じでしょう。


●4月15日(土)放送
注目のS.フェザー級2大タイトル戦です。
ちなみにこのクラス、日本では畑山選手が
以前タイトルを持っていました。
現在の世界ボクシング界で
センストップクラスともいえるフロイド・メイウェザー。

何が凄いかというと、スピード、ディフェンス、
連打&足も速く、バランスも良く
文句の付けようがありません。
あまりに高い能力ゆえ、相手によっては
試合がつまらなく見えてしまうほどなのです。

そのメイウェザーが元チャンピオン、強打のメキシカン、
ゴーヨ・バルガスを迎えます。
「センス 対 強打」どちらに軍配があがるのでしょうか?
また、同じく米国S.フェザー級の新星、
ディエゴ・コラレスも登場します。

この選手の魅力は長身から繰り出される、ロングパンチ。
そして最大の武器は長身ながらも
接近戦でのショートパンチです。
つまり長身にして、ロング、ショート
どちらにも対応できるのです。
非常に恐ろしい選手です。

1年前の世界S.フェザー級はメイウェザーの独断場でした。
しかし1年たつと、フレイタス、コラレスなど
あっという間に強力なチャンピオンたちがそろい、
世界屈指の激戦区になりました。
これだからボクシングは面白いのです。
ぜひいちど見てみていただきたいと思います。

次回は4月後半の番組を紹介します。

WOWOWスポーツ部
小田真幹

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2000-03-30-THU

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