| 糸井 |
こんなにも任せられてる
タレントさんは、
大物以外、いないですよ。
だって、講義みたいなコーナーで
台本渡されずに
放っておかれるわけでしょ？
有吉さんは新しいジャンルを
つくったと思います、ホントに。
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| 有吉 |
そうでしょうか。
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| 糸井 |
オレが担当だったら、いま「有吉」に
15分の冠番組をやらせたらどうか、という
営業をすると思います。
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| 有吉 |
ホントですか！
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| 糸井 |
うん。ただし15分番組ね。
時間が長いと
自分の苦手なことが混ざるでしょ？
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| 有吉 |
はい、おっしゃるとおりです。
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| 糸井 |
いちばんいいのは、
「裏」スター千一夜です。
つまり、誰が来ても、自分の台本でやる。
自分がかなわない人は呼ばない。
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| 有吉 |
絶対に（うなずく）。
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| 糸井 |
なんとかいじれる人だけを呼んで、
深夜に毎日15分。
おもしろいと思うよ。
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| 有吉 |
うん、うん、そうですね。
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| 糸井 |
誰か、くれないかね、15分枠。
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| 有吉 |
なかなかくれないですよ（笑）。
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| 糸井 |
ヘタだと言われながらでも、
毎日15分やってれば、
なんとかなるんだよ、絶対ね。
ヘタであっても、気にならない。
その自信は、あるでしょ？
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| 有吉 |
はい、それは大丈夫です。
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| 糸井 |
ねぇ（笑）？
たぶん、そのあたりの幹が
しっかりしたんでしょう。
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| 有吉 |
はい。
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| 糸井 |
でも、有吉さんの、
「苦手なことはしたくない」というところは、
活かしたほうがいいと思うんです。
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| 有吉 |
そうなんですよね。
だけど‥‥やっちゃうんですよ。
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| 糸井 |
やりたくないことを
どうやって上手に避けていくか、
これは問題ですね。
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| 有吉 |
仕事がなかった時期は、
もしももう一回仕事が来たら、
今度はほんとうにわがままにやろうと
思っていました。
だけど、実際は
何でもやっちゃうんですが。
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| 糸井 |
（上島）竜兵会のつながりは
いまもあるんですか？
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| 有吉 |
はい、あります。
芸能界、いろんな派閥が
いっぱいある中で、
「なんであの泥船に乗ってるんだ？」
って（笑）、みんなが言います。
ホントに小さい派閥なんですが、
とても居心地がいいです。
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| 糸井 |
テレビの世界で
「ほんとうにフリーである」
という状態は、もう成り立たないですね。
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| 有吉 |
はい。
上島さんと飲むようになって、
一緒にテレビに出たときに、
「あ、派閥に入ってると
こうやって助けてくれるんだ」
ということがわかりました。
話を振ってくれたり、
プライベートの話をまぜてくれたりして‥‥。
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| 糸井 |
なるほど。
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| 有吉 |
ぼくは、人づきあいなんて、
いらないと思ってたんです。
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| 糸井 |
うん。
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| 有吉 |
ですけど、そこで、
生まれてはじめて
ちょっと感じました。
でも、それを広げようとは
思わないんですけども。
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| 糸井 |
ほんとうはひとりで成り立ったほうが
いいと思うんですが、
いまのテレビが、もはや
ひとりで成り立たせてなるものか、
というところまで
いっぱいいっぱいになってしまいましたね。
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| 有吉 |
はい。
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| 糸井 |
ひとりで成り立たせてる人の
いいお手本のおひとりが
イッセー尾形さんだと思うんです。
（笑福亭）鶴瓶さんも、
じつはひとりだと思う。
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| 有吉 |
ああ、なるほど。
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| 糸井 |
鶴瓶さんはめずらしい人です。
素人のところへ出かけていくときも、
新しい人を呼ぶときも、個人プレーです。
芸人さんたちはね、もっと
「イッセーさんや鶴瓶さんがいるじゃないか」
と思ったほうがいいと思う。
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| 有吉 |
うん、そうですね。
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| 糸井 |
有吉さんがいまいる場所というのは、
派閥を大事にしつつも
フリーの仕事もできてる、
そのあたりなんじゃないかな、と思います。
（続きます） |
