自転車思想。
チャリンコは、未来そのものの顔をしている。

第53回 新しい会社をつくります。その2

こんにちは。

”自転車をどう呼ぶか?”
こちらもまだまだ受付中ですよ〜。

んで、前回の続きになります。
新メッセンジャー会社、
サイクレックスの代表である、木村にとって
メッセンジャーという職業はどういうものなのか?
今回は、この辺りの熱い想いを聞いてみました。

彼がメッセンジャーとして仕事を始めたのは、
1996年の3月からだそうです。
それまでは、怪しげな夜の商売をしていたらしいのですが、
どうも、その辺りのことを突っ込むと、
話題をずらそうとします。
何やら、ブイブイ言わせてたらしいっす。

そういう夜の世界にいて、彼曰く、

「強いて言うならねぇ、人間関係に疲れていたネ。」

らしくって、シンプルな仕事を求めていた時、
たまたまテレビで、メッセンジャーという仕事を発見。
その後、求人情報誌でメッセンジャー募集の広告を見て、
この仕事についた、ということです。

それまで、ほとんど自転車の経験もなかったし、
アトピー性皮膚炎の持っていたので、
最初の頃は、かなりキツイ思いをしたんですが、
それでも、慣れてくるにつれて自転車の魅力に、
ドップリとハマッて来たそうです、

「とにかく、乗り物としての魅力かなぁ。
 それに、運送手段としての魅力……、
 特に、都心における圧倒的な速さって、
 自転車乗りしか知らないことだもんね。」

これには、ちょっと説明が必要かもしれません。
都心部における自転車の速さというのは、
単にスピードが速い、というよりも、
作業効率が良い、というところにポイントがあります。
クルマやバイクだったら、目的地に着いてから、
まず停められる所を探して、停める。
そして、エンジンを停止させ、キーを抜く。
後ろのトランクを開け、荷物を手にして、
ようやくモノを届けることができるのです。
それと比べたら、確かに自転車の効率は圧倒的。
停める所を探すのは、簡単だし、
荷物は最初から、自分の背中に背負ってますもんね。

「モノを移動させるという、
 こんなにシンプルな仕事なのに、
 東京みたいな街だと、けっこう需要があるんだよね。
 それに、特にお店を構える必要もないというのも、
 面白いなぁ、と思ったところかなぁ。」

んで、こんなことも言ってました。

「この仕事を経験して、
 初めて自分自身の可能性に気がついて、
 チャレンジできると思った。」

**********


ここからが、僕の視点です。
僕にとって、メッセンジャーという職業の魅力、
改めて考えてみました。

ん〜、とにかくまず、自転車に乗っている自分がいます。
移動手段として利用してる、というのに限らなくって、
自分のライフスタイルとして、自転車に乗る。
体調がよっぽどすぐれないとか、
モノスゴイ悪天候じゃなければ、
朝でも、真夜中でも乗っています。
そんな自分が選択した、生き方みたいなものがあって、
それを大事にしながら、
この東京という街の中で

「どうやって生活していくか?」
「どうやって食べていくことができるのか?」

と考えた時に、メッセンジャーという答えがありました。
僕にとってのメッセンジャーは、これにつきます。

だから、僕にとってメッセンジャーは、
まず食えなくっちゃいけない。
でも、それはかなり難しいことでもあります。
お客さんに、荷物を預けてもらうためには、
早い、安いという経済的なメリット以上に、
目に見えない”信用”とか”信頼”を、
ちゃんと勝ち取らなくてはいけないからです。
食べるためには、
一本でも多く仕事を取って、早く届けたい。
でも、そればかりだと、
荷物の扱いがオロソカになったり、
荒い運転をして、人の迷惑になってしまう。
挙句の果てに事故でも起こせば、
”信頼”という言葉は、ドンドン遠ざかってしまいます。
この辺のバランスをキッチリと取らなくては、
自転車便というビジネスは成立しない、と思っています。

これは、やっぱり中小の、
つまり僕たちがこれから始める会社でも、
とっても大事なことなんですね。
だから、真剣に考えるしかないし、
面白いチャレンジとも言えるんですけど!

次回は、
どういういきさつで新会社を起こすことになったのか?
その辺りを聞いて見ます。

www.cyclex.jp

Ride safe!

2001-10-02-TUE

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