OL
ご近所のOLさんは、
先端に腰掛けていた。

vol.13
- Linux movement No.2 -

"Feel the source."

"Feel the mari."

“こんにちは、マリーです。
元気でーす、ふふふ。

毎日まーしゃがたっぷりのお水と
下手だけど歌も歌ってくれるのよ。
るるる。”


こんにちは。

前回から登場してくれている Linux のgN 兄貴
「えっへん」でもなんでもいいから
挨拶よろしくーとお願いしたら
おもしろいメッセージが到着しました。

詩人なんだなー、やっぱり彼は。
本人いわく、"source code の詩人" なんだそうです。
そんな人が存在してるんですよ。地球に・・・。

・・・こういうと、「ぼくらを別人扱いすんじゃない!」
としかられるんだけど・・・。
やっぱりあたしなんかとは別の言葉をしゃベってると
思っちゃうのよね。
だって、gNくんの話を聞いていると、
時々メイロに頭つっこんで出てこられなくなることもあるし・・・。
でも、だからこそ、おもしろいというか。
どっちかっていうと、好きな世界なんです。
だからなんとか理解してみたくなってしまうのです。

じゃさっそく、メッセージを聞いてみましょう。

ミナサン、キャッチシテクダサイ。gNプラネットノウタヲ。

まーしゃ、オイラは Source code で自分を表現するんだ。
詩人が言葉で人生を、世界を、
そして愛を表現するように。

ココは Source code では話せないから、
「えっへん」とかうまく言えないかも知れないけど、
なんとか、この世界を紹介できればと思う。
本当の自分を、本当の世界を知りたい、創り出したい君のために。
"君" っていうのは、まーしゃのことじゃないよ、
まーしゃでもいいけど、これを読んでくれる人のこと。

で、だ。この "Source" っていうのはなんだと思う?
Obi-Wan Kenobi 曰く、"Feel the source" なんだけどね。
これは、 おいおい語るとしよう。
今のこの状況だとうまく伝えられないかも知れないから。

マスメディアとか、多くの人は
人の「成功」に乗っかるな... そう感じてる。
前に、「オイラは少数派, 美徳を大事にする頑迷な少数派なんだ。」
というようなことを言ったけど覚えているかな。

(そういえば
gNくんがロシア語でも習おうかとぼやいていたのを
思い出しました。)


今、多数の人が、
「リナックス」、「リヌックス」って言うようになった。
それ自身は喜ばしいこと。
これだけ支持者が広がったわけだから。

だけど、言葉を大事にしてないし、
意味もわからずに口にしているところが少なからずあると思う。
成功に乗っかろうとして、言葉だけ唱えているっていう感じがする。

僕らのこの "自由" の運動は、
この活動は --- オイラは「リナックスは?」って聞かれると
いつも「フリーソフトウェアは」って言い替えて答えるんだけど ---

成功を創り出そうというものであって、
新しい自由の世界を創り出そうとする挑戦であって、
決してはやりものの便利なものっていうわけじゃないんだ。

もちろん、はやりもの、便利なものってとらえるのもありだと思う。
だけど、それを教えるのは僕の役割じゃないから、
どこかのセミナーでも、入門書でも読んでみればいいよ。
たくさんあるよ。でも、どれも本物ではないかもね。

オイラは *当事者として* 本物を語りたいと思う。
僕らが大事にしてきたこと、
僕らの誇りとするもの、僕らの歴史を伝える努力をしたい。
望むらくは、理系じゃない人、Linux を使わない人、
売り物のソフトウェアしか使わない人にも
なんらかの共感を得てもらえればと思う。

自由にプログラムを書き、自由にそれを走らせる。
自由に、プログラムを人 に配り、人と共有する。
ある人が書いたプログラムに対して、
もっと面白いことができると考えたら、それを自分で改良する。
そうしてそれも友達に配ることができる......。
僕らが創り出そうとしているのはそういう世界だ。

この考え方は、計算機を駆使する人達(Hackers だね)の間で
昔からあった文化だけど。
ソフトウェア関連の産業が立ち上がってきて、
その文化の存亡があやぶまれたころ、
Richard Stallman
Free Software Foundationt という組織を作って、
GNU Project として始めたのが、
Linux に繋がる動きの発端と言えるだろうね。

Richard Stallman は GNU Manufest というのを書いた。
まーしゃ、これを読んでみてよ。宿題ね。 日本語訳もあるから。

http://www.gnu.org/japan/manifesto-1993j-plain.html

おっと宿題がでましたね。
ちょっと長くて大変ですが、プログラミング魂がわかりそう・・・。
これは Linux World を理解する大切な鍵のようです。

荒唐無稽だと思う?
そんなの無理だと感じる?

みなさん、どう思いますか?
次の回に私も感想を書いてみます。
かなりいい感じ、です。

僕がこれを読んだのは 10 年以上前だけど,
その時, 僕もそう思ったよ。

だけど, ソフトウェアを作る立場で考えて,
ソフトウェアを使うということを考えて,
人として,
社会として,
本当に望ましいのはなんだろうと考えた時,
これが最も望ましいのじゃないかなとも感じた。

少なくとも,
一つの形態としてそういうソフトウェアもあってもいいと思った。
それから, オイラはフリーソフトウェアに関わることになった。

そして, 今, まさにその世界が現在進行形で
一般の人にも見える形で進んでいる。

今日はここまで。考えよ!

考えよって・・・。

そういえば
「先端」に足を踏み入れた4年前 (1995年5月15日に来ました。)
私の中に、ある直感が走ったのを覚えています。

それは

--人間社会は、いよいよ新しい次元に移行するんだ。--

というワクワク感。

その予感めいたものがこのごろは、西武の松坂くんの言葉を借りると
「確信に変わってきた」のです。

きっと4年前に感じたのは、gNくんたちの間ですでに生まれていた
「フリーソフトウエア」という文化の匂いで、

それが今、「一般の人にも見える形」で
つまり、とうとう私たちが触れるところにまで浸透してきた
ということでしょう。

奥が深いですね。挨拶してねと頼んだだけでこれだもん。
でも実際に Linux を作っている人の精神が伝わるといいなと
思います。

gNくんとは、これからゆっくり時間をかけて
「フリーソフトウェア」のことを紹介していこう
ということになりました。

そろそろ、ここ「ご近所の先端」の話もたまってきました。
何から話したらいいのか、難しい話、おもしろい話がいっぱいです。
では、そんな話もこんな話もお楽しみにね。

あ、宿題の GNU Manufest を読むのをお忘れなく。

福嶋(まーしゃ)真砂代

1999-06-03-THU

BACK
戻る