BOXING
私をリングサイドに連れてって。

タイソン復活の狼煙

注目のタイソン戦が終了しました。
10年前、ダグラスに負けた番狂わせは起きませんでした。
結果はタイソンの2RTKO勝ちでした。

すでに今年34歳のタイソンがどこまで戦えるのか?
今後を占う大切な試合でした。
結論は「タイソンは復活の狼煙をあげた」です。

相手のフランシスにとっては気の毒な試合となりました。
2Rで合計5回のダウンをくらい最後はサンドバッグ状態でした。
しかし彼も間違いなく、英国ヘビー級チャンピオンです。
過去にはキックボクシングの経験もあり、
決して簡単な相手ではありませんでした。
実際4回もダウンから立ち上がり試合を捨てない姿勢には
見ている私達も強いハートを感じることができました。

ベストを尽くしたフランシスを赤子の手をひねるがごとく、
合計5回のダウンを奪ったタイソンは
確実に復活しているといえるでしょう。

昨年1月のボタ戦、10月のノリス戦からも
確実に動きが鋭く、また、パンチの切れも出てきています。
今回は英国の歓迎ムードもあり、
非常にリラックスしていたのも、良い要素でしょう。
ただし解説の浜田剛史さんも指摘の通り、
この1年でたったの8Rしか実戦を経験していません。
やはり頂点を目指すには、パンチを当てる距離感と
感覚を研ぎ澄ますことが必要となってくるでしょう。
しかし、1発1発のパンチは非常に迫力があり、
物凄いプレッシャーを与えることは確かです。
これは相手が誰であれ脅威です。

あとは精神面が充実すれば、間違いなく
世界王者への道が開けることでしょう。

タイソン陣営は間隔をあけずに、試合をこなし、
実戦感覚を養いながら
最終目標を今年中に目指すと考えています。

2000年はヘビー級から目が離せません。

私はすでにマンチェスターからロンドンに移動しました。
初の英国でいきなりマンチェスターに入ったので、
ロンドンがこんなに便利とは思いもせず、驚いています。
それほどマンチェスターは
地方だったということでしょう。
しかしすぐにロンドンを後にして、
今度はリングス・オランダに所属する
ギルバート・アイブル選手の取材のために
オランダのアムステルダムに向かいます。

アイブルはブラジルの選手が一番戦いたくないと
言っている選手です。
2月26日(土)の武道館でどんな活躍をしてくれるのか?
期待を込めて取材したいと思います。



写真:試合後の記者会見も終始ご機嫌なタイソン
(C) wowow

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WOWOWスポーツ部
小田真幹

2000-02-01-TUE

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