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私をリングサイドに連れてって。

リングス篇 第3回
『リングス決勝! 大穴アイブルを直撃』


タイソン戦中継を無事終了して、
英国からアムステルダムにやってきました。
目的はリングス・オランダ、
ギルバート・アイブル選手の取材です。


生後5週間のジョーダン君と

アムステルダムにつくと、リングス・オランダの総帥
クリス・ドールマン氏が迎えに来てくれていました。
現役引退しましたが、いまだにジムで汗を流し、
寝業ではいまでも誰も勝てないという話です。
世界は広いです。ちなみに彼は55歳です。

翌日の取材は、
アイブル選手が直接ホテルに迎えにきてくれました。
この日の練習は、約20分間でしたが、
日本でもおなじみのパンチ、キックの
ラッシュトレーニングでした。
トレーナーのカルビン氏は元キックのチャンピオンで
非常に冷静、そして優秀です。
その彼をして天才と言わせるアイブル選手
はやはり並の選手ではありません。

じつは2月6日にオランダで
カステル選手とタイトル戦を行なうので、
ナーバスかな? と思っていたのですが
いやいやとんでもない。
練習の合間も常に冗談を飛ばし
(ほとんどが、相手をこうしてコテンパンにしてやる、
 というような内容でした……)、
緊張は微塵もありません。

また「TKは俺とやりたいと思ってないだろ」など
自信満々でした。
ドールマンでさえその神経の太さには感心していました。
彼のことを「Devil」と形容していました。

練習終了後、自宅に行きインタビューを行ないました。
そこでセーム・シュルト選手を壮絶にKOした試合や
海外での試合を見せてくれました。
とくに最近のブラジル人戦は凄い試合でした
(カランコ選手? とかそんな名前だったと思います)。
相手も注目の若手で、
次世代ホープ同士の対戦だったそうです。
アイブルもパンチをくらったり、
危ない場面もありましたが、
最後は左フックでぐらつかせ、
飛び膝蹴りから顔面パンチで相手は倒れ
レフリーがストップしました。
ビデオをみている時の嬉しそうな顔は忘れられません。

彼はブラジル柔術や身長2メートル以上の選手と
どんどん戦いたいと言っています。
「ブラジル人との戦いはどうなります?」と質問したら、
プシュ、バシャ、ピシャ
そしてギロチンポーズで説明してくれました。
左フックから飛び膝蹴り
そしてフィニッシュということ? らしいです。

ただしTK(高阪剛選手)との試合で
右手拳を痛めており、怪我だけが心配です。
彼の持ち味はバネと躍動感です。
特に中〜近距離ではパンチ、飛び膝、飛び蹴りが
自由自在にとんできます。
彼の特長に注目してみると
さらに緊張を感じることができると思います。

今回のトーナメントではコピィロフ選手と並び
台風の目となるでしょう。
そして彼は田村選手かヘンゾ・グレイシー選手と
やりたいといっていました。
2月26日の本番ではどうなるのでしょうか?

WOWOWでは
2月11日(金)午後11時40分から
「リングスSP世界最強決定間近」を。
2月26日(土)午後4時から
注目の決勝大会を“生中継”しますので、
ぜひみなさんも戦力分析をして、
優勝者予想、そして最強者決定の瞬間を味わって下さい。

2000-02-06-SUN

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