坊さん。
57番札所24歳住職7転8起の日々。

第125回 白の袈裟と今年のお薬師さん

ほぼにちは。

ミッセイです。

「栄福寺くん。
 (たまーに、そう呼ばれることがあります。)
 今度、若い坊さんの、
 布教の発表会が、
 あるんだけど、
 そこで、発表してくれない?」

という話があって、
発表することになりました。

こういった場合、
まず、衣体(えたい)という、
服装を確認しなければならないのですが、

「本山(高野山)からも、
 講師の先生が来られるし、
 中啓(ちゅうけい)、
 白にしといたほうが、いいんじゃない?
 オレは去年、そうしたよ。」

とのことでした。

中啓(ちゅうけい)というのは、
扇子(せんす)みたいなもの、
なんだけど、
先の方が、広がっているんです。
(末広、すえひろって言います。)

どんな時でも、
(真言宗しか知らないけれど)
たいがい坊さんは、
この中啓を持っています。

普段は、
赤色の中啓を使う事が多いのですが、


赤の中啓

高野山では、特別な立場の僧侶しか、
赤を使わないので、

「そうしたほうが、
 (高野山の人に対して)
 丁寧なんじゃない?」

ということでした。

礼儀というのも、
時に柔軟なものなんですねー。

ちょっと、
めんどくさいけど、
なんか、おもしろい。

僕は、白の中啓を、
持ってなかったのですが、
なんだか欲しくなってしまったので、
これにかこつけて、
購入しました。


白の中啓

そういえば、
仏教の坊さんって、
あまり白色の衣を身につけないんだよ。
(一番下に着る“白衣、はくえ”は別ですが。)

他の宗教にとって、
「白」って、
なんとなく、
“宗教っぽい”感じがするのにね。

思いつくのは、
じいちゃんが、
亡くなった葬儀の時に、
遺弟(ゆいてい)という、
“後を継ぐ弟子”という立場で、
真っ白の衣を着た時ぐらいです。
(これは、以前にも書きましたっけ。)

 
栄福寺本堂を出堂するじいちゃん

 
境内を廻るじいちゃん

 
葬儀集合写真


これはね、
『法滅尽経』というお経の中で、

「正法が、滅する時、沙門(僧侶)の
 袈裟が白色に変ず。」

と説いてあるので、
昔から、仏教のお坊さんは、
白色の袈裟を身につけないんです。

僧侶の葬儀では、
身につけるのも、
同じ理由でしょうね。

でも、実は、
僕達が修行している密教では、

「曼荼羅の中に白い衣の尊が、おられる。」

「白の衣を用いなさい。
 と書かれた次第(しだい、修行法を記述した書物)
 がある。」

なんかの理由で、
白色の衣を付けることも、あります。

神道の影響なんかも、
考えられてるみたいです。

僕自身は、
じいちゃんの葬儀の時以外、
付けたことは、ないんだけどね。

高野山に行くと、
白色の袈裟を付けた、
専修学院の修行僧とすれ違うことが、
多いと思いますが、
これは単に未達(初心者)であることを、
あらわしたもの、なんです。

うーん。
白色ひとつ、とっても、
仏教には、
いろんな話とかパターンがあるもんだね。


そういえば、
今日は、去年
「いにしえの伝説のかたりべ」

でも、みんなに紹介した、
子供達の、
「お薬師さん」
の日だったんです。

今年は、
すこし作戦を加えました。

以前、栄福寺のお薬師さんの伝説が、
お寺の民話を集めた本に収録されたんですが、
その時の挿し絵をパソコンで取り込んで、
ポストカードにして、みんなに配りました。


ポストカード

そして、それを、みんなで見ながら、
話をして、持って帰ってもらいました。

不思議と子供達も、
いい子で聴いてくれて・・・、

とは、簡単にはいかず、
昨年にも増して、
元気すぎるほど、
元気でした。

まぁ、
健康祈願してるわけだし、
なにより、なんでしょう。

でも、

そこっ!
「ブリッジ」するなよー。


今年の子供達

今日は、それに加えて、

「空」(くう)

と半紙に書いて、
前回、書いた話を、
子供向けにアレンジして、
話してみました。

「これ、仏教では、
“くう”って、読みまーすっ!」

「空中の“くう”やん。」

「空気の“くう”やん。」

と、テンション上がりまくりの、
子供達に、

「やさしい人には、いいこと、あるかもよ。」

と話す仕事。

というのは、
今、静かな夜に思うと、
なかなかいいものなんだけど、
今日は、ちょっと、
うるさすぎたなー。

今月の末にある、
「お大師さん」
では、お経の時には、黙らせます。

作戦は、考え中・・・。


ミッセイ


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2003-08-14-THU

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