KANA
カナ式ラテン生活。
スペインは江戸時代の長屋みたいさ、きっと。

【外国語は、話せます。】


いきなり問題から。
10月に、英語人とスペイン語人が、道で会いました。
「ハロー!」「オラ!」
なぜかケンカになっちゃった。
さて、勝ったのはどちらでしょう?
…(チク)
…(タク)
答えは、英語人。
なんてったって(大橋巨泉ね)10月はハロウィン。
ハローがウィン、なんちて。


さて。
いま、性懲りもなく語学学校に在籍している。
なにが性懲りもないかというと、2度落第したのだ。
笑いは取れても、点数が取れない。うーむ。

今回のクラスメートの出身国は、
中国、フィリピン、パキスタン、パレスティナ、
ブラジル、アメリカ、イギリス、フランス、
オランダ、ドイツ、スイス、ポーランド、
ユーゴスラビア、ルーマニア、
ロシア、ウクライナ、モルドバ、そして日本。
よくもまぁ集まったものだ。

昨日、ブラジルのロサとジーコの話をしていたら、
反対側に座っていたアナが叫んだ。
「あのね、知ってるよ。ナカタッ!」

アナは、ポーランド出身。
サッカーが好きで、
ナカタのことはセリエAとW杯で見たという。
ポーランド人だよ!
知ってるんだよ、ナカタのこと!
すっげー。とーっても、感激した。


中田選手は、ご存知のようにイタリア語を話す。
インタビューなんかも、ちゃんとこなす。
すっげぇ、すっげぇ、と
落第しっぱなしで万年3年生の私は
ものすごく感心していたのだけれど、
よく考えたらサッカー選手って
プレーしている国の言葉で話すひとが多い。


いちばん身近なレアル・マドリーで考えてみる。

ポルトガル出身のフィーゴや、
同じくポルトガル語を話す
ブラジル出身のロベルト・カルロスやロナウドは、
最初っからスペイン語で話していた。
ロナウドは移籍前の映像を見ていると
イタリア語のインタビューにも答えている。
少なくとも3ヶ国語は話せるということだ。
確かに、もともと似ている言葉だけどね。
でもちゃんと、スペイン語にして話している。

ジダンは、フランス出身。
マケレレの出身国コンゴも、公用語はフランス語。
彼らも、スペイン語で受け答えする。
ジダンは、移籍直後のときなど
地名を間違えてフランス語読みしてしまい、
「スミマセン、
ボクはまだスペイン語、ジョウズじゃナイ。
フランス語と、ごっちゃになりまシタ。
ゴメンナサイ」
と、顔を赤くして地元のメディアに謝っていた。
それがいまでは、とても流暢なスペイン語を話す。

イギリス出身のマクマナマンは、
最初、ぜんぜんスペイン語が話せなかった。
でも昨日、試合後のインタビューでは
かなりちゃんとしたスペイン語で話していた。
見るたびに、どんどんうまくなっている。

先日テレビのゲストで見かけた元プレーヤーの
ミヤトビッチは、ユーゴスラビア出身。
ほぼ完璧なスペイン語を話す。
一概に、ユーゴ出身のひとは、
語学上達が驚異的に早い。発音もきれい。
「前置詞が抜ける以外は完璧だ」
とは、語学学校の先生の談。


ちなみに宿敵バルセロナの現監督で、
オランダ出身のファン・ハール。
彼も、どんどんスペイン語で話すようになっている。
よく物真似されるくらいオランダ訛りだし、
かなり強引な言い方も多いけど、でもスペイン語。

さらには、以前バルセロナの監督をしていた
オランダ出身のヨハン・クライフなんて、
標準スペイン語に加え
バルセロナを中心に話されるカタルーニャ語まで
完璧に話すという。

もう、すごい、みんな。
語学学校なんか行ってないのにね。ヒマじゃないのに。
ミヤトビッチ(と、たぶんクライフ)を除いては
誰にも母国語に由来する訛りがあるけれど、
それでも充分に伝わっている。
だって彼らがスペイン語でインタビューに答えるとき、
テレビに字幕は出ないもんね。
きっと中田選手のときも、そうなのだろう。


ときに、日本人が一足先に世界で活躍している分野で
オートバイのロードレース世界選手権というのがある。
MotoGP(旧500cc)で現在総合2位を狙う宇川選手、
同じく6位のノリック阿部選手、
そして昨年250ccでぶっちぎりの優勝を果たし、
来年はMotoGPでの優勝も期待される加藤選手、
みんなだいたいイタリア語と英語ができる。
加藤選手は、一昨年の記者会見では
「英語、わかんない」と首を振ったこともあったけど、
もうそんなことはない。

だいたい今年優勝したイタリア出身のロッシ選手は
英語もむちゃむちゃイタリア語訛りで
しかもかなりの早口ですごく聞き取りづらいのだけど、
でもぜんぜん通用している。させている。

それに、たとえば一般的にインド出身のひとの英語は
やっぱり早口でクセが強くて聞き取りづらいのだけど、
それでも英語だ。英語がわかるひとには、通じている。


私にももちろん、日本語の訛りがある。
英語を喋っても、スペイン語を喋っても、かなり。
でも、そこそこ通じる、よ。
なんだかだいじょうぶだって。なんとかなるもんす。

通っている語学学校の教室では、
さまざまな国の訛りがあるスペイン語が飛び交う。
最近では、そのひとのスペイン語を聞いただけで、
どの言語圏の出身かだいたいわかるようになった。

いや、っていうかそういう能力じゃなくてよ、
我が語学力を伸ばせっちゅうねんほんまにもう。



カナ http://www.kanasol.jp






『カナ式ラテン生活』
湯川カナ著
朝日出版社刊
定価 \700
ISBN:4-255-00126-X



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2002-10-25-FRI

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