自転車思想。
チャリンコは、未来そのものの顔をしている。

第15回 自転車、鼻歌、口笛、そして脳内

寒ぅ!

12月ですよ。
東京にも、冬の気配がやってきました。
風がゴーゴー言ってます。
しかも、都会ならではのビル風も加わって、
どこが風上で、どこが風下だかわかりません。
疲れるんですよね〜、これが。

さて、吉本隆明氏は言いました。
『実感に即してモノを考える。』
そうかー。

前回まで書いてきたようなことも、
僕はスゴク大事だと思ってますが
どうしても自転車乗り特有の
『理屈っぽくなる』
面が出てるなぁ、と密かに考えておりました。

それで、
「『実感に即したモノ』って何だろう?」
と考えてました。
デリバリーしながら、鼻歌を歌いながら。

…………、それだ。
え〜、というわけで。
思索する対象としての自転車もアリですが、
“自転車とは、乗ると思わず鼻歌を
 歌いたくなるようなモノでもある”
これもアリです。

僕は歌いますよ〜。
鼻歌に限らず、口笛も吹くし、
ホントに歌う時もよくあります。

でもって、モンゴルの伝統的な歌唱法である、
ホーミーの練習も自転車に乗りながらやってます。
まだうまく出来ないんですけど…。
それにしても、
「ウィ〜〜〜、ウォ〜〜ィ〜〜」
と、ホーミーをしながら信号で停まると、
隣でスクーターやバイクに乗ってる人が
さも不審そうに、こっちをジロジロ見ます。
でも、見られて止めてしまうと、
何となくこっちが恥ずかしいので、
負けじとさらに続けます。
…、なんだか愉快です。

鼻歌、口笛のレパートリーはさまざまですねぇ。
ほとんど思いつく限りやってます。
ロック・ポップスは言うに及ばず、
ジャズ・クラッシック。
演歌もたまに。
特に寒い雨の日には、はまります。

口笛なんて、
自転車に乗りだしてから思いっきり上達しちゃいました。
ビブラートなんて自由自在。
ちょっとクセのある、椎名林檎風ビブラートとか、
ジャニスジョプリン風ビブラートも開発済み。
(でも、口笛のやたら上手い人って、
 妙に寂しそうなイメージがありますね。
 なんでだろう?)

さらに、そうやって実際に音として出さなくても、
頭の中で音楽が鳴ってる時もありますね。
僕は、危ないのでウォークマンとか聴きながら
自転車には乗りませんが、
かわりに自分の頭の中で音楽を再現しながら走ってます。
これも不思議なことに、変な規則性があって、
仕事が忙しい時や、けっこうスピードを出している時には
必ずと言っていいほど頭の中には、
レッドツェッペリンの「移民の歌」が流れています。
しかもモノスゴイ大音量で。

あと、疲れているのに仕事がバンバン入ってきて
自分に余裕がなくなってくると、
コンビニくらいでしか聞いたことのないJポップスに
頭の中が占拠されてしまいます。
例えば、モー娘。の凶悪なくらいキャッチーな
サビメロディーが4小節だけとか、
スピードの不自然なくらい情感を込めた歌声、
こういった普段の音楽的趣味から遠く離れたものです。
何でしょうね〜、実は好きなのかなぁ、自分?

じゃぁ、今回は読者のみなさんにアンケート。
自転車に乗ってる時のテーマソングありますか?
なぜかわからないけど、
ある状況だと頭に思う浮かぶ曲ってありますか?
その他、自転車と音楽で面白いネタがあったら
postman@1101.comまで、お願いします。
メールのタイトルには、「自転車音楽アンケート」とか、
わかりやすいタイトルをつけてくださいね。
どんなのが来るか楽しみだなぁ。

それでは!

Ride safe!

2000-12-07-THU

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