TKR
高阪TK剛、じぶんレポート。

----------ROUND.5----------

世の中、止まっちゃいないネェ。
一緒に秋葉原に行ったっけねぇ、TK。
とうとう米国シアトルから、メールが届くように
なったんですよー。
ぼくのメールとのやりとりで書いているものなんで、
多少読みにくいかもしれませんが、
適当に質問などを推理して読んでください。

※基本的に、知っている方が便利なこととしては、
高阪選手、もうすぐ試合にでるということ、
それから、「そつ」とは、
あの人の仕事はソツがないねぇ、という時のソツ。
               ( darling )



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7月9日(金)午前中のメール

今、成瀬さんと山本さんがシアトルに来てるんですけど、
二人とも「ケビンさんトレーニング」で
ちょっとまいってきています。
ケビンさんによると、今はとにかく
身体の活性を上げてやらないといけないらしく、
身体がきついのは十分わかっているのですが
強度を緩めるわけにはいかないそうです。

そして、しばらくして身体が順応し始めるころには、
「こう、ババッババッと動けて、
パワーがグワッ、ブワッと出るようになり、
タックルとかもシューッていけるし、
身体つきもゥワッて感じになる」らしいです。

あと、自分の相手ですが、
実は自分もよく知らないんです。
名前もなんか覚えにくい名前だったので、
忘れてしまいました。
自分が知っていることは、
そいつはアマレスのオリンピックチームにいた事と、
ノールールの試合を過去1度だけしたことがあるって事と、
体格が同じくらいって事だけです。

ただ、UFCに出るって事は結構強いはずなので、
気をつけたいと思っています。
えー、それではまたメールします。


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7月9日(金)午後のメール

もちろんいいですよ。
こんなんでよかったら使ってください。

この前のメールの返事を見て思いついたんですけど、
これから「そつ」を見つけた時は
それをメールに残しておきます。

まず最初のそつは、
自分が炊飯器を買った時にあったそつです。
これは、結構前の話なんですけど、
炊飯器を店で買って、帰ってから御飯を炊こうとしたら、
どこを探してもコンセントが見当たりません。
日本のやつならこう「シュルルルル」ってなってるやつが
炊飯器にないぞうされているので、
そんな事はないんですけど、自分の買ったやつは
本体とコンセントが別々になっているやつだったので、
それがないと御飯が炊けないのです。

で、次の日その店に行って
「これコンセントがついてへんかったで」って言うと
「そしたらそう言う物が売ってる店を教えてやるから、
そこに行って買ってくれ」って言われてしまいました。
「そんなアホな話あるか」
と思ったので反論(もちろんbyキヨ君ですけど)したら
「わかった。ちょっと奥の倉庫を見てくる」
って言ってどっかに行ってしまいました。
そしてしばらくして帰って来ると
「ラッキーだな。ここにもひとつだけあったよ。
これはチャージしないから持っていきな。」やて。

なんかおかしいでしょ?
でもホントなんですよ。
あ、もう寝る時間や。
それではまたこんど。

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7月13日(火)のメール

今回のUFCからルールが変ります。

本戦12分+3分延長から
5分3ラウンド、インターバル1分に。
(タイトル・マッチは5ラウンド)

ジャッジが3人から4人に
(つまり引き分けもありうる)。

こっちのマスコミは、
これは前回のバス・ルッテンの
タイトル・マッチの判定が
あまりにもおかしいと言う声が多かったために、
変更したんじゃないかと言っています。

そのため、自分とモーリスも
今回から練習方法を変えてやってきました。

まず、5分という時間を身体に覚えさせるために、
スパーリングはもちろん、ランニング、ダッシュ、
サーキット・トレーニング、水泳など、
すべてのトレーニングを5分刻みでやるようにしました。

たとえばダッシュなんかは、
クリニックにあるスーパートレッドミルを使い、
5分を1セットにして、その間にダッシュを10秒、
リカヴァーランを30秒というようにしてやりました。

ここでの狙いは、5分間で何回攻撃ができて、
どれくらいの時間でまた攻撃ができる状態に
戻ることができるのかを知るということです。

だから、ダッシュにしても、
負荷をかえたり、時間を変えたりしました。
リカヴァーも同じです。

こういうトレーニング方法を、
スポーツ・スペシフィックと呼ぶらしいのですが、
実際の競技にできるだけ近い状態で
トレーニングを行なう事によって、
神経にいろいろな情報を読み取らせる事が
できるようになるらしいです。

このトレーニングの面白いところは、
頭を使うことが第一にあって、
その二次的効果としてスタミナがついただとか、
瞬発力がついたなどという御褒美があるところです。
つまり、気がついたら強くなっていた、
ということが起こるのです。

実際スパーリングをしても、
なんとなく余裕のある動きができていました。
ただ、試合なんてものは生き物ですから、
今回やってきたことが全部うまくいくとは思ってません。
でも少なくともプラスになっている事は確かですから、
それらの武器を持って、今回オクタゴンに入ってきます。

それでは、また。
今度は試合が終わってから、メールします。


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(編集部註)
試合直前だっていうのに、
対戦相手や、試合会場のことなんて、
ぜんぜん気にしてないTKにかわって、
試合の情報をお知らせします。
もう、TKったら……、ステキ。

高阪剛 UFC XXI 参戦
7月16日(現地時間)
アイオワ州シーダーラピッズにて行なわれる
UFC XXI大会に高阪選手が参戦します。
対戦相手は、ティム・ラジック(Tim・Lacjik)選手。
なお、この大会には現在アメリカ・シアトルにて
トレーニング中の山本宜久選手、成瀬昌由選手も駆けつけ
高阪選手の応援につく予定です。
(リングスオフィシャルサイトより)

1999-07-14-WED

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