自転車思想。
チャリンコは、未来そのものの顔をしている。

メッセンジャーが自転車ショーに出展する!?

こんにちは。

冬が近づいてきましたね。
僕もちょっと風邪気味です。
みなさんもお気をつけてください。

11月の頭の恒例行事といえば、
昨年もご紹介した東京国際自転車展があります。
今までは1年ごとに東京・大阪で開かれていたのですが、
東京ではここ3年間毎年行われています。

でも、今年は日本の不況とか、
NYでのテロに端を発する経済の落ち込みなどもあって、
海外大手メーカーが出展を取り止めるなど、
ちょっと淋しいものがあったと思います。
もう1つには、東京ビッグサイトで行われる自転車展の前に、
池袋のサンシャインで“欧米輸入自転車展”というものが
開催されてしまうことも、
出展者が減ってしまう要因のようです。
恐らくいろいろな関係があって
そういう状況になってるんでしょうけどね。
ん〜、やっぱり全部一緒で盛り上がってくれた方が、
僕としては嬉しいな。

そんな自転車ショー、
昨年はいろんなメーカーを紹介しましたけど、
今年はちょっと違います。
というのは、僕たちメッセンジャーが
会場内に1つの出展ブースを出していたからです。
自転車ショーにメッセジャーがブースを出す?
変な話ですよね?

4月のある夜のことでした。
僕が当時所属していたメッセンジャー会社の面々が、
九段の靖国神社でお花見をしていたのです。
当然、傍らにはたくさんの自転車。
それを見て声をかけてきた人がいました。
その人たちが偶然にも
自転車ショーを企画・運営している会社の方だったのです。
そこからメッセンジャーと自転車ショーのつながりが生まれ、
今回ブースを出してみないか、というお誘いになったのです。

でも、実はこの件に関して僕はあまり関わっていません。
正直に言ってしまうと、
僕もメッセンジャーが自転車ショーに出展する、
その意味が掴めなかったのです。
ようやく、理解できてきたのはショーの約1ヶ月前のこと。
ショーを通じて、メッセンジャーという職業の人間たちと、
自転車業界や行政とのパイプラインを作って行こう、
という趣旨が明確になってからのことでした。

一番最初の頃の連載でご紹介したとおり、
メッセンジャーの世界には、年に1回世界大会があります。
今年はブダペストでした。
来年はコペンハーゲンで行われます。
そして、世界中のメッセンジャーたちが、
日本での大会を待ち望んでいます。
だから、日本でやりたい。
しかも、かなり近い将来。
つまり、それが今回の自転車ショー出展した理由でした。

毎年、メッセンジャー世界大会には、
700〜800人のメッセンジャーたちが集まります。
それだけの規模を持ったイベントを
大都市で行うわけですから、
当然広い場所を確保しなくてはいけません。
大きな公園を借りたり、街の一部道路を封鎖するためには、
警察や行政との時間をかけた交渉が必要です。
(残念ながら、東京の警察は自転車レース等のイベントに、
 公道使用許可を与えることはめったにありません。
 都内でもっと自転車レースを見ることができれば、
 ホントに楽しいと思うんですけど・・・)

そういった折衝を重ねるためにも、
さらには資金的な面で多少なりとも協力を仰ぐためにも、
僕たちは自転車メーカーを始めとする多くの企業・団体、
さらには雑誌等のマスコミとも関係を作りたいのです。
そういったつながりを作り上げた上で、
行政サイドとの交渉を成功させなくては、
メッセンジャー世界大会を誘致することは難しい。



↑がそのブースの模様です。
今回この趣旨に賛同して、
協力してくれたメッセンジャー会社は、
サイクレックスを含めて9社。
普段から、
ネットを通じてコミュニケーションを取っている仲間です。
北は札幌から、南は鹿児島まで、
どれも文字通り自転車操業の小さい会社です。
やるべきことは山ほどある中、
会社紹介のボードや資料を送ってくれたり、
限定70着のTシャツを手作りしたり、
オリジナルの映像を作ってくれました。
そうそう、札幌のメッセンジャーからは、
これからの季節に使うスパイクタイヤを送ってくれました!
そして何より、多くのメッセンジャーたちが、
東京に駆けつけてくれました。


これが各社のボードで


これがその時売っていたTシャツです。


これは、今年の7月にブダペストで行われた、
メッセンジャー世界大会の写真。

サイクルショーのメッセンジャーブースは、
上記のような感じでした。
多くの人たちがこれを機会に集まって、
さまざまな方法で協力しあい、
たくさんのモノを作り上げたことは、
僕たちにとって1つの前進と言えるでしょう。
こうしたことを続けて行く中で、
先に書いた企業・団体との関係はもちろんのこと、

「自転車が面白い」

と思っている多くの人々と、
面白い関係が生み出せたらなぁ、と思います。

メッセンジャーという職業が日本で始まって10数年、
ようやく世界に向かって発信し始めました。

今回、以前ここで紹介した、
京都の兒玉卓也くん
も東京に来ていました。
みんなでお酒を飲んでいる時、
彼はふと僕にこう言ったのです。

「不思議なんですけど、
 普通に考えたら、メッセンジャーの人たちって、
 スゴイ体育会系っぽいじゃないですか?
 でも、アートや音楽にやたら詳しい人が多いですよね、
 何でなんでしょう?」

確かにそうですね。
今回だって、映像からTシャツのデザイン・製作まで
全部自分たちだけでやりました。
じゃあ、どうしてそんなクリエイティブ志向の人たちが、
メッセンジャーという仕事を選んでいるのか?
気分としてはスゴクよくわかるんですが、
今はまだ、明確に言葉にできません。

「これをちゃんと言葉にするのが、
 たぶん僕の役割なんだろうな。」

兒玉くんの質問を聞いて、
改めてそんなことを思いました。

最後に、
今回協力してくれたメッセンジャー会社各社をご紹介します。
これを読んでいるあなたの街にも、
メッセンジャーがいるかもしれません。
機会があったら是非使ってみてください。
きっとお役に立てるはずですよ!

札幌
 ユニバーサル メッセンジャー ズ
 北海道札幌市北区北7条西2丁目 37山京ビル 1007
 TEL 011−708−0032

東京
 サイクレックス
 東京都港区西麻布1-5-11 1F
 TEL 03-5772-1126

横浜
 横浜メッセンジャー
 神奈川県横浜市西区桜木町7−45−6 神奈中ビル1F
 TEL 045-290-3517

名古屋
 東海メッセンジャーBb
 愛知県名古屋市東区泉1丁目1番29号 堀田ビル 1F
 TEL 052-955-0252

京都
 京都メッセンジャー風
 京都府京都市東山区東大路通松原下ル 清水4丁目 138
 TEL 075-533-6141

大阪
 アクシズ
 大阪府大阪市阿倍野区松崎町3-6-32 404
 TEL 06-6625-5240

 ビーダッシュ
 大阪府大阪市西区立売堀1-8-18 3F
 TEL 06-6541-5000

鹿児島
 サイクルメッセンジャー キュークーリエ
 鹿児島県鹿児島市下荒田4丁目5-13 201
 TEL 099-812-4111

Everybody、ride safe!

・・・、と書いちゃいましたけど、
自転車展で僕が面白いと思ったモノ、
1個だけ紹介しちゃいますね。
準備はいいですか?
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これだ!

2001-11-12-MON

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